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2013年07月24日

● 続・世界の中心で、愛をさけぶ 2013再見


今回は第5話から第8話まで語ってみる。




私の存じ上げているTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」フリーク達の多くは ここ数年、TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」のDVD-BOXを出来るだけ見ない様にし、大抵が亜紀の誕生日か命日 もしくは盆や暮れなど、それぞれが特定の日を決めて「年に一回」みたいな感じで過ごしていると聞く


私はと言えば 特定の日を定めるわけでも無く、どうせ見るなら一気見しかないと心に決めているので 必然的にそういう時間をとれる日がそうそう無い事もあって今回の再見は数年ぶりと間が空いてしまっている


知らない人からすれば「何回も見てたら飽きるでしょ」と呆れた様に言うが 申し訳ないけどこればかりは「飽きる」なんて事は無く 毎回、見終えると心が洗われて自分がとても「良い人」になったと自覚する


そう、ストレスとか 日常に溜まった不満とか、そういったもので日々濁っていく魂を洗濯する… そんな作用があるから、むしろ ある程度汚れが溜めた方がスッキリ感が強いんだな




さて…


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


第5話は夢島の回である。


この回も名シーンが多く 観た人それぞれに甲乙が分かれるところと思う


私の場合は


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」

TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


何度観ても上のシーンになると息が詰まる というか、亜紀の優しげで幸せそうな表情に万感がこみ上げ胸に迫り、


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


上のシーンの後ろ姿に 途方も無く涙がこぼれる。




TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


そして第6話。


この回は私にとって


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


娘を持つ父親として 三浦友和が演じた亜紀パパに乗り移るかのごとく感情移入してしまう回


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


『俺にできるのは入院費を払うぐらいだからな』


オンタイムで放送されていた頃は学生だった我が娘達も 今では結婚し、それぞれ子供も産み 立派な旦那がいるから、今の私は入院費すら払わせても貰えない


実に、なんだかなぁ… である。




TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


第7話からは とうとう亜紀の病気が芳しくなくなり、物語も重くなっていく


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」

『夜は必ず明けるんだよ』


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」

TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」

TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」

『何かを失うことは 何かを得る事だって わかる?』


亜紀の一言一言が重く身に染みる。


病人って えてしてこの様に自分自身を諭し、その病気が重く苦しいモノであればあるほど、言葉の重みは増し そしていつしか悟りの境地みたいなところに達する例を 私は少なからず知っている


ゆえに、軽口ばかり叩いている私は まだ病も重くないんだと決めつける。^^




どうでもいい話を少し記しておこう


私が入院していた病院に 数年前の今頃、20代後半の女の子が入院していた。


彼女は肺癌の末期で数ヶ月の余命宣告を受け 言葉は悪いが、ただ死を待つばかりの日々を過ごしていた。


そんな彼女が入院して間もない頃は 彼女の恋人と覚しき男が毎日彼女を見舞っていたが、彼女の入院が半月を過ぎたぐらいの頃からパッタリと見舞いには現れなくなった。


そして、それとほぼ時を同じくして それまでは病室の自分のベッドから離れなかった彼女が 天気が良ければ病院の屋上に、雨が降っている時はロビーや喫煙室に現れるようになり そのいずれかでよく煙草を吸っていた私と顔を合わせる様になり、当然の如く 喋る様になった。


「ねぇ、オジサン 煙草を一本もらえませんか?」


忘れもしない、その女の子が私に初めてかけてきた言葉がそれだった。


「あ? いいけどよ、オメェ 何の病気か知らないけど 煙草は吸わない方が…」


そんな私の返事を遮る様に


「私、肺癌の末期なんだ 生まれてから今まで煙草なんか吸った事無いのに肺癌だって

 だったら、せめて一本ぐらい どんなものか吸ってみたくなったんだ」


そう女の子が言った。


そして煙草をくわえて火を付け 一息深く吸い込んで激しくむせた。


「いきなりそんなに吸い込んだら 誰でもそうなるわな」


激しくむせ続ける女の子に私がそう言うと 女の子は ようやく呼吸が落ち着いたところで


「あぁ、死ぬかと思った」


そう言って、ケラケラと笑った。


実は私は その女の子が肺癌の末期だと言う事を、その時に彼女から聞く以前に知っていた。


…と記すと「病院には守秘義務が」と怒り出す人がいるので説明しておくと 私は私が入院している病院の入院患者ではあるが、その病院の医療法人の理事でもあり、院長とは殆ど幼馴染みの関係であり、正式な資格をもってはいないがカウンセラー的存在だったりする(と言っても、暇つぶしの話し相手役…だ)


で、その女の子と初めて会話を交わした一週間程前の夕方 病院のロビーで長い時間、声を押し殺して泣いている彼女をを見かけ 気になって院長と相談した時に彼女の病状や境遇を聞かされていたのだ。


それを彼女自身に対しても、ましてや彼女以外の誰にも「俺知ってるよ」なんて話した事など無い。


だから、その時も私はとぼけて 「あぁ、死ぬかと思った」と言ってケラケラ笑ってる彼女に


「末期の肺癌なんだろ? だったら、肺癌以外で死んじゃったら勿体無ぇべ」


と言うと 彼女は


「ホントだね オジサンの言う通りだわ」


と、またケラケラと笑った。


それから、その女の子とは気さくに会話をするようになり 特に私が屋上で煙草を吸っていると


「ねぇ、オジサン また一本頂戴」


と、近寄ってきて煙草を吸い 小一時間、どうでも良い会話をすると自分の病室に戻っていく


そんなある日、私は


「そういえば… いつだったか、オメェが入院して間もない頃によ

 オメェ、夕方の薄暗いロビーで 長い時間泣いてた日があったろ?

 俺、たまたまそれ見ちゃって気になってたんだけど なんで泣いてたんだ?」


思い切って聞いてみた。


すると、女の子は ちょっと驚いた顔をして


「えーっ 見てたんだ 恥ずかしいなぁ…」


と、ちょっと曇り顔


「あの日さぁ、彼氏に 私の病気の事、私が末期の肺癌だから もう長くないよって話したの

 で、こんなのと付き合っててもしょうがないから もうお見舞いに来ないでいいよって言ったのね

 そしたらさ、彼氏が

 ”そうか、それじゃしょうがないな じゃぁ、今日で最後にするよ”

 って あっさりと言うのよ。

 しかも、別れ際にね

 ”元気でな”

 って そう言うと振り返りもしないでパ~ッて行っちゃったのよ」


それを聞いて 私は言葉を失った。


末期癌をカミングアウトした患者に”元気でな”は 何とも心ない言葉だわな。


「あたし、失敗したなぁ…って もう自己嫌悪よ」


「彼氏にカミングアウトした事?」


「うぅん、違う」


「じゃ、そんな男と付き合ってたのか…って後悔みたいなもんか?」


「いや、それとも違う」


「ん? じゃ、何に自己嫌悪よ?」


「なんでそんなカッコイイ真似しちゃったかなぁ…って」


「カッコイイ真似?」


「そう、だってさ 私はアナタの事を愛しているの でも、もう死んじゃうの

 だから、せめてアナタの幸せだけは祈っているわ 私の事なんか早く忘れて頂戴…

 その行き着いた先が”もうお見舞いなんか来なくていいわ”だったのよ」


「ふむ」


「それってさ ズブズブの恋愛ドラマに出てくるような台詞じゃない?

 あっさり”元気でね”とか言って振り向きもしない馬鹿男に 

 なんで、そんな台詞をカッコ良く言っちゃったかなぁ…って

 そういう自己嫌悪」


私はそれを聞いて 思わず声を上げて笑ってしまった。


面白い女の子だなぁ…と、心の底から思った。


でも、そんな面白い子を早死にさせてしまうのが 神様のご意志とか言うのだから、そんな神様なんてクソ食らえと思うんだ。


その女の子の癌は想像以上に進行が早く 入院して3ヶ月も経ずに逝ってしまった。


私が彼女と最後に言葉を交わしたのは 彼女が亡くなる2週間前の天気の良い日の朝の屋上で


初めて会った時に比べてずいぶんと痩せて、体力的な事もあって担当の看護師に車椅子を押してもらってはいたが、相変わらずケラケラとよく笑っていた


そして、その時に彼女が言ってたのは


「やっぱ、彼と別れたの正解だったわ」


と。


「なんで?」


と、聞くと


「だってさ、思ったんだよね…

 もし、彼と別れないままで 私が死んじゃったらさ…

 アイツはずっと、私の彼氏のままじゃん

 ”あの肺癌で亡くなった○美の彼”って感じで

 で、絶対にそうなったら アイツは恋人に先立たれた悲劇の主人公…みたいに

 可哀相な人…、でも、死んだ彼女を一途に愛し続ける人…って感じで

 ズブズブの恋愛ドラマに出てくるような男を演じて 周りの同情をひいて楽しむのよ きっと」


「なるほど」


「そんなのって考えれば考える程、腹が立ってくるのよね

 だから、別れて正解。

 別れたお陰で、”あいつは彼女が癌で余命宣告を受けた途端 その彼女を捨てた奴”

 そういうレッテルを死ぬまで貼られ続けていく方がお似合いなのよ」


「怖い話だな おい?」


「あの時は自己嫌悪で凹んで泣いたけど、今思えば最良の選択だったんだわ」


彼女は実に清々しくそう言って笑ったんだ。


で、本当はもう少し その女の子と話していたかったんだけど ちょうど今と同じ千歳の航空祭前で、その日も予行を見に出かける時間が迫っていたから


「悪いな、ちと出かけなくちゃならねんだ」


そう言って屋上から自分の病室へと戻ろうとした時 彼女の彼氏が


「振り返りもしないでパ~ッて行っちゃったのよ」


ってのが ふと頭の中を過ぎったので、私は屋上から館内へと入る直前で振り返り、女の子に


「じゃ、またな」


と、一声掛け それに対して女の子は微笑みながら 片手を挙げてユラユラとバイバイって感じで手を振っていた。


それが、私が生きてる彼女を見た最後になったのだ。


でね、その日 千歳に向かう車の中で その微笑みながら手を振る女の子の姿を、私はその時のはるか以前に どこかで見たような… そんなデジャブ感覚に襲われ、「いつだったかなぁ… 誰だったかなぁ…」と ずっと気になりまくっていたのだが、千歳で機動飛行するF-15を見ているうちにすっかり忘れてしまっていた。


…なんて事を


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


第8話を見て思いだしたんだ。


そう、


TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」


私がデジャブのように感じたのは このシーンだったんだ。


なんで、あの時思い出せなかったんだろう?


しかしながら、そんな事はどうでもいい。


彼女の事を思い出してあげられた事だけでも 今回のTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」を一気見した甲斐や意義がひとつ増えた事こそが重要だったんだ。


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

ヤバいなぁ…

本編の亜紀を観るだけでいっぱいいっぱいなのに

そういう話を盛られちゃうと

観る度に、その話も脳内再生してしまいます。

こんにちは
暑中お見舞い申し上げます。
いつもブログ読ませていただきありがとうございます。
読み逃げばかりで申し訳ございません。
up楽しみにしてます。

ブタネコさん、こんばんは。

私もやばいです・・・涙でPCの画面がよく見えません。

でもこの涙で、私の濁った魂も少しは浄化されたような気がします。

ブタネコさんもくれぐれもご自愛くださいますように。

いつもブログ楽しく拝見さしてもらってます。

このブログ見てたら、僕も久々に「世界の中心~」をまた見たくなってしまいました。
明日の休み見てしまいそう^^;

僕も、ブタネコさんに言われたとおり見て、おっしゃる通りやと思ったので、もし今回初めて「世界の中心~」を見られる方がおられたら、ぜひとも2回続けて一気見してみてくださいね^^

★ 虎馬 さん

そりゃ、失礼^^


★ omoto さん

温かい御言葉痛み入ります。^^


★ hamako さん

そりゃ良かった。^^


★ DEF0714 さん

お久しぶりです お元気そうで何よりです。^^


【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。