2007年10月 9日

2007年秋の旅(エピローグ)


2007年秋の旅を終えて札幌に私は戻った。



で、旅を終えるにあたり 旅行中の感想や出来事などを雑記として記しておこうと思う。


そもそも、この旅は 突拍子も無い思いつき…というか、抑えきれない衝動の結果から始まった様なモノ。


しかしながら、その行動の殆どはかねてより私が行きたいと思い描き、切望していた場所を巡る旅だった。


松崎に行きたい…


行ってしたい事、見たい場所… 山の様にある。


前回の松崎行の後、「あ~ あそこも見たかった」と思った場所がいくつもあり、それは今回、ちゃんと見て回ったのだが それでも今になってみれば「あ~ あそこも見たかった」と思った場所が まだまだ一杯ある。^^;


でもね、それで良いのだ。


松崎に行くのは今回が最後では無い。


次に行く時の楽しみが出来たんだ… そう思えばそれで良いからだ。


まさか、松崎に宿泊した晩に箱根で震度5なんて地震があったとは 翌朝、目覚めるまで知る由もなく

(松崎はそんなに揺れなかったと思う 爆睡したまま起きなかったので判らないけど^^;)


微妙にダイヤが混乱しているJRを利用して 合流した二代目開業医と岡山に移動した。


で、備中高梁に行き「備中松山城」を見るつもりだったのだが、7合目の駐車場まで車で上がったのはいいけれど、そこから先を徒歩登山で…となった途端、二代目開業医は


「俺は良いけど オマエの心臓には厳しいだろ」


と、ドクターストップをかけ 登山はあえなく中断となったが…


これは、二代目開業医自身が登る気力・体力が無いのを 私の心臓のせいにした彼の陰謀である。^^;


が、私も 正直言えば尻込みした部分もあったので それはそれで良しとし、すぐさま矢掛町へと車を走らせる。


「矢掛町」に行きたかったのは 豊川悦治が主演したTVドラマ「同窓会へようこそ」の中で 昔ながらの宿場町みたいな風景の場面があり、そのロケ地が矢掛町だと知っていたからなのだが、実際に矢掛町に行った所 その場所が何処なのか見当もつかず、結局


「とっとと、鷲羽山に行こうぜ」


という判断で移動したのだが…


この時、立ち寄ったコンビニで二代目開業医は「ある物」を発見し それを購入したのが後々、事件となる。^^;


鷲羽山、下津井、王子ヶ岳、渋川海岸、与島… 順調に見たい場所を巡り、尾道、広島経由で呉に行く。


「てつのくじら館」は 期待通りに素晴らしいアミューズメントだった。


特に、退役艦とはいえ 海上自衛隊の艦船は 艦内に入ると独特のペンキの匂いが漂う。


それが嫌に感じる人も少なくないらしいけど、逆に 私には懐かしさが伴う香りとすら言えるもので 本当に懐かしかった。


その後、大和ミュージアムにも立ち寄り あらためて見学したのだけれど…


ここはね 修学旅行の立ち寄り先に是非すべきだと思うよ。


特に「大和ミュージアム」は その名前だけで戦艦「大和」だけのアミューズメントと思われがちだけど 日本の工業力、特に造船技術の凄さ それによる戦後の復興の一端を垣間見る資料の豊富さは素晴らしいのだ。


で、呉から松山へ高速船で移動したわけだが…


実は、本当の予定では 松山から その後、鹿児島へと移動し「知覧」を そして出来れば「鹿屋」をも見学して帰札する予定だったのだ。


しかし、二代目開業医は 航行中の高速船の中で私に


「なぁ? 百瀬駅とか 夢島に行ってみたいと思わねぇか?」


と、言い出す。


実は 私もそんな気持ちが心の中で膨らんでいたのだが、前回の旅の時に知覧まで足を伸ばせなかったのがひとつの悔いとなっている事もあり、「今回こそ知覧」という思いの方が強かった


でも、そんな矢先に船内のTVで


「台風@号が沖縄に接近中」


と報じるニュースに接し、


「あらら、鹿児島行ってる時に 台風が来るんじゃねぇか?」


と、二代目開業医が囁いた。^^;


で、事件が起きたのは翌朝 松山空港での事だ。


予定通り、鹿児島に移動するつもりで思いっきり早めに空港に着いた私と二代目開業医は とっとと飛行機のチェックインを済ませて荷物を預け 身軽になった状態で観光を…なんて思っていたのだが…


私はカメラ一式とモバイルを入れたショルダーバックを手荷物にし、衣類などを入れた鞄は預け入れ荷物とするつもりで チェックイン・カウンター前のX線検査に鞄を出したのだが…


そこの検査官が


「お客様、鞄の中に危険物等をお入れしてませんか?」


と、聞くのだが、私は 着替えの服や汚れ物の下着などしか入れている記憶が無い。


すると、目の前でX線検査機から出てきた鞄を もう一度係員が機械に入れ、やがて再び


「お客様、鞄の中に危険物等を 本当にお入れしてませんか?」


と 私に聞く。


なので、私は


「夕べ着替えたパンツぐらいじゃないかな、危険物と言えば」


と、冗談のつもりで言ったのだが…


係員は恐ろしく生真面目に厳しい表情で


「中を開けて見せて頂いても良いですか?」


と、聞く。


なので、私は


「ん? そんなに俺の脱いだパンツの匂いを嗅ぎたいの? いいよ、自由に開けて好きなだけ嗅いで」


と、言うと 係官は私のバックを開け 中から色々と取り出しながら


「お客様、本当に危険物を入れておられませんか?

 事前に申告して頂けたならともかく、非協力的に隠されてる場合は それなりの対処となりますが…」


と、さらに言う。


断言して言うが その時の私は危険物を鞄に入れた覚えは全く無い。


ゆえに、その係官のモノの言い方にカチンときた。


「なんだ?コノヤロウ その疑ったモノの言い方は

 上等じゃねぇか 何が問題なのかハッキリしろよ」


そう、私が言うと同時に 係官は私の鞄の中からひとつの包みを取り出し


「これですよ 問題なのは」


と、私の目の前に差し出す。


その包みは 岡山の矢掛町のコンビニで二代目開業医が


「これ、弁護士や教授へのお土産にちょうど良いな」


と、買い 前日の夜にホテルで


「なぁ、オマエの鞄に余裕があるなら これ入れてくれないかな」


と、預かった包みだ。


さて、では その中身が何かと言うと…


ピース

お判り頂けるであろうか?


「ピース・インフィニティ」という煙草である。


私や二代目開業医もそうだが、腐れ縁である友人達の「某国立大学教授」や「気の弱い弁護士」や「腕力だけが取り柄の歯科医」達は 皆、愛煙家で それぞれが「ピースライト」、「缶ピース」、「ロングピース」など微妙な違いはあれども 言うならば「ピース」系の煙草を吸っている。


で、たまたま「矢掛町」のコンビニで見つけた「ピース・インフィニティ」という煙草は新製品で 尚かつ店員によると販売地域限定の煙草だとの事。


しかも新製品の販促の為に オリジナルのガス・ライター付きである。


「こりゃ、お土産に ちょうど良いや」


と、二代目が6箱買って それを私が預かっていたのだ。


で、私は係官に


「機内が禁煙なのは知ってるよ だから、預け入れの鞄に入れてんじゃ無ぇか」


と、応えたところ


「煙草は良いんです。

 問題なのはライターなんです。


 テロリスト対策の為、ライターの機内持ち込みは お一人様一個限りなんです。」


「ん? じゃ、知らぬ事とはいえ、6個もライターを黙って持ち込もうとした俺はテロリストって事か?」


そう聞き返す私に


「事前に申告して頂けたら 別の対処の方法もあったんですが、

 お客様は頑強に隠そうとされてましたので これは持ち込みを認めるわけにはいきません」


と、ニベも無い係官。


確かに テロ対策の警備強化でペットボトルとか色々と制限事項が増えたのは知っている。


ライターも 火がつくし、可燃性のガスが入っているので危険物扱いなのは理解出来る。


ただ、ライターがどうこうというより、私を危険人物扱いしている この係官が許せん。


「じゃぁ、どうすれば良いんだ?」


「申し訳ありませんが、この6個のライターは処分して頂ければ 他に問題はありません」


「捨てろ…って事か?」


「そうです」


「嫌だね」


「?」


「たかだかオマケのライターだから 買えば100円もしないだろ

 それが6個だから 金銭換算すれば600円程度の話だけど…


 オマエみたいな小僧に能書き言われて ハイハイって捨てたとあっちゃ、

 あまりの悔しさで この先、長生きしていけねぇや」


「でも、認められませんよ」


すると、傍のカウンターにいた飛行機会社の係員が近寄り


「どうかされましたか?」


と言うので 係官がそれまでの顛末を説明すると その飛行機会社の係員は


「では、お客様 その品物だけを宅配便で別に送られてはいかがですか?

 伝票を御記入頂けましたら 当方で責任持ってお預かりして送らせて頂きますが」


成程、そういう解決策があったのか… 私は素直に飛行機会社の係員の申し出に従い、ライター付き煙草が6箱入った袋を宅配便で送る手続きをした。


で、そのカウンターで引き続き鹿児島行きの飛行機のチェックインをしようとしたところ…


私の隣のカウンターに「ゼイゼイ」と息を切らせながら 重そうな荷物を両手に抱えたオバサンが現れ その二つの荷物を預けている。


で、私は不思議に思って 目の前の飛行機会社の係員に


「ねぇ、預け入れ荷物のX線チェックって義務じゃないの?」


と、聞くと


「基本的には 皆様に御協力をお願いしておりますが、完全強制ではなく

 時間ギリギリのお客様などでは省略なさる方も…」


その応えに、


「じゃ、俺は さっき馬鹿正直にチェックを受けて あのライターをはねられて…

 でも、真っ直ぐ このカウンターに来て荷物を預けてたら あの騒ぎは起きなかったわけか?」

と聞くと


「そうかも…しれません」


と、応えづらそうな飛行機会社の係員


その瞬間、私の頭の中で ブツンと何かが切れる鈍い音がした。


「止めた」


私が そう叫ぶと


「は?」


と、聞き返す 飛行機会社の係員


「頭にきたから この飛行機会社に乗るのを止めた。

 今、預けた荷物を返して。

 あ、そっちでアホ面している男(二代目開業医)の荷物と航空券もね


 全部、とっととキャンセルにしてくれ!」


すると、少し離れたところに居た 責任者風の男性係員が


「如何なされましたでしょうか?」


と、見るからに愛想笑いで近づくので


「これから、本当は鹿児島の知覧に眠る英霊の方々に手を合わせに行くつもりだったけど

 テロリスト扱いされた状態じゃ 恐れ多くて参詣に行くわけにはいかんだろ?

 鹿児島に行くのを止めて東京に戻るから チケットを全部キャンセルしてくれ」


私が そう言うと


「では、この次の東京行きは…」


と、何事も無かった様に 自分の会社の便に振り替えようとしているので


「おい、ケチつけられたオマエんとこの会社の便に 誰が乗るって言った?

 他の会社の便で行くから とっとと解約手続きしろ」


そんなやりとりをニタニタ笑いながら横で見ている二代目開業医に


「知覧は止めだ! その代わり、夢島と百瀬駅に行くぞ

 てめぇ、そこでニタニタ笑ってないで あっちの航空会社のカウンターに行って

 とっととチケットの段取りつけろよ、あ、レンタカーも忘れずにな」


二代目開業医は嬉しそうに


「今日、房総半島は晴れてるかなぁ…」


と、つぶやきながら歩み去る。


今回の旅の中で 私が唯一、怒ったのはその時だけだ。


乗客全員が平等に検査を受け、公平に規則を遵守するなら理解も出来るが、抜け道だらけのいい加減さの上に 正直者が馬鹿を見るシステムには納得がいかない。


で、このように客が騒ぎ出した途端、


「ではお客様 先程、宅配便にとお預かりしました包みは

 特別に”機内制限品預かり”として 目的地に着くまで機内乗務員の預かりとしまして

 目的地の空港に着きましたらそこでお渡しする様に手配しますが…」


…なんて事まで言い出す始末。 だったら、最初からそうしろ!って話じゃないのか?


「オマエんとこの飛行機に 近々、不幸が起きるのを楽しみにしてるよ」


私は そう言い捨てて、キャンセルの手続きを終え、返してもらった荷物を抱えて 二代目開業医が先に行って手続きしている別の航空会社のカウンターに行くと 二代目はカウンターの係員に


「ウン、次の東京行き スーパーシートを二つね

 私(二代目開業医)は一般料金で良いけど、コイツ(私)はテロリスト料金で^^」


ケケケと笑いながら楽しそうに話している。


ゆえに、二代目開業医の尻を蹴飛ばしたのは言うまでも無い。^^;


( これが、急遽 夢島、百瀬駅へと行き先が変わった顛末だ 判ったか? > taku )


ま、結果論から言えば「夢島」と「百瀬駅」は天候にすこぶる恵まれ 行って良かった…という実感が大きく 「知覧」には あらためて足を運ぼうと思っている。


で、札幌に帰った翌日 松山の空港から宅配便で送った「お土産煙草セット」が我が家に届いたのだが…


この「ピース・インフィニティ」という煙草って販売地域限定じゃ無いじゃん。^^;


たまたま旅行中の10月1日から新発売になった為、私達が札幌で見た事が無かっただけの話で 帰ってきてみたら 札幌のコンビニでも


ピース


売ってたよ。 orz (ライター付きまで^^;)


ただ、


ピース

上の画でお判り頂けると嬉しいのだが…


左のライターは札幌のコンビニで買ったセットのライターで 右のが矢掛町で買ったセットのライターである。


個人的には 矢掛町の方のライターが使い易くてお気に入りなのだが…


この妙なオチだけは どうにも納得がいかない。^^;

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