« 変身インタビュアーの憂鬱 第7話 | TOPページへ | ももクロ 太鼓の達人 CM »

2013年12月03日

● キャベツ


趣味が悪いと嫌悪感を抱かれるかもしれないが、私は盗み聞きが大好きだ。




趣味が悪いと嫌悪感を抱かれるかもしれないが、私は盗み聞きが大好きだ。


と言っても、無線機など機械的に他人の電話や便所の音を聞くのが趣味なのでは無く ファミレスや喫茶店、飛行機や列車などで移動中など たまたま隣り合わせた人の会話をBGM代わりに聞くのが好きだ…と言う意味だ。


以前、何かの記事にも記した事だが ずっと昔に松任谷由実がどこぞのデニーズで他の客の会話を盗み聞きしながら作詞した…なんて話を聞いて


「俺の他にもそんな人がいるんだな」


と思ったものだが…




ある日の事、担当看護師のCちゃんが後輩のナースを連れて私の病室に現れ


「シーツとタオルケット洗濯交換しますから しばし部屋から出てって」


と言われ、娯楽室で何気に雑誌を読んでいると 隣のテーブルに座った家族の会話が聞こえてきた


その家族は30代ぐらいの夫婦と小学生の子供で 父親は交通事故で入院して間もない


シチュエーション的に その父親の見舞いに嫁と子供が来てる… そんな雰囲気だった。


で、私がその家族の会話に「ん?」と聞き耳を立てたキッカケは 子供が


「あのね? 今日学校でね、先生に”キャベツ”と”レタス”の違いは何ですか?って

 聞かれて、それが明日までの宿題になっちゃったんだ」


と言った事。


私自身がその子供に聞かれたわけでは無いのだが、なんて応えようかと ふと考えてみる


「見た目が違う」


とは言え、冷蔵庫で1/4ぐらいに切り分けられてラップでくるまり萎びていたら見間違える事もある


「食えば判る」


当たり前すぎるし、先生が小学生に求める回答としてはなんだかなぁ…だし


「青虫(モンシロチョウの幼虫)が食うのがキャベツ、レタスは食わない」


でも、この答えだと レタスとキャベツを選別するのにわざわざ青虫に食わせろって事になりはしないか?… うぅむ


そんな風に私が自問自答していたら 隣の家族の母親らしき人物が自信満々にこう言った


「キャベツは鍋料理に入れるけどレタスは入れない」


それを聞いて 私は飲みかけの缶コーラを思わず吹き出しそうになった。


けど、ある意味真理だなとも思った。


で、ふとその家族を盗み見ると 父親はスマホをいじってネット検索しているようで


「キャベツはアブラナ科、レタスはキク科なんだってよ」


と子供に教えている


たぶん、父親が検索して得た答えが 先生が子供達に与えた宿題の正解なんだろうなと思ったが、その家族の一連の流れを思い起こす時 考えすぎとか深読みだと笑われそうだが、私はいくつかの疑問の様な「なんだかなぁ…」感に包まれた。




まず、第一に『何故、教師はそういう宿題を出したのだろう?』


「いいですかみんな、キャベツはアブラナ科、レタスはキク科 とても似た様に見えるけど、別々の植物なんですよ」


ってな感じで一言で言ってしまえば わざわざ宿題にする程のものでもない


それなのに、それをわざわざ宿題にした意図とは まず、自分で調べる事を身につけさせようとした… というのを私は一番に期待したい。


調べる手法として 親や(もし、いるならば)兄弟に聞くというのもアリだとは思うが、私が私の娘に対してとった手法は その答えが載っていそうな本を渡して


「調べてごらん」


だった。


その子の父親がネット検索して答えを得たのはいかにも今風だなと思う。


ネットの発達のお陰で実に便利になったもんだな…とも。


でも、それでいいのかな? 最近、私は特にそう感じる


検索一発で答えを得られるのは手間暇が省けて便利ではあるが、学生(特に子供)にとっては その手間暇にも学ぶべき事が沢山あるんじゃないの?と。


だって、私がそうだったんだもん


判らない言葉や単語があれば その都度、辞書をひき その過程で何気に目を惹かれた他の言葉や単語の意味まで憶えたし、探した過程を無意識に記憶したお陰で その後、同じ言葉や単語を辞書でひく事も無くなったり… つまり、そのものだけをその場限りで即座に理解するためならネット検索でもいいのかもしれないが、プラスアルファみたいな加味に欠ける


そして、もっと重要に感じるのは「ネットで探せば直ぐ判るんだから憶えておく必要も無い」みたいな無意識が子供に蔓延っていくような気がしてならないんだな




第二に「青虫に食わせろ」って言っても 気がついてみれば札幌でモンシロチョウを見る機会が激減している事に気がついた。


「都会だから」なんてカッコ良さげに言ってしまえばそれまでなんじゃなく、飛行機や鳥を撮りに行ってる千歳でも そうそう頻繁には目にして無いや と。


モンシロチョウが群舞してれば良いのか?と言われれば それはそれで違う話なんだけど、それだけいつの間にか周囲の環境が変化してるって事で その変化が「良い変化」なのか「駄目な変化」なのか? それが問題なんだな


学生の頃、河原や公園で本を読んだり 彼女とお喋りしていた時、そこかしこにモンシロチョウやモンキチョウはハラハラしてたのが普通なんだけど、何年か後には


「ヤベェ、あれモンシロチョウじゃん? レアだべ 写真撮っとけ」


なんて話になりそうな気がする。




第三に『キャベツは鍋料理に入れるけどレタスは入れない』


母親の答えはある意味真理だと思った。


変な話だが、「あぁ、この母親はちゃんと料理するんだな」と微笑ましくすら思った。


最近では、冷凍食材を買ってきてチンして誤魔化す様な母親が増えてきている中、ウチの嫁が娘達に絶対に許さないのがそれなんだ。


「あらかじめ自分で作っておいた物を チンして子供や旦那のお弁当に入れるのはアリ

 でも、最初から買ってきた冷凍食品でそれをやるのは絶対に駄目」


たぶん、ウチの嫁が結婚して奥さんになった娘達に科した最高で絶対の掟がそれなんだ。


が、そんな事はどうでもいい


母親の答えを聞いてある意味真理と思いつつ、同時に私の中で別の疑問が生じた。


それは、


「キャベツって 昔から普通に鍋に入れてたっけ?」


という疑問であり、私の中の回答は「否」だ。


で、試しに 周囲の知人達に片っ端から


「オマエの家の鍋料理って 昔からキャベツ入れてた?」


と、聞いてみたところ その殆どがやはり「否」だった。


もしかしたら、私の人生の大半が北海道暮らしの為 北海道ならではの風土なのかもしれないと先に断っておくけれど、少なくとも私が両親と同居して暮らしていた子供の時代に私の母が作った鍋料理にキャベツが入っている事は一度も無かった


つらつらと思い出してみるに、私が最初に鍋に入ったキャベツを食べたのは 高校生の時に喫茶「職安」の常連さん達に連れられて 北海道巡業に来ていた相撲部屋に御馳走になったちゃんこ鍋で 鍋のキャベツが異様に美味くて感動すら憶えたからハッキリ記憶しているんだ


で、それを帰宅して両親に話した時にオフクロが


「たまたまそれは”ちゃんこ鍋”だったからでないの?」


と、真剣にとりあってくれなかったんだ


大学に入り、東京で暮らしていた時に 料理が趣味だった彼女(今の嫁)が どこで憶えてきたのか「キャベツとソーセージのスープ」を作ってくれて それは今でも私の好物料理として定番化されるほどだから たぶん、それくらいの頃からいつの間にか我が家の鍋にキャベツは普通に入る様になったんだな


もちろん、それはあくまでも私の と言うか私の家庭の事情であって、他所様の御家庭がどうなのかはまた別の話。


で、ついでながら蛇足の話を付記しておくと…


数日前、悪友である「二代目開業医」と「気の弱い弁護士」と「某国立大学理工学部教授」と麻雀をしながら雑談で鍋とキャベツの話しをしていたら「気の弱い弁護士」だけが憤然と


「俺の家ではキャベツは絶対に鍋に入れない」


と頑なに言い張る。


「えー 美味いよキャベツ オマエ、キャベツの美味さを知らないなんてアホだな」


等と「二代目開業医」に揶揄されても「気の弱い弁護士」は 遂には


「キャベツは貧乏人の食い物だ」


と、もし政治家が発言したら30分も経たずにマスコミの餌食にされ twitterやfacebookなら大炎上する発言までして言い返し


「考えてもみろ、”すき焼き”は”鍋料理”だべ?

 その”すき焼き”にオマエ達の家ではキャベツ入れるか?」と。


確かに、我が家の”すき焼き”にキャベツは入れない。


なので、言い返したいんだけど、言葉を失った。


それは「二代目開業医」や「某国立大学教授」も同じだった様で 彼等も苦い表情で黙っている。


そこへ「気の弱い弁護士」は弁護士であるにも関わらず 普段は私や二代目開業医に一方的に論破され凹まされまくっている事の反動か 久々に好機を得たとばかりに言葉をたたみ掛ける


「昔、”かぐや姫”が”赤ちょうちん”って曲で”キャベツばかりをかじってた”って歌ってたべ

 な?、キャベツは貧乏人の食い物なんだよ」


「二代目開業医」や「某国立大学教授」は 少し口惜しそうな表情で反論できずにいる。


でも、私は違う


「おい、何 偉そうに金持ちぶってんだコラ?

 オマエはただ単にキャベツが食べれないだけで 屁理屈こねて理論武装してるだけだろ?」


と、私が言うと「気が弱い弁護士」は


「な・何だよ…」


と、何かを察したのか いつもの「気の弱い」姿に戻る


「知ってるか? コイツ、大学の時に胃炎に悩まされてて いつも胃薬飲んでたんだ

 で、いつだったか ウチの嫁(当時は彼女)に 買い物行くならついでに胃薬買ってきてって頼んで

 ウチの嫁(当時は彼女)がキャベジン買ってきたら

 ”それだけは駄目、パンシロンか太田胃散に取り替えてきて”ってぬかしやがって

 なんでだ?って俺が問い詰めたら

 ”キャベジンってキャベツの成分使ってるからキャベジンなんだ…”って

 だから、”オマエは何かキャベツに怨みとか祟りとかあんのか?”って問い詰めたら

 ”子供の時に母親に言われて貰い物のキャベツを包丁で真っ二つにしたら

  中から数え切れないぐらい いっぱい青虫が出てきて、今でもキャベツって聞いただけで

  その時の事を思い出して気持ち悪くなるんだ…”って言ったよな?


 つまり、キャベツに対してトラウマがあるってだけで 貧乏人云々は付け足しの屁理屈だろが?

 オマエの今の言動は弁護士にあるまじき偏見に満ち、博愛乏しき発言だ まずはキャベツに謝れ」


と、私


そのやりとりで弁護士がたじろいだのを察した「某国立大学理工学部教授」が


「いや、キャベツだけじゃ無く 青虫にも謝れ

 オマエ、そのキャベツを真っ二つにしたとき いっぱい青虫が出てきたんだろ?

 って事は そんだけ青虫がいたんなら 二匹や三匹、罪も無い前途のある青虫も真っ二つに

 されたのがいるって事だろ? 謝れ、真っ二つにしてしまった青虫たちに心から深く詫びれ!」


と追い打ちをかけ、そして「二代目開業医」が


「そうだそうだ、キャベツにも青虫にも そして俺にも心から深く詫びれや よ?

 だいたい俺を目の前に差し置いて金持ちぶるって どういう事よ?

 ボコボコに殴り倒した後、湿布の代わりに身体中キャベツ貼ってやんぞコノヤロウ」


と、トドメを刺しにいくと


それに対して


「悪かった、俺が悪かったよ だから、俺をロールキャベツにしないでよ」


冗談めかして卑屈に誤魔化そうとした「気の弱い弁護士」だったが、


「何がロールキャベツだコノヤロウ? 俺の好物にケチつけんじゃ無ぇぞコラ

 ロールキャベツの中の具に謝れバカヤロウ 話はそれからだ」


と、私が言ったのは言うまでも無い。


思うに、教師が「キャベツとレタスの違い」という宿題を出した真の意図が 答えがどうこうに限らず、例えば子供とその家族の間に なんらかの会話、特に「我が家の昔は…」みたいな会話のキッカケを与える事だったのだとすれば それはとても良い意図じゃないかと私は支持したい。


でも、そんな気の利いた真似を出来る教師が 今どれだけいるんだろう? 私はそこに大いに疑問を抱いてもいるけどね


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

 この記事への御駄賃がわりに下のバナ-のいずれかを クリックして頂けると嬉しいです。^^
 (全部、クリックしてくれると もの凄く嬉しいのは事実です。^^)

ブログランキング・にほんブログ村へ Blog Ranking 人気映画・TVBLOG blogram投票ボタン BlogPeople「自分のこと」部門にクリック BlogPeople「テレビ」部門にクリック BlogPeople「映画」部門にクリック

『友人』関連の記事

コメント

いつも楽しく拝見させていただいてます。

「キャベツ」思わずニヤニヤとしながら、よませていただきました。
言われてみれば、鍋にキャベツっていつからだったのでしょう・・・?。
昔からキャベツの味噌汁は食べてましたが・・・私の好物です。

いつからなのか、実家に帰ったとき
レタスが入った味噌汁が出てきて、母親に小言を言った事があります。
周りに住む、農家の人からの入れ知恵で
レパートリーに加えたらしく、メロンの漬物なんぞが
出てきたときには閉口しました。
ま、瓜科ですから納得もできますが・・。

それでは、失礼します。

興味深い話題です。
私の家では鍋にキャベツは入れません。
鍋は白菜ですよ。
レタスなんてもってのほか・・・といいたいですが、最近ご当地グルメで鍋にレタスを入れるというものが登場しました。意外とおいしいものでした。食材や食べ方は千差万別ですね。

★ 齊藤 雅博 さん

キャベツとジャガイモの味噌汁は私も大好きです。^^

メロンの漬けモノはいつだったか貰って食べましたが なんだかな…感に包まれ

昨年、メロンの燻製なる物を貰って食べましたが「これじゃメロンが浮かばれない」と思いました


★ 支店長 さん

白菜はもちろん入れますが、今ではキャベツの入らない鍋は物足りなさを感じてしまいます

特に、鶏ガラ出汁系の塩味には欠かせません

【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。