« レジデント 第7回 | TOPページへ | 勇者ヨシヒコと悪霊の鍵 第8話 »

2012年11月30日

● ソロモンの偽証


宮部みゆき著「ソロモンの偽証」全3巻を読んだ。




基本的に私の感想は一般論と比べて辛口なんだそうで 今回は誤解を招かない様に先に趣旨だけ述べておくと、この本はいくつか納得のいかない点があったけど面白かったと感じている…という点を強調しておきたい。




さて… 


「ソロモンの偽証」を読み終えて感じた事を述べると まず、


「やっぱ、宮部みゆきの作品は”推理小説”では無いな」


という点。


例えば、書店や この本のレビューサイトにおいて「現代ミステリーの巨匠」と宮部みゆきを讃えるのを目にするが、何故 犯人も動機も冒頭で判ってしまっていて、極論的に言えば、ただ時系列に沿って判明していく事実の羅列を「ミステリー」のカテゴリーと認めるのか? 私には甚だ疑問でならない。


ゆえに、この「ソロモンの偽証」という物語じたいがクソだったか?、面白かったのか?と問われれば「ミステリーとは認めないけど、物語は面白かった」と私は応える。


中学生の世界を舞台に「いじめ」「自殺」「教師や親のデタラメぶり」等々、盛り沢山の構成は見事と思いつつ、全三巻という長さの中で よくよく見直してみると1巻と3巻では何人かの人物像がぶれている事が 結論としてこの本を絶賛出来ない減点である。


例えば、主人公の一人とも言える藤野涼子は「真相を究明するために学校内裁判を開廷する!」と言い出して繰り広げられた裁判劇だが、この本を読み終えた方に聞いてみたいのは


「学校内裁判で究明された真実って何?」と。


一読した時はどうせならラスト部分、閉廷後(その後)って部分がもう少し肉付けされていても良いだろうにと少し物足りない感が不満だったぐらいで 全体的に長文なんだけど中だるみの少ない巧い筋廻しと感じていたのだが、ふといくつか疑問に感じて読み直してみると裁判までの準備段階で もう物語は殆ど終息していたとさえ感じられるんだな。


ただね、私個人としては 読んでいて一番盛り上がったのは第3巻の法廷シーンである事は間違いないんだけど、そこが読み終えた時に「中学生がこういう言葉遣いや機微を使い回せるのか?」と逆に違和感となったのも正直な気持ちなんだな。


で、下世話な別の視点でこの「ソロモンの偽証」全三巻を評価すると 例えば、この本は1冊1800円 奇しくも、私の住む札幌では割引無しで見る映画の大人一人の入場料と同じで それが3冊という事は映画三本分


直近で私が見た映画3本と言えば「悪の教典」「のぼうの城」「あなたへ」 それらの映画とこの本1冊ずつを比較した時、映画よりもこの本の方が面白かったと感じている…と言ったら 私の評価を御理解頂けるであろうか?


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

 この記事への御駄賃がわりに下のバナ-のいずれかを クリックして頂けると嬉しいです。^^
 (全部、クリックしてくれると もの凄く嬉しいのは事実です。^^)

ブログランキング・にほんブログ村へ Blog Ranking 人気映画・TVBLOG blogram投票ボタン BlogPeople「自分のこと」部門にクリック BlogPeople「テレビ」部門にクリック BlogPeople「映画」部門にクリック

『ノン・ジャンル』関連の記事

コメント

これを書店で見た時は

「こんな厚いのが3冊かー」

って、さすがにちょっとビビってたんですけどね、ブタネコさんが面白いというのならと読んでみたら予想以上に面白かったです。

まあ、確かにミステリーでは無いですよね。学園モノというか青春劇というか・・・

多分誰が読んでも物語中盤ぐらいでオチというか最終局面はよめると思うし。

>1巻と3巻では何人かの人物像がぶれている

私は野田健一も何かぶれていた気がします。

物語序盤で普段ダメっぽいのは演技で本当は違うんだみたいな感じでいってますけど、何か結局そんなに「実は中身は凄い」みたいなのは感じられず、弁護人、検察官、判事の中で終始一番中学生っぽかったんじゃないかなと思います。

やっぱり中学生で裁判のこのやり取りは出来ないだろうというのは避けられない感想ですけど、それでも面白かったのは間違いないですね、私も。

>映画三本分

面白い見方ですねー。

私があえてその三本に値段をつけるとしたら・・・

「のぼうの城」 文庫本一冊分ぐらい。しかも薄いやつ。原作は知らんけど、あれがさんざん宣伝していた「とんでもない奇策」かいな・・・

「あなたへ」  それぞれの演者の演技と映画のテーマの割には武田城以外は申し訳ないがあまり心に残らなかったので1100円ぐらい?

「悪の経典」 原作は面白かったとは思うんだけど映画はマイナス3600円

★ うごるあ さん

この本を推理モノとかサスペンスとして読んだなら「ふざけんな」と思います。

が、仰る通り学園モノというか青春劇だと思えば なかなか面白かったんですよね

>野田健一

たしかに同じように感じました。

彼個人の家庭のエピソードがキッカケで人間像が変わる…みたいな背景を作者は思い描いていたのかもしれないけど その部分はあまり成功していないと。

>映画三本分

たまにこのクソブログに寄せられるコメントに

「その映画が面白いという事なのでレンタル屋で旧作扱い(100円)で借りれるのを首を長くして待つ事にします」

といった内容のモノがありまして そんなコメントを読むとガッカリします。

私みたいに事情があって、そうそう映画館に行けないなんて人ならともかく面白い映画には それなりの対価を支払ってあげるべきだと私は考えるタイプなんです

「次はもっと面白い映画を作ってくれよぉ」

そんな気持ちを込めてね。

ゆえに、昔の映画のDVDじゃ無いんだから 折角の良作を100円ってのは馬鹿にしたようなもんじゃないかとさえ

その代わり、例えば封切り映画を1800円の正規料金で見た時に

「なんだこれ? 手抜きどころか、料金を欺し取られた詐欺みたいなもんじゃねぇか」

と、料金分の文句は言うべきだろ…とも。

【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。