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2012年11月10日

● 疑惑


久しぶりになかなか楽しめるドラマだった。




【※注意!!】 この記事文中にはネタバレが含まれています。



疑惑

まずは11月9日に放送されたSPドラマ「疑惑」から語ろうと思う。


疑惑


「尾野真千子」の悪女っぷりが見事すぎて最初から最後までタバコを吸うのも忘れるほど惹き込まれて見ていた。


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「松重豊」


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「田中幸太朗」


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疑惑

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「尾野真千子」ヒャッホイの贔屓目と言われようが、どのシーンでも「尾野真千子」が活きていた。


30年程前に見た映画「疑惑」も「桃井かおり」と「岩下志麻」の好演が見事で強く印象に残った映画だったなぁ…と、余韻を楽しんでいた時に いくつかの点で「?」と気づき、たまたま持っていたDVDを引っ張り出して再見してみた。


疑惑


疑惑




今回のSPドラマを見た後で 1982年公開の映画「疑惑」を見ると いろんな意味で面白さ倍増となる。


疑惑疑惑

球磨子:桃井かおり                            尾野真千子


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佐原弁護士:岩下志麻                          常盤貴子


疑惑疑惑
疑惑疑惑

目撃者の青年:森田健作                         田中幸太朗


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柄本明:記者                                死亡した旦那




で、1982年公開の映画「疑惑」を見終えてみると SP版ドラマを見終えた時に感じた「?」の大半が解けると同時に この際だから原作ももう一度読み直さないと ちゃんとした自分なりの感想がまとめられないと感じたので 今度は書庫から原作本を見つけ出して30年ぶりに再読した。




で、原作と映画とSPドラマの三つを合わせた感想と記す。


まず、この「疑惑」の原作本は絶賛する程の傑作ではなく、出来としては可も無く不可も無くの短編小説




【※再度警告!!】 この記事文中にはネタバレが含まれています。




ネタバレで恐縮だが、この「疑惑」の原作の物語は球磨子と佐原弁護士ではなく、記者と佐原弁護士の対決が本線で映画及びSPドラマの本筋は その背景みたいなもの


つまり、1982年の映画化の際に松本清張自身が脚本を担当して球磨子と佐原弁護士のストーリーを前面に置き換えたのだ。

(一説によると松本清張が脚本を担当したのは最初だけで途中で降りたという話もあるが それについてはどうでもいい)


ゆえに、原作より1982年の映画の方が 特に「桃井かおり」の熱演もあってはるかに面白い。


しかし、その1982年の映画と同等か それ以上に今回のSPドラマの方が私には面白く感じたのは 映画版の球磨子という悪女をSPドラマではさらにひと捻りした設定変更にある。


それは、映画版において球磨子の旦那は資産家であり


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映画版で桃井かおりが演じて見せた球磨子は ワガママで自己中な女で財産目当てで結婚したが、その自己中ぶりに殺されると察知した旦那は球磨子を道連れに心中を図り、特にマスコミが「巨額の保険金」と「悪女」を前面にバッシングを展開した為、誰もが彼女はクロだと思い込んで彼女を扱う事へ 球磨子は実は自分に身に覚えの無い殺人容疑であるからこそ彼女なりのワガママで自己中な言動で反抗しているに過ぎない。


しかしながら、それに対してSPドラマでの設定では 


疑惑


尾野真千子が演じた球磨子も ワガママで自己中な女で財産目当てで結婚した…という部分は同じだが、桃井の球磨子と違って もっと悪知恵が働き、かつ、僅かながらも情のある女という風に設定が加味されており、実は旦那の無理心中に気づいていながら知らんふりをし、旦那だけに死んで貰おうと考えていた…という部分。


そう考えると、SPドラマのいくつかのシーンにおいて球磨子がやたらと「証拠不十分」を訴えたり、


疑惑


弁護士との接見でスパナについて尋ねようとした弁護士をはぐらかす様に違う話題へと振り替えたのが「なるほどなぁ」と見直してみてハッキリ判る。


だからこそ、


疑惑


無罪の判決が告げられた時に 喜ぶなり、ホッとするなり、泣くのが普通と思われる場面にも関わらず 何故か、憎々しげに自分の弁護士を見つめる上の表情と


疑惑

疑惑


ラストで弁護士から「気づいていた事」を指摘され、同じ様な表情から意味深な笑顔の表情へと変わる様は演出の妙であると同時に「尾野真千子」の演技力の高さを垣間見て感動すら覚えたんだ。


疑惑


やっぱ、オノマチは只者じゃないな。^^


で、褒めてばかりじゃ私の感想らしくないので重箱の隅を少しだけ突かせて頂くと…


まず、そもそも論になっちゃうんだけど


疑惑

疑惑


「無理心中だった」と証明する事になる靴の傷とスパナ


これってさ、自殺しようとする者が自らが間際で躊躇わない様に靴とスパナでブレーキを利かない様にした…っていうのは判らなくも無いが 車を走らせながらこの仕掛けを実際にするのって結構大変なんだよね ゆえに、この程度のトリックで「どうだ」みたいに語ろうとする松本清張はクソだと私は思っている。


それと…


疑惑


設定を現代にって事で裁判員制度を盛り込んだのだろうし、せっかくの「西田尚美」の出演シーンでもあるが 裁判員制度を盛り込んだ意味が全く無く、こんな無駄なシーンを盛り込むぐらいなら別なシーンを肉付けすべき


それから、


疑惑


わざわざマークやエンブレムに小細工をして目立たせない様にしても1999年頃のBMWと判る車をどうして使用したかったのかは定かでは無いが、この形式だとすでに運転席と助手席の両方にエアバックは標準装備の為、海に落ちた衝撃で作動するんじゃないの?…なんてのは野暮なツッコミだと自覚しつつ 重ねて言えば


疑惑


海に車ごと飛び込んで死のうとしている旦那であればこそ シートベルトの装着は必須なんだが、


疑惑

疑惑


海中シーンでは旦那のシートベルトがいつの間にか外れてる。


ゆえに、


疑惑

疑惑


海中から引き上げられた時に「運転していたのは誰か?」と議論になるのも判らなくないが、間際でビビッてブレーキを踏まない様に靴とスパナを細工した人物であれば、車中で自分を縛り付ける意味でもシートベルトは むしろガッチリと締めるんじゃないか?…なんて愚考しちゃったりするもんだから ついつい、疑問を抱いちゃう。


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コメント

旦那のシートベルトの件ですが、一緒に死ぬことが出来なかったので、それなら女房に殺されたことにしようとしたんじゃないでしょうか。
だから助手席にも自分から移動したんだと思います。その決意があの時の顔なのでは?

初めてコメントさせて戴きます。尾野真千子さんのファンなので、よくこちらを覗かせて貰っています。今回の「疑惑」は久々にオノマチの魅力が発揮された作品だと思います。ブタネコさんがおっしゃる通りサマーレスキューはクソドラマでした。脚本、演出総がかりでオノマチを潰そうとしているのでは、と疑ったくらいでした。でも今作は尾野さんの魅力満載で、ドラマ自体も面白かったです。蓮っ葉で自己チューで攻撃的。でも魅力的で格好良い。岩下志麻、桃井かおりの映画版、昔観ました。面白かった憶えがありますが、細かい部分の記憶は無く…。ただ、桃井かおりが自身の弁護人である岩下志麻を何故あんなに毛嫌いするのか釈然としなかったような気がします。そういう部分や謎解きの部分が今ドラマの方がわかりやすかった。シートベルトの件は私も気になりましたが(笑)。でもオノマチファンの私としては満足のいく作品となりました。

★ ウォルフィー さん

優しい解釈ですね。^^

球磨子が水中の車から脱出した後でシートベルトを外したのなら 貴方の解釈もアリかと思いますが、
それ以前の問題ですから同意は出来ません。


★ ココクロコ さん

こちらこそはじめまして、コメントありがとうございます

現時点で、「火の魚」には少しだけ及ばないけど代表作だと私は思ってます。


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