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2010年04月25日

● 永遠の0


このクソブログを御愛読下さっている「雪風」さんからお薦め頂き 直ぐに購入していながら半年近く読むのを忘れていた本(雪風さんゴメンナサイ)




永遠の0

著:百田尚樹  刊:講談社文庫  ISBN978-4-06276413-1




先日、タンクさんから御指摘を受けて思い出し 早速、読んでみた。


内容は 太平洋戦争末期に特攻隊の一員として亡くなった「宮部」という人物をある事情で姉弟が調べる事になり、「宮部」を知る複数の従軍経験者を訪ねて「宮部」がどんな人だったかを聞いてまわる…


ザックリ言えば そんな内容なわけだが、基本的に この本に登場し証言を語る人物はフィクションだけれども その話の中には実在の人物の実際にあったエピソードがふんだんに盛り込まれており、リアリティは私の知る限り極めて高い。


というのは、この本の中に証言者として登場する人物の述懐が 実際に私のよく知る従軍経験者達の証言と とてもよく似ているからだ。


「あいつは臆病者だった」と罵る人がいるかと思えば「あの人のお陰で私は生きている」と証言が食い違ったりする事がある。


人それぞれに事情や感情があるわけだから当然とは言えるけど この本の秀逸なところは証言を聞いて回る姉弟がいかにもな現代人で 大戦中の世相や背景などを全く知らず、そんな彼等が証言を聞いて回るうちにいろんな事に気づいていく経過にある。 


ただ、あくまでも個人的な意見を言えば 著者はこの本の中で証言者達にそれぞれいろんな戦場での戦史を語らせるのだが、その中にはいくつか議論ばかりで結論の出ていない事も含まれている事は注意すべきだと思う。


が、例えば「武田」という人物が高山という男にぶつける台詞は 殆ど同じ事を言っていた知人を持つ身の私としては極めて好感を抱く。


私としてはあえてこの本は多くの人に読んで貰いたいと願うので引用はしないけれども、この武田の話は なかなかメディアでは取り上げようとしない部分だけに よくぞ活字にしてくれたと感謝すら覚える。


思うに、昨今 ようやく重い口を開いて体験談を話してくれる従軍者が増えた印象がある。


そういう番組を見ていて 私には時に奇異に感じる事が二つある。


ひとつは、大抵のドキュメンタリー番組で「@@さんは今まで戦時中の事を誰にも話さずにきた」なんてナレーションが一度は入るのだが、たまに「@@さんは今まで戦時中の事を誰にも聞かれずにきた」の間違いなんじゃないのか?って感じる時がある。


従軍兵には大きく分けて「志願兵」と「徴集兵」という二つがあり、特に「志願兵」の場合「聞かれた事以外は話さない」という姿勢が強いから


「誰にも話さなかったのは、誰にも聞かれなかったからだ」


志願兵の場合、結果的にそういうケースが少なく無い。


それと、もう一つは


「話す気になれなかった」


というケースで、ドキュメンタリー番組などでは


「戦地での体験があまりにも悲惨で… 話す気になれなかった」


と、決めつけた様にナレーションが入る事がよくある。


けどね、私の知るケースでは


「戦前・戦中と戦後とで 兵隊に対する世論やメディアの掌を返した様な対応に 話す気になれなかった」


というのがとても多いのだ。


その辺の背景が この「永遠の0」を読むとよく判る… ゆえに、この本は良書と高く評価したい。

お駄賃

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コメント

久しぶりに使いますが(^^;)

私は昔々、操縦は”ケツで感じろ”と、酒の宴で教官に言われたものです。

今の電子化が進んだ機体にはそれなりの魅力はありますが、やはり自分で”操る”部分では、

旧式といわれようと、あの時代がなつかしく思いました。デッドシックスは昔も今も…。

なにより、この本がぶたねこさんに 「ケッ…」と言われなかったことが何よりです。(^^;)

実は私も当時、胸ポケットに内緒で…

★ 雪風 さん

この本は 先の大戦に興味を抱いた人の道標になると思います。^^


ブタネコさんへ
この本の記事をひそかに期待して待っていました。
僕は良い本というのは読み終わった後読んでよかったと思う事が第一条件だと思っています。今まで賞をとったという本を読んでみると全部とは言いませんが大半はそんな思いを持ちました。その点この本はまさしく王道を行くがごとく読書感が秀逸でした。最初にちょっと不安がらせて終盤に行くに従い人物像が肯定的に展開し、最後にそう来るかと予想外の展開で本当に読み応えがありました。

★ タンク さん

思い出させて下さった事に感謝申し上げます。^^

買った時にすぐ読むべき本でした 反省しております。

最近は本屋に自分で直接行く事を許して貰えないもので 新刊コーナーで物色出来ないと なかなか良書に巡り会う事が出来ません。

また、昨今はいろんな「賞」が増えましたが その多くは出版社の販促を兼ねたものだったり、審査委員に信用のおけないアホを登用していたり等で なかなか信用できずにいたりもします。^^;

ブタネコ様

こんにちは。Barberです。

『永遠の0』を読みました。涙を流しながら読みました。涙が止まりませんでした。

今から約40年前、東京12チャンネルで毎週土曜日だったと思いますが、モーパックのカラー
8mmフィルムを使っての「カラー秘録・太平洋戦史」という番組が放映されていたことを思い出しました。
特攻のシーン、山本五十六司令長官の乗機一式陸上攻撃機が撃墜されるシーンなどの記憶が蘇りました。
当時私は小学校高学年でした。映画の1シーンではないのです。
命が無くなる瞬間の映像であることを受け入れられませんでした。

「慰霊」「ちゃんと黙祷するには どうしたら良いか?」
永遠のテーマである気がしてなりません。

★ Barber さん

その当時は まだ札幌では東京12チャンネル系の正式な系列局が無く、おそらくは別の放送日にスポットで別の局が土曜だったか日曜の夕方に放送していたのを見た記憶があります。

私は、火炎放射のシーンが忘れられません。


【※注意!!】

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