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2011年02月17日

● バレンタイン草加煎餅2011(その3)


A子の話の続きをしよう…




A子は入院して以来 看護師や医師との最低限の会話はしても、同じ病室の入院患者達と話す事は殆ど無く、ましてや他の病室や病棟の患者と話す事など皆無。


そんなある日 院長回診でその病室を訪れた二代目開業医は そんなA子の姿を見て言葉を失った。


A子は病室の自分のベッドで本を読む時にベッドの上半身の部分を目一杯に角度を上げて寄りかかり、片足を伸ばし、もう片方の足を膝立てて その立てた膝に本の背中を当てて読むのが彼女の決まったポーズだったのだが、その姿を何気に見て二代目開業医は固まったのだ。


実はね、以前 いくつかの記事に記した 我々にとっての中・高時代の同期で ウチの嫁の親友だった”亡き友” 彼女が入院している時、当時のベッドは背中の位置を可変出来なかったから毛布やタオルケットを丸めて重ね 彼女はそこに寄りかかって片膝立てて本を読むのが具合が良い時の彼女の定番のポーズで 二代目開業医は何故かA子のその姿を見た時に かつての”亡き友”の姿がダブッて見えたんだな


その日の回診を終えると二代目開業医は私の病室に小走りにやってきて


「@@@号室に入院している中学生の女の子 オマエ、知ってるか?」


と言う。


「@@@号室って女性患者の部屋だろ? 行くわけ無いし、中学生の女の子? 知らんなぁ…」


と、私が応えると それを横で聞いていた私の担当看護師のCちゃんが


「あ、それ、A子ちゃんでしょ?

 A子ちゃん 誰かさんと違って殆ど病室から出ないで ずっと、本を読むかTVを見てるから

 フラフラ、下手すれば千歳まで散歩に行っちゃうような人とは会った事無いんじゃないですか?」


と、私への嫌味を言ったのだが…


「ちょっと、来い!

 いいから黙って 俺について来い!」


もの凄い剣幕で否応なく私を引きずり 二代目開業医が@@@号室の入り口のそばに私を連れて行くと チョロっと部屋の中を覗いて確認し


「左側の一番奥、窓の手前の女の子 ちょっと、見てみろ」


と、小声で私に言う。


なので、ヒョィと覗いてみると…


顔の作りは全然、似てないんだけど雰囲気というか A子のポーズのせいか、その姿は確かに二代目開業医が「亡き友」をダブらせたのは決して私にも否定する事が出来なかった。


だから、つい私も棒立ちになり しげしげと本を読むA子を見つめていた。


すると、A子の手前のベッドに座っていた入院患者の婆ぁが


「コラ! 何、そこで堂々とノゾキしてんのよ?」


と、私に怒鳴る。


その婆ぁは時々喫煙室で顔を合わせるので私とは顔見知り


「あ? 婆ぁとしばらく喫煙室で会わねぇからクタバッタのか確認しに来たんだバカヤロウ」


と、私は誤魔化しつつ そんな私とババァのやりとりが聞こえてクスッとA子が笑うのをさりげなく確認し 廊下の二代目開業医を促して自分の病室に戻った私達。


病室で私がいないのを良い事にベッドのシーツを交換していたCちゃんが


「A子ちゃん 入院して1ヶ月になるんだけど、お父さんがたまにお見舞いに来るぐらいで

 親戚とか友達が来た事って一度も無いんだって。


 誰とも殆ど口をきかないし… 担当の看護師が心配してるんですよ」


おいおい… 「友達が誰も見舞いに来ない」…って 「亡き友」を思い出したばかりの私や二代目開業医には凄まじい追い打ちだ。


「そっか… そりゃいかんなぁ…」


しばしの間、思案顔の二代目開業医が「そうだ」と言った後に 私に向かって


「オマエが友達になってやれ」


「あぁ?」


「うん、そうだそれがいい オマエなら精神年齢も近いし…

 まがいなりにも娘二人を育てた親父だし…

 人一倍映画やドラマにも精通してるから話題にも事欠かないし…

 なによりも、嫁がアレだから 間違っても手ぇ出したりしないし…


 オマエが友達になってやれ」


と、決めつけた二代目開業医。


「おいおい、Cちゃん このバカ医者がいきなり変な事を言い出したけど どうする?」


と、Cちゃんに話をふると


「いいんじゃないですか? ブタネコさん人気者だし」


と、Cちゃんは素っ気ない返事


しかし、そのCちゃんの言葉に二代目開業医は敏感に反応し


「なに? コイツ(私)が人気者? なんで? どうして?

 院長の俺より人気なの? ねぇねぇ? そうなの?」


と、Cちゃんを問い詰める。


すると、Cちゃんが


「先週のいつだったか ブタネコさんが夜中に病室を抜け出して あんかけ焼きそば食べに行った日があったんですけど

 食べ終えて戻ってきたブタネコさんを 小児病棟のBクンが…」


「あぁ、あの言う事聞かない悪戯坊主のクソガキな」と、二代目


「そ、そのBクンが 夜中の廊下の物陰に隠れて 歩いてきたブタネコさんに”ワッ!”て脅かそうとしたらしんですけど

 ブタネコさん それに驚きもしないで、Bクンのパジャマの首のトコ鷲掴みにして

 Bクンを屋上まで引きずっていって 正座させて脅したらしいんですよ」


「脅したんじゃない、説教だ」と、私


「なんて、オド いや、説教したの?」と二代目


「オジサン心臓壊れちゃってっから 脅かされるとキュンって心臓停まっちゃう事がある

 もし、さっき、キュンってなってたら ボウズ、オマエは立派な殺人犯だ

 でも、運が良い事に オジサンは死ななかった…

 オマエが殺人犯にならずに済んだのは ひとえにオジサンのお陰だ

 だから、オマエは これからずっと生アル限り、オジサンに感謝して生きなければならない…」


と、私が説明するのを最後まで聞かず


「それ、脅迫じゃん」とCちゃん


「たしかに」と二代目


「でも、それ以来 Bクン、夜中に騒いで他の患者さんに迷惑かける事をしなくなったって…

 病棟の婦長さんや よく怒ってた患者さん達が さすがブタネコ…」


と、Cちゃんが言ってるのを途中で


「ば・バカ コイツを褒めるな コイツは自分で木を植えて上っちゃう様なヤツなんだから…」



天気の良い日に 私と院長である二代目開業医が 屋上で日なたぼっこしながらタバコを吸っていた時に 近くのベンチで一心不乱に読書していたA子に私が話しかけたのには 実は上述した経緯があったのだ。


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コメント

いつもブログを楽しみに読ませていただいています。

A子ちゃんの話、とても気になります。

次回の更新も楽しみに待っています。

お体に気をつけて。

★ さいころおる さん

こちらこそ初めましてコメントありがとうございます。

大丈夫です いい加減な性格ですから。


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