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2014年08月25日

● A子の話(その38)


B子の突拍子も無い宣言があった翌日、僕とB子は珍しく そして久しぶりに朝からちゃんと学校に行った。




僕は自分の教室に行くよりも先に まずB子のクラスの教室に行き 昨夜の真意をB子に問い質すつもりだったんだけど、彼女の教室の入り口で席に座っているB子を見た時、彼女が遠い目で窓の外を眺めながら やはり、学校に来ると何もかも気に入らない事ばかりで怒っちゃってるのが直ぐに判り、話せる雰囲気じゃ無いと気が引けてしまい、自分の教室に行った。


そんな僕にクラスメイト達は話しかけてくる事はおろか、近寄ろうともしなかった。


自分の席に座り、周囲を眺め回すと クラスメイト達は慌てた様に視線を逸らす。


それは 例えるなら木陰に隠れながら小動物が肉食獣の様子を探るみたいで であるならば、


「A子ちゃん可哀相だよね」


とか


「ようやく病気から解放されて天国で健やかに過ごしているよ」


なんてお為ごかしを小動物風情がぬかすんじゃねぇ… そんな事すら妄想半分に決めつけて勝手に怒っている僕からは それなりのオーラみたいなものが立ち上っていたんだろう。


同時に、B子もきっと同じ様にイライラしてんだな…と思ったら、なんか馬鹿馬鹿しくて笑えてくる。


朝のHRにやってきた担任教師は 僕が教室にいるのをわざわざ確認すると


「お? 今日はちゃんといるんだな」


と、言わなくても言い台詞を吐き、そんな事ですら僕はムッとくる。


しかしながら、担任教師はそんな僕には無頓着で朝のHRが終わると同時に


「ちょっと来い」


と、僕を生徒指導室に連れ込み


「散々、学校をサボってるけど どういう事だ?」


と、ネチネチとお説教


気がつけば1時間目の授業は終わり、2時間目が始まろうとしているのに そのお説教はいつ終わるともしれない


「先生、折角真面目に授業を受けようと思って学校に来てるのに これじゃ、サボってんのと変わらないんですけど」


そんな僕の悪態に担任のボルテージは上がるばかりだったが、同席していた生徒指導の教師が面倒臭そうに


「オマエ、ついこの前も他の生徒を理由も無く殴って謹慎したばかりだよな?

 学校に来ても 教師や他の生徒に迷惑をかけるぐらいなら、むしろ来てくれない方が双方の為かもしれん

 サボりたければサボれば良いし、それで補導されたり悪い事をしてんじゃないなら 勝手にすればいい

 でもな、そんなんで試験の成績が平均以下だった時は この高校でのオマエの存在価値なんか無いのと一緒

 容赦なく留年なり退学なりしてもらうから覚悟しておけよ」


そう言って、その場から解放してくれた。


僕はその高校が大嫌いになっていたが、退学しようとは思っていなかった。


だって、自分から退学するのは「負け」の様に思ったし 何よりもその高校での生活を夢見ていたA子が不憫に思え


僕が自衛隊生徒を辞退して 高校進学にふて腐れて居た時に


「じゃぁ、同じ高校に通えるね」

と、A子は嬉しそうに笑い


「呑気な事言うなよ ランクが足りないから絶対落ちるって担任や進路指導から言われてるんだぜ?」


と、言った僕にビンタして


「ブタネコ君 諦めちゃダメだよ

 諦めたら入れる学校だって入れるはず無いんだよ?

 諦めちゃったら、ブタネコ君のお父さん達が可哀相だよ

 やるだけやって、もしダメだったらその時にまた考えればいいじゃない?

 やる前から諦めちゃうなんてブタネコ君らしくないよ」


そう言って、最後にはA子は泣いてくれたのだ。


そうして入った高校が まさかこんなところだったとはA子は夢にも思うまい。


でも、だからといって高校を止めるのはやっぱりA子に申し訳も立たず、間違って失望させる事にでもなっちゃうとすれば、それだけは絶対に嫌だという思いが強かったからだ。


だからなのか、僕はその時の生徒指導の教師が言った言葉を裏返し


「試験の成績さえ良ければ文句は言わねぇんだな コノヤロウ」


と、考えるに至り それから高校卒業するまでの間、散々に授業はサボったけど試験勉強だけは自分で言うのもナンだけど懸命にやった。


今思えば、本当に、試験の成績さえ学年で上位50圏内に入り続けた結果、僕は卒業するまで出席日数やサボリで怒られた事が一度も無かった事だけは ひとつだけその高校を個人的に評価出来るんだけど でも、それって落ち着いて客観的に考えると絶対に変な話だとも思っている。


が、そんな事はどうでも良い。


昼時になり、ようやく僕はB子に昨夜の真意を問い質せる… 


僕は自分の弁当を片手に持って教室を出ると、B子を連れ出して中庭で一緒に食べながら問い質そう… そう考えてB子のクラスに行こうとしていたところ、B子がいるはずの教室のひとつ手前の教室から派手な音と共に 教室の前後の出入り口から数名の学生が逃げる様に飛び出してくる。


いったい何が起きてるんだろうと 逃げ出て来る学生と入れ違いにその教室に一歩入ってみると中は修羅場と化していた。


教室の中央にポッカリと丸い空間


その中央で仁王立ちして憤怒の表情で周囲を睨み回している 後年に親の跡を継いで開業医になった友。


丸い空間の円周上に 明らかに殴り飛ばされたらしき数名の男子学生と 教室の外側に逃げ怯えた様な多くの学生


後年に親の跡を継いで開業医になった友は 僕の存在に気づくと、それまで何事も無かった様に笑いながら


「お? 今日は来てたんだ?」


と、ごく普通に話しかけてきたので 僕は「ああ」と応えると


後年に親の跡を継いで開業医になった友は 直ぐそばに蹲っている学生の尻を派手に蹴り上げ


「テメェ、こんどやってんの見たら こんなもんじゃ済まねぇぞ」


と、彼特有の凄味をきかせ さらには周囲を見回しながら、


「オマエらも同じだ よく覚えておけよ」


そう怒鳴ると


「折角、早弁したのに また腹が空いちまった  俺、ちょっと@@屋にラーメン食いに行くけど オマエも来る?」


と、僕に聞く。


僕は


「悪ぃけど 俺、ちょっとB子に大事な用が…」


そんな僕の応えを途中まで聞いて


「あ? B子来てるの? そかそか、じゃ俺一人で…」


と、言いながら 教室を好奇心丸出しで覗きに来ていた 後に「気の弱い弁護士」と呼ばれる事になる学生を見つけると


「おう、ラーメンおごってやっからオメェも来い! 運動の後の塩ラーメンは美味いぞぉ」


羽交い締めにして引きずるように立ち去った。


で、それと少し間を置いて入れ替わる様に教師が数名走ってきて


「なんだ? 何があった? 何の騒ぎだ?」


と教室の中の生徒達に聞いて回っている。


すると、一人の女子学生が


「XクンとYクンが A子さんの机の上に供えていたお花と花瓶にイタズラしてたんです

 そしたら、廊下から 後年に親の跡を継いで開業医になった友クンが凄い勢いで飛び込んできて

 XクンとYクンを殴って…」


野次馬の様に その経緯を聞いて 後年に親の跡を継いで開業医になった友らしい仕業だと僕は一人納得した。


たぶん、そのイタズラを僕が先に見つけていれば 間違い無く僕が殴り込んでいただろう。


そんな事を考えていたら 駆けつけてきた教師の一人が僕に気づき


「なんだ? オマエまで暴れに来たのか?」


と、決めつけた様に聞く


その態度に正直ムカッとしたが、その時はそんな事よりも僕には重要な事があったので 詰め寄ろうとしてくる教師は無視して 明らかに殴られたのが明白に服がはだけ、髪が乱れているXクンとYクンに


「よかったな、それぐらいで済んで 見つけたのが俺だったら… 判るよな?」


と努めて優しく声をかけ 本来の目的であるB子の教室に行こうとしたら その教室の出口のところにB子が立っていて 僕をじっと見ていた。


そして、教室から出た僕に


「なんか、ほんとに腹立つ事ばかりなんだよねぇ… やっぱ、アタシ今日はこの後サボって帰るわ」


と言ったので


「じゃ、俺とデートすっか? 俺達、許嫁なんだろ? それに話したい事もあるし」


と、僕が言うと B子は困った様な、苦笑いの様な複雑な表情で


「いつも、アンタや後年に親の跡を継いで開業医になった友クン達が行ってる喫茶店に連れてってよ」


B子はそう言った。


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