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2011年11月30日

● A子の話(その15)


妹とC男が乳繰り合っていたのを目撃した帰り道…




僕は不機嫌だった。


「知ってたの? あれ」


僕がB子に聞くと


「うん、去年のクリスマスの頃から…」


「あぁ? そんな頃から?」


「クリスマスからなんてロマンチックよねぇ」


「うちは仏教だ、コテコテの浄土真宗だ」


「なに? もしかして怒ってんの?」


「別に…」


「あ? 可愛い妹を盗られた…みたいな?」


「シスコンじゃねぇよ 俺は」


「じゃ、何が気に入らないの?」


「気に入らないって言うかさ あれ、ウチの親父が知ったら…」


「知ってるよ アンタのお父さん

 C男のお父さんやお母さんも知ってるし…

 あぁ、ウチのお母さんや アンタのお母さんも知ってる」


僕はそれを聞いて唖然とした。


「それって 知らなかったのは俺だけ?」


「知っとると思ってたんだけどなぁ… 知らんやったんだ

 でも、良かったわいね これで周知の事実やん」


B子はニコニコ微笑んでいたが 僕の心中は数分前とは違った事情で複雑だった。


帰宅し、ちょうど風呂上がりで晩酌のビールを上手そうに飲んでいた親父に


「ねぇ、@@@(僕の妹)とC男は付き合ってんの?」


と聞くと


「おう、婚約も同然だな…って あれ? オマエに言ってなかったか?」


すると、僕のオフクロは


「あらぁ? 言ってなかったっけ? 知ってるモンだと思った…」


怒りの目を僕がオフクロに向けると 親父はおもむろに


「C男なら@@@の旦那に不都合は全くない

 まぁ、まだ中学生だからな…

 もし、中学で他の女生徒に手を出しそうな気配が見えたら容赦なくブッ飛ばして良いぞ

 まぁ、C男の事だから そんな事はせんとおもうけどな ブハハハハ(笑)」


「中学生だよ? いいの?」


僕がつっ込むと


「昔の武士は その歳で元服したもんだ…」


「それって江戸時代より前でしょうよ 今、昭和だよ?」


すると、親父は急に真顔になって


「ん? オマエ、父親にたてつく気か?

 俺も、C男の親父も納得 言わば両家円満に末永く…ってところに水差す気か?」


僕の背筋に冷たいモノが流れ「ヤバイ、これ以上は親父が怒り出す…」とビビッたところに


「ただいまぁ」


と、玄関から妹が帰宅した声がして 間もなく僕と親父が話していた居間に妹が現れると


妹に向かって親父が


「@@@(僕の妹)、オマエとC男が付き合ってる事、お兄ちゃん知らなかったらしいんだけど

 言ってなかったの?」


すると妹は


「なんで いちいちお兄ちゃんに断らなきゃなんないの?

 あらたまっての御報告なんてしてないわよ」


すると妹を溺愛している親父は


「そりゃそうだ、うん、そりゃ仕方が無い」


と、意味不明に頷きながら


「まぁ、そう言う事だから これからはC男をオマエの可愛い弟と思ってだな…」


「…」


…なんて状況のところに いきなり玄関が開いた音が聞こえ どうやっても聞き間違えの無いB子の親父さんの


「ブタネコぉ 帰ったとやろ?

 銭湯ば行くけん はよ、用意ばせんね」


大勢の部下を号令一発で突撃させ得る陸軍幹部のドスの利いた声


親父や妹の話に呆気にとられつつ 家庭内で仲間はずれにされていたような疎外感に腹が立ちかけていた僕は B子の親父さんの誘いを助け船と考え急いで用意をすると家を出た




で、いつもの如く


「やっぱ、男の風呂は熱か湯に首まで浸かって 脚ばのばしてなんぼったい」


と、気持ち良さげのB子の親父だったが 僕にとっては熱湯風呂地獄でしか無かった風呂が その日はどういうわけか苦に感じず、それはきっと先述した妹の事や親父の言い草に僕のハラワタが煮えくり返り、お湯の熱さなんか感じていなかったからだろう


「なんね? いつもなら”我慢”って書いた様な顔で浸かっとろうもんが

 今日のキサン(貴様)からは なんか気迫のごたるもんがビシビシと…」


何故か、妙に嬉しそうなB子の親父


「ねぇ、オジサン ウチの妹とC男が付き合ってるって話、知ってたんスか?」


「おぉ? 知っちょるよ あれらが結婚する時は仲人はオイ(自分)やけん」


「ハァ? そんな話まで…」


「おぉ、オイとキサンの親父とC男の親父の3人の間で この前、ちゃんと話し合った

 で、なんね? キサン、もしかして異議申し立てばすっ気か?」


B子の親父はニコニコしたまま


「ええ話やなかね? キサンも喜んじゃりぃや兄として…」


「でも、アイツら中学1年ですよ」


「歳なんか関係ありゃせんぞ、本人同士に愛があって 周りがそれを祝福しとんぞ

 どこに問題があるっちゃ?」


B子の親父は満足気


なので、僕がふと思って


「じゃ、オジサン もしもですよ、オジサンとこのB子が”誰かと結婚する”って言い出しても同じ事を…」


B子の親父は僕の話を最後まで聞かない段階で それまでのニコニコな表情はスッと消えて 能面の様な、でも目だけは異様なギラギラで


「誰ぞ、B子に悪さしとうとや? そぎゃんバカタレは地獄の方がぬるかぁ…ち、言わしちゃるど」


その一瞬の変わり身と気迫に押されつつ


「いや、だから、例えば…の話ですよ」


「なんね? たとえ話かいやぁ… せっかくの湯が冷めるとこやったぞ」


と、気迫のオーラが消えたのを幸いに


「で、仮に… そんな状況が…」


と、もう一度僕が尋ねようとすると やはり話を最後まで聞かず、凄味のある笑みを浮かべて


「そぎゃんこつ、よう言わすなや」


再び、オーラが燃え盛るのを感じ 僕はそれ以上聞く事が出来なかった。


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

はじめてまして。喫茶職安の話を愛してやまない、男性ファンの1人です。
屯田兵のご隠居のエピソードを、とある政治ブログで読み、最近こちらへ寄せていただいております。
A子の話は、今日初めて知り、たった今15話まで一気に読みました。
他人の子の頭を普通に張れる、猫好きなB子の親父さん。その立場と願望を機転で慮る親父さん。
B子の変化、回し蹴りの訳、遅刻への反省文、A子や2代目との不思議な友情。だれも飾らないし、大変優しい。
ただ、事実だから、これからが...
A子の話を読み続けていくと、多分、号泣する事になるでしょう。

★ パンダ604 さん

こちらこそはじめてまして コメントありがとうございます。


>とある政治ブログで読み、最近こちらへ寄せていただいております。

あらま、どちらのブログかコソッと教えて頂けるとありがたいです。^^


>A子の話を読み続けていくと、多分、号泣する事になるでしょう。

どうでしょうね^^; 罵声を浴びない様、心がけます

今後も宜しくお願いします


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