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2012年01月31日

● 日輪の遺産


2011年公開の映画「日輪の遺産」のDVDを入手したので見たのだが、なかなか感想をまとめきれずにいた。




日輪の遺産


日輪の遺産

「堺雅人」


浅田次郎の原作は発表間もない頃に読了していたのだが、DVDを見て「あれ?」と感じ あらためて読み直してみた。


浅田次郎に関しては このクソブログにかなり以前にカテゴリーを設けている通りけっして嫌いな作家ではないのだけれど、何かの記事で記した通り「鉄道員」以後の彼の著作にはなんらかの計算やおもねりを感じてしまい 今ひとつ絶賛する気になれず、私が好きなのは「きんぴか」とか「プリズンホテル」のシリーズ いわゆる極道ピカレスクと呼ばれた作品群だ。


で、「日輪の遺産」の原作に関して個人的感想を言えば とても面白い小説だと感じたが、いくつかの部分に大いなる疑問を抱いたのも事実で 評価としては中。


映画版のDVDを見て「あれ?」と感じたのには間違いなく 映画化に際していくつかの大きな設定変更が施されていた。


その設定変更に関してはそれなりに違和感を抱くが、百歩譲って可もなく不可もなく…と言えない事もない。


が、それじゃあ私の感想らしくないので いくつかの点について私見を記しておきたいと思う。


まず、


日輪の遺産

「麻生久美子」の起用はファンとして嬉しいけれども 原作では殆ど登場しないこの女性を それなりに登場させる意図が私には判らない。


が、回想シーンの導入を


日輪の遺産

「八千草薫」が演ずる老女に任せたのは原作よりもスッキリしていてとても良いと思う


にも関わらず、


日輪の遺産


上のシーンの挿入の仕方は その前後のシーンとの整合性や、時代状況などを考えた時に脈絡が不明であり、どうせ入れるならもっと肉付けをしておけと思う。


でね、今までに何度か別の記事で記した事だが あえてもう一度記させて頂きたい事は


「佐々部清に日本軍絡みの映画を撮らせるな」


…という点である。


「出口のない海」で彼の演出で見せた日本軍の描き方のデタラメさは何も治っておらず、思うに この「日輪の遺産」という映画の脚本を別の監督が演出したならば 代わりの監督にも寄るけれど大傑作になったかもしれないという思いが私は拭えないのだ。


その理由としては この「日輪の遺産」という書は終戦間際に日本陸軍が隠した財宝の行方と、隠すにあたって女学生達に起きた出来事…という部分にばかり演出がなされているけれども もっと重要な根本はその作業に関わった3人の兵それぞれの話であり、映画だけ見たのでは堺雅人が演じた少佐に関して 彼が戦後、どういう風に行動したかが描かれている様で実は描かれていないも同然である事だ。


もし、それを佐々部が理解していたならば ほんの短いシーンの挿入だけでもティストは全く違ってしまって(良い方向に)いたと思うのね


日輪の遺産

「ユースケサンタマリア」が演じた教師の描き方も 邦画特有の「反戦教師云々」みたいに描いているだけで この教師が反戦主義者か否かなんてのは実はどうでもいい もっと違った「生徒想いの教師」という部分に佐々部が気付いていたとは思えない演出なんだな


それと、もっとも肝心な点はネタバレになるので ヒントの様な記述で御容赦願うが、


「もし、アナタがこの映画を御覧になった時 女学生達に起こった出来事は、

 誰が、どういう理由で そういう結果を生じさせてしまったのか?」


…という点に 特に注目して御覧頂きたい。


余計なお世話で申し訳ないが、上述の点をあえて注意しておかないと 八千草薫の演技などで 本来、この「日輪の遺産」という映画で観客が感じ、考えなきゃイケナイ事がぼやけてしまうのだ。


ゆえに、


「佐々部清に日本軍絡みの映画を撮らせるな」


…なのである。


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コメント

こんにちは、2度目の書き込みになります。

私もこの映画を見て何が言いたい?と思った一人です。

原作を読んでから観たのである程度補うことはできるけど、これだけ見た人は女学生のとった行動は?と思うでしょう。ある程度の年齢の型なら、自分が経験してきたあるいは親から持ち込まれたものがあるから想像はつくのでしょうが、過去パートの時代のものの見方がわかるような写実が映画にはない。
その割には現代パートが多すぎるし。

それにこの「遺産」って物ではありませんよね。そうでなければ、物をいつまでも守り続けている価値がない。
それに込められた様々な人々の思い(を伝えること)が遺産でないかと思います。

ちなみに小柴少佐の生き方を金原が「あの人は偉い人だ」というのを聞いた、以前にぶたねこさんが父上賀小野田さんに対して同じことをおっしゃられたと書いていらっしゃるのを思い出し、同じだなと思いました。

★ いかづち さん

>それに込められた様々な人々の思い(を伝えること)が遺産でないかと思います。

そう、それが汲み取り難いので辛口批評になっちゃいましたね

>小柴

原作での描き方には不満があります

私は似た様な思いで違う生き方をした人を知っているからそう不満を感じてしまうんでしょうね

でもね、そんな「思い」を描こうとした事は高く評価したいとも思っているんです


 日輪の遺産。 私も見に行って違和感を感じた一人です。 小説は映画化が決まったから読み 久々に泣きました・・。 でようやく 封切りになり見に行ったら  ん?? なんだこれ? この回想シーンや現在シーンは必要か? のオンパレード!!
 少女の立場で物語を進めるのは分かるが・・ 少佐の真柴の良さがまったく出ていない。  彼が軍指令の命令に従うべきか それとも反逆罪覚悟で彼女達を救うべきか?と悩み苦しみもがきながら 決断を下したのに・・結局何も出来ず 最悪な結果になったしまう。 そこがまったく現れていない。。 堺さんの表現力があっての真柴少佐だと思っていたのに! なんだこれ?って感じでした。 後 小泉中尉の最期のシーンも小説通りの方がより マッカーサーを説得で出来てたと思います。 

★ あづち さん

堺雅人の起用は正しいと思うんです。

でも、演出が というか監督が大マヌケだと こういう風に残念な結果になる例ですね。


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