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2012年08月21日

● 桐島、部活やめるってよ


どうしても見たくなったので映画「桐島、部活やめるってよ」を裏技を使って観た。




ずいぶん前に原作本を読んだのだが、原作本を読んだ感想としては 着眼はユニークなんだけど結論的な部分に不足を感じ 面白くはあったのだが、なんか不完全燃焼みたいな気持ちも否めなかった。


原作本を読み終えて間もない頃に映画が制作されているという話を聞き キャストに「橋本愛」や「大後寿々花」の名前がある事を知って映画を見るのが楽しみだった。


で、先日 地上波とWOWOWで番宣番組が放送されていたので見たところ


「あれ? なんだか原作よりも面白そうだぞ」


…って感じがつのり、ちょいと無理して見に行く価値があると判断した。


(以下、キャプは番宣番組のもの)


桐島、部活やめるってよ


知らない人、判らない人の為にザックリと導入のあらすじを述べると ごく平凡な高校においてスター的存在のバレー部の主将「桐島」が突然、バレー部を退部する。


クラスメイトや親友や バレー部の部員達にもそれは青天の霹靂であり、誰も事前に相談もされておらず、情報が全くの皆無で 退部が事実となって以降、少しづつそれまでの人間関係が変化していく…


映画を見終えた感想を述べると…


正直言えば、この原作を読み終え、映画化の話を聞いた時 私は「長澤雅彦」が監督での映画化を個人的に強く望んだのだが、今回の監督「吉田大八」の演出はなかなかの出来で時系列を繰り返しながら 登場人物それぞれの目線で描き分ける手法は斬新に感じた。


内容的な点を言えば、原作において 結局、最後まで「桐島」本人は登場せず、ゆえに「何故、部活を辞めたのか?」という点についての説明とか理由付けがなされていないところが 著者の読者へ仕掛けた最大の演出みたいに好意的に受け止める読者が多いみたいだけど 映画化においてそれをどう扱うのか?が、原作を既に読んだ者としては最も興味を抱いていた点


これについてはネタバレになりかねないので詳述は避けるが、監督である「吉田大八」は予想以上に巧みな演出を施したとは思うけど、残念ながら原作を読まずに まず映画を見た観客に それがどれだけ有効だったか?には大いに疑問を抱く


つまり、ある登場人物が ある場面で泣くシーンがある。


どうしてその人物がそこで泣くのか?


原作を読んだ観客ならば「あぁ、なるほどなぁ」とともすれば共感を抱くが 原作を読んでいない人には それまでの映像でどこまで入り込めるか? たぶん、完全に理解出来る人はそんなに多く無いだろうし、下手すると「なんで?」って感じで疑問ばかりが増してしまい なんか納得いかない感想へとつながるだろう… という事だ。


そう、繰り返しになるけれど この映画「桐島、部活やめるってよ」は 原作を読んでから見ると 原作の補完となってより良く物語に入り込める面白い映画だが、原作を読んでいない観客には 一歩間違えると見終わった後で「で?」という疑問符が頭から離れなくなるような映像になってしまいかねないモノだ…と、私は指摘しておきたい。


でもね、この映画 私にはとても良かったよ。


「青春モノ」「学園モノ」といったカテゴリーの映画としては「夜のピクニック」を見た後と似た様な気持ちにさせられ良かったと思う


特に端からは仲良し4人組に見える女子達が 実はそれぞれ内面に違った事情や考え方を持っていて その時々でただ調子を合わせていたりする様には たまたまなんだけど、昨日「湊かなえ」の「往復書簡」という文庫本を読んだばかりの私としては 妙に内容がリンクしてしまい、特に現実味を痛感した。


で、ちょっと違う視点での感想を記すと…


古来、こういった「青春モノ」「学園モノ」といったカテゴリーの映画で「面白かった」と感じた作品には 宝石で言えば原石みたいな役者が その輝きを放つキッカケになるケースが多い。


主な配役は


桐島、部活やめるってよ

「神木隆之介」は映画部の部長 運痴でダサく、クラス内でも見下された存在を好演している。


桐島、部活やめるってよ

「橋本愛」はバドミントン部の一員で その容姿からクラス内で目立ち一目置かれている存在の一人


桐島、部活やめるってよ

「大後寿々花」は やや内向的で奥手な女の子だが吹奏楽部の部長


あくまでも憶測で記すが、以上3人は映画制作決定時点で制作者側が意図してキャスティングしていた存在であろうと思われ それぞれが個性を発揮してとても良かったが、今更「原石」と呼ぶような存在では無い。


特に「大後寿々花」は重要な台詞が殆ど無いに等しいにも関わらず、「片思いを心の中に秘めたまま失恋する女の子」という設定を演じて見せたのには 他の俳優とは演技において格段のレベルの違いを見せつけられた。


ゆえに、私のようなマニアックな嗜好の持ち主にとってこの映画で特に目を惹かれたのは


まず、


桐島、部活やめるってよ

「山本美月」


桐島の彼女であり、容姿的にズバ抜けた存在で 学年でもベストカップルと呼ばれる存在の女の子という設定には とてもマッチしていた


次に、


桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ


橋本愛と仲の良い同じバドミントン部の部員役を演じた「清水くるみ」


この娘が演じた女の子の設定は ちょっと特殊で難しい役だと思うが、それを巧く演じて見せてくれた様は見事で「この子良いなぁ」と もの凄く惹かれた。


ちなみに、WOWOWでは


桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ


「清水くるみ」が演じた「宮部実果」をメインにすえたスピンオフドラマが放送されたのだが、これは本編とは別に 興味深く面白いドラマだったし、このスピンオフを見た上で映画本編を見ると ところどころに「あぁ、そうか」と気付かされる部分がある。


それと、もう一人


桐島、部活やめるってよ

番宣番組の録画映像内を探したのだが、番宣映像内では上の一瞬でしか確認出来なかったのが残念なのだが、画像内の大後寿々花の左に映っている「藤井武美」という女優さん


映像内では数回、吹奏楽部の後輩として、大後寿々花が一人で練習しているところを呼びに来る…という設定で登場するのだが 何故か上手く理由を言えないんだけど この子の存在感みたいなモノ、特にちょっとした笑顔にもの凄く惹かれた。


で、ついでにもう一人


桐島、部活やめるってよ


野球部の主将役「高橋周平」君 これが実に渋いというか 良い味を出していた。




さて、最後に総論的な感想を記しておくと…


この映画は原作を読んでから見るのと 読まずに見るのとでは面白さが全然違う。


普通、そういう出来の映画に対しては私は批判的な感想を述べる事が殆どなのだが、例外として言える事は「原作よりも映画の方が面白い」時は話が別だ。


で、この「桐島、部活やめるってよ」は 原作を事前に読んでから映画を見ると、原作よりも遙かに面白い…という 私にとっては実にレアケースな作品という事で 褒める言葉を見つけるのがとても苦労している。


桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ



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コメント

この映画は私の住む地方ではまだ公開されていません。
DVDが出るまで待つつもりでしたが。
まず、原作を読んで、ぜひ観に行かねば。

★ TON117 さん

あまりブタネコを信用しないように^^

見た感想を楽しみにしております


先日Twitterでレスしましたうっち~です。
ようやく原作を読了し、スピンオフドラマもチェックできたので映画館へ行ってきました。
まず、映画の前に原作とドラマを薦めていただいたことに非常に感謝しております。
映画を見た後、再度上記を読み返してみたのですが、まさに原作を知らずに読めば??で終わっていたな~と思うことが多かったです。

文字で伝えるのが非常に苦手なので上手く伝わるか分かりませんが、以下感想です。

私は中高大とバレーボールをやっていたのが影響してるのか、バレー部の風景で一気に物語の世界観にハマってしまいました。

特に良かったのが、風助に自分の姿を重ねる実果の感情は、原作以上によく伝わってきました。(原作読んでないと映画だけでは感じれないとは思いましたが)

また、屋上での沢島と前田の場所取りと、原作には無かった実験室裏での2人のやり取りとその後のキスシーンでのサックスを吹きながらの沢島の表情もとても良かったです。

あとは、かすみというキャラに惹かれました。(原作ではここまで強烈な印象は無かったので)
女子グループ内、彼氏の前、前田の前とそれぞれの相手に対して異なる態度をとったり、屋上で女子グループの一人にビンタする姿に強烈に惹かれました。

それから、藤井武美という女優さん、私もとても気になりました。要チェックですね。

「夜のピクニック」では、西原亜希や貫地谷しほりという女優さんを知るキッカケになり、今回は、藤井武美、清水くるみという女優さんを知るキッカケになりました。

話は変わるのですが、先日「アシタスイッチ」という番組で「I'M FLASH」という映画の番宣で藤原竜也と松田龍平が出てたのですが、そこで藤原竜也に対して監督が「舞台芝居じゃないんだぞ!」とこれまでの演技に対して厳しい指導をしたそうなので、藤原竜也の芝居がどう変わったのかちょっぴり期待しています。

長文を失礼しました。

★ うっち~ さん

そうですか、良い方向に作用したとあらばこちらも幸いです。^^

>舞台芝居じゃないんだぞ!

そうですか、そう指摘する監督がいると知ってさもありなんと思います。


 「桐島、部活やめるってよ」、文庫版の原作を読んでから、ようやく見てきました。
 この映画、感動したとか、懐かしくて泣けるとか、そんな映画ではなかったのですが、なんとなく、じわっと来る映画で、時間の都合で無理でしたが、できれば、もう一度見たかったです。
 普通、原作を読んでから映画を見たときに、描き方が足りなかった場合には満足感が得られませんが、この映画は描き足りない部分はあっても、原作にでは描かれていない場面が十分に描かれており、相殺されているってことでしょうか。
 個人的には、大後ファンの私としては、校舎裏での前田とのエピソードなどで、久しぶりに、満足させてもらったのですが、部活の友達が、沢島を呼びに来る後輩になってしまって残念。あと、メインの役者の新人が物足りなかったことが残念。
 最初に原作を読んだときには、なんとなく物足りない小説だと感じたのですが、映画を見た後、無性に原作が読みたくなって読み返してみたら、味のある小説でした。
 また、DVDが出たらじっくりと見たいと思います。

★ TON117 さん

>普通、原作を読んでから映画を見たときに、描き方が足りなかった場合には満足感が得られませんが、この映画は描き足りない部分はあっても、原作にでは描かれていない場面が十分に描かれており、相殺されているってことでしょうか。


そう、まさにそう感じたので「原作を読んでから見ろ」と記したんです。

思うに、映画と原作 それぞれどっちか片方だけの感想は どっちも「何かが物足りない」に私はなったと思うんです

映画を先に見て原作を読むと 仰る通り味のある物語に読めるし、原作を先に読んでの映画であれば
「あ~ そこにリンクするのか」という発見とか

映画の登場人物達の中で 私は特に野球部のキャプテンにそれを強く感じたんですよ

本日ようやく鑑賞できました!

原作では 宮部実果の項が他と比べて深い話になっていました。

貼り付けていただいたスピンオフのキャプ(特にテーブルの上の花束と手紙)を見て

なるほどと勝手に思っています^^;


★ 虎馬 さん

ちょっと物語とはかけ離れてしまうんですけど…

私はこの映画の中に出てくる登場人物達の中でバレー部の「風助」みたいな人物が大好きでして

そんな背が高いわけでも、秀でた能力があるわけでも無いのに一生懸命努力している「風助」の姿に
好意を抱く宮部実果という人物の慧眼に惚れました。

思うに、この「宮部実果」と野球部のキャプテンという二人の人物を 映画化に際して原作以上に
掘り下げて見せてくれた事、それが私のこの映画に対する高評価の大きな理由なんですね


【※注意!!】

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