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2014年06月28日

● 風立ちぬ


2013年公開の映画「風立ちぬ」のDVDを入手したので見た。




風立ちぬ


見終えて感じた事は「やはり、宮崎駿は矛盾の塊だな」という事。


人間誰しもそれぞれが心の中や感情に大なり小なりの矛盾を抱えていると私は思うし、私自身の抱える矛盾も小さな物ではないので それを理由に他者を評じるのは如何なモノかと自覚している。


しかしながら、俗に「生理的に好きになれない」みたいな言い方を用いるように 矛盾の塊みたいな人間同士が「あいつは良い奴」とか「あいつは嫌い」などとするのは自然とも言えるから不思議な物だ。


で、宮崎駿 というか宮崎アニメだが…


私は子供の頃 友人達が戦車や戦闘機のプラモを好んで制作している中にあって1/700ウォーターライン・シリーズ(帝国海軍艦艇)を好んで作っていた。


その最大の理由は 子供ながらに「軍艦って美しい」と出来上がったプラモを眺めて感動できたからだ。


特に私がその美しさに感動したのは「阿賀野型」や「最上型」の巡洋艦だったのだが、「大和」や「武蔵」の様に 多くの子が名前ぐらいは知ってます…みたいな艦と違い、「矢矧」とか「鈴谷」といった艦の美しさと そういった艦が大戦中にどう活躍したのかを本で読み 戦争自体の愚かしさもさる事ながら、如何に必死だったのかも知り泣けた。


でもね、そんな私を友人達は今風の言葉で言えば「オタク」だと言い、教科書に載っていない事は覚える必要なんて無いとすら言って笑ったんだ。


風立ちぬ

風立ちぬ

風立ちぬ

風立ちぬ


宮崎駿って 上の画(鳳翔や長門型戦艦)なんかがそうなんだけど、兵器のディテール(特に上の画の場合は時代考証)はオタクを唸らせるものがあり、軍事・兵器のマニアとしての造詣の深さが窺い知れる。


だからといって そんな彼が反戦論なのはおかしい…なんて批判をする気は全く無く、むしろ私も同様なので好意的に解釈したいんだけど 私は宮崎駿がいろんな雑誌やインタビューなどでの発言に関して反感を覚える事の方が多いんだな


何故ならば、宮崎駿の発言は その殆どが枝葉の部分ばかりに終始し大局的な部分に関しては「御想像にお任せします」的な無言だからだ。


例えば、宮崎駿は「スタジオジブリは原発ぬきの電気で映画をつくりたい」と発言しているそうだが、ならば「原発が如何に愚かな存在か」を映画で何故聴衆に問わないのだろう? 


穿った見方をすれば、観客には耳障りが良く立派な意見を言ってみせるが 実質的には商業主義的なものが根底にあり、この映画における「堀辰雄」と「堀越二郎」と「ひこうき雲」を混ぜ合わせたものは 「オレンジ」と「メロン」と「ぶどう」 それぞれが単独で美味しいジュースとして飲めるのに その三つを無理矢理ジューサーで掻き混ぜたものをグラスに注いだようなもので 何のジュースなんだか判らないけどそれなりに美味しかった…と客に感じさせる まさに昨今の宮崎駿らしい一品なのかな? と。


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