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2011年03月31日

● 「ツナグ」を読んだ感想(前編)


虎馬さんに教えて貰った「ツナグ」を早速入手して読んでみた。




ツィッターで虎馬さんのつぶやきに「?」と 巧く言えないんだけど、なんか気になってしまい、特に「本多孝好のような読み味だった」との部分。


「本多孝好」と聞いては黙っておれず、次女の婿に「大至急買ってこい」と指示。


ツナグ

著:辻村深月 刊:新潮社 ISBN978-4-10-328321-8


で、読んでみた。


たぶん、一般的には「面白い」という感想になるんだと思う。


でもね、私には「面白い」というレベルよりも一つも二つも上のレベルの作品だった。


概要をザックリと言えば あの世とこの世をツナグ「使者」という存在がいて 人生で1度限り死んだ人と限られた時間だけ会う事が出来る…というのが話の根幹。


「もし、死んだ誰か一人に一度だけ再会が出来るのならば アナタは誰と会いたい?」


たぶん、この本を読むと 誰もがそれを一度考えさせられるんじゃなかろうか


当然、私も考えさせられ…


それだけでも この本は下世話な言い方をすれば、本の料金以上の何かを得た気持ちにさせて貰える近年まれに見る程の良作だと思うのだが、私にとってはあくまでも個人的な話だが それ以上の何とも言えない価値があった。


例えば…だ、第1章的存在の『アイドルの心得』 この章を読んだ多くの読者はここに出てくるアイドル?を「飯島愛」だとイメージする。


けれども、私はそのアイドル?を 私がこのクソブログに『喫茶「職安」』と称して書き連ねてきた中に登場する『喫茶「職安」』のママだった人をイメージした。


だって、職安のママが


「アタシ、自分がした事すぐ忘れちゃうんだよね、良い事も悪い事も でも、して貰った事はちゃんと覚えてるよ」


そう言うのを何度も目の当たりにしたし、実際にそういう人で 運送屋のNさんなどは「そんなママに惚れてんだ俺は」と これまたよく言っていたからだ。


だから、かつてのママに再会できた様な それだけで、私は泣きそうになったんだ。


そして、第2章的存在の『長男の心得』 ここに登場する男は まさに運送屋のNさんだ。


「金なら ある。」


この台詞は運送屋のNさんにとって ウルトラマンで言えばスペシュゥム光線、ウルトラセブンで言えばアイスラッガーに匹敵する武器で


「なんだ? コノヤロウ、金ならあんぞ? オメェがビックリするほどな!」


銀行の支店長や、ヤクザや、国会議員相手に そう怒鳴る場面に私は何度も同席し、Nさんの系譜を色濃く引き継ぐ私や私の主治医である二代目開業医は 後年になって少なからずその台詞を使用した事がある。


でね、この章は「長男の心得」となっているけれども 私には「跡継ぎの心得」と読めるのね


そう、家系だけはなく会社とか組織とかの跡継ぎに対して 長たる者がどう心得ていなければならないか?という風にであり、自分が誰かに跡を譲る場合 後継者に求める資質とは?という風にも


つまり、日本古来の家長制度は現代に馴染まないのかもしれないけれど 日本人の無意識下には どこかに根付いている部分があり、よく親が躾に用いる「アナタはお兄ちゃんなんだから」という台詞はその最たるもんでしょ?


運送屋のNさんが私に「屯田兵のご隠居」が遺した資産を管理運用する会社を委ねた時に


「いいか、会社の運営もさることながら 同時に、オマエの跡を誰に譲るか…

 それを常に念頭に置いて人を動かし育てろよ」


と言っていたのを思い出す。


ゆえに、この章の男は かつての運送屋のNさんに読めてしまうんだな私には。


つまり、この本の根幹は「もし、死んだ誰か一人に一度だけ再会が出来るのならば アナタは誰と会いたい?」なのだが、2章目を読み終えた時の私は職安のママと運送屋のNさん そう二人と再会した気分にすらなったのだ。


だからねぇ、普通であれば この程度の厚さの本は2時間もあれば読了するのだが 私は読み始めてから2章目を読み終えるまでに既に2時間以上かかり、その大半は遠くを見つめてタバコを吸いながら昔の事を懐かしんでいたんだけどね。




さて… 3章目にあたる「親友の心得」以降の感想に関しても記述すると たぶん、記事全体が長文になるので別記事にさせていただくとして ここではいくつかの事だけ先に記させていただこうと思う。


まず、この「ツナグ」は虎馬さんも言われている様に「本多孝好」の著作が好きな方には すんなりと味わえる良作だと思うので強くお薦めする。


次に、伊坂幸太朗のファンで「死神の精度」が気に入っている方にも趣向は少し違うかもしれないがお薦めしたいと思う。


そして、TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」にハマった方の多くも もしかしたらあらためて何かを考えるキッカケを貰えるかもしれないんじゃないか?と愚考しお薦めする。


が、「世界の中心で、愛をさけぶ」の映画版や原作にハマった…という方々には 向いていない、と言うか きっと理解できないだろうから勿体なさ過ぎてお薦めしない。




それと… もし、この「ツナグ」が映像化されるとするならば『アイドルの心得』はアイドルを麻生久美子、「平瀬愛美」を「尾野真千子」でお願いしたい。


そして、『長男の心得』の「畠田靖彦」を「国村隼」、「久仁彦」は「小日向文世」でお願いしたく 同時に母親は「草笛光子」あたりが望ましく、間違っても「冨士純子」とか「樹木希林」ごときを起用するのは全体をぶち壊す可能性が高いので止めて欲しい。


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