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2009年07月26日

● フルートの話(その1)


長い前置きで申し訳ないが…^^;




進学校だった私の通う高校は その当時、高校2年の春休みに修学旅行に出かけるのが定例となっていた。


行き先は 函館まで国鉄の特急で移動し、青函連絡船に乗って 青森駅から京都へ大阪行きの寝台特急で移動し、京都と奈良に一泊し 新幹線で東京に移動して寝台特急で青森、青函連絡船を経て 函館から札幌へ国鉄の特急で戻る4泊5日の旅


当時の札幌の高校生は 札幌駅で特急列車に乗る前に缶コーラを買い、乗車した列車が動き出すと 缶を開けて二口ぐらいをまず飲み、誰かが隠して持ち込んだウィスキーを注いで缶の中身をコークハイにし、函館までの5時間弱(当時は電化されtおらずディーゼルだった) ちびちびと飲んではウィスキーを足し、終いには殆どウィスキーです…みたいな中身で酔っぱらう。


基本的には、函館で青函連絡船に乗り換えて青森までの4時間半、船酔いする前に酒の力でとっとと寝よう…というのが言い訳なのだが、高校生という元気な年頃だと テンションは上がりっぱなしで眠気など起きず その為、航路の半ばに達する前に 酒で酔っぱらっているのか、船に酔っぱらっているのか いずれにせよ気持ち悪くなって吐きまくる奴(後の「気の弱い弁護士」など)が大半の中、数名の豪の者は レストランで酒盛りをしている何処かの農協の団体旅行のジジ・ババに混ざって(後の「一級建築士の資格を持つ詐欺師」や「腕力だけが取り柄の歯科医」) 中には宴会芸を披露している者(後の「二代目開業医」と「某国立大学理工学部教授」)までいた。


青森駅に着いた時には いろんな意味で完全に出来上がっており、寝台特急が動き出す前に大半が寝ていたものだ。^^


ところがね… 寝台特急が青森を発したのは夕方の17時頃だったと思うのだが、5時間ほど過ぎて 山形と新潟の県境を走る頃にはみんなパッチリと目覚めており、我々喫茶「職安」のバイト仲間は3段寝台が向かい合わせになった寝台車のコンパートメントで興じていたのだが、クラスの他の連中達は再び酒盛りをはじめていたらしく 京都駅で下車して点呼を取ったら酔っぱらって寝過ごし大阪駅まで行ってしまったアホが3人おり 京都の旅館で教師による緊急持ち物検査及び、生徒が一人づつ教師が勢揃いしている部屋に呼び出されて事情聴取が行われ「タバコを吸っていた者と 酒を飲んでいた者を密告せぇ」と問い詰められたのだ。


その際に 我々は自分で言うのもナンだが知能犯だったから、6人でくじ引きをしてクジに当たった一人の隠し持っている酒やタバコを他の者に渡し、一人だけ無実の者をでっち上げる作戦に出た。


というのは、翌日 京都で半日自由行動の予定になっており、持ち物検査に引っ掛かった者は その自由行動に外出禁止というペナルティが課される…という情報が生徒間で巡っていたからだ。


つまり、我々は 誰か一人を最低でも外出できるようにして 喫茶「職安」のママや常連さんなどへのお土産を買う係にしたかったのだ。


ところがね、さすが進学校だけあって 我々に限らず、クラス全員が知能犯だったんだな^^;


我々6人が先述した作戦を申し合っている時に 我々以外のクラスメイトは酒もタバコもしていない者も含めて全員が


「私はタバコも吸いましたし、酒も飲みました。

 酔っぱらっていたので他の人がタバコや酒をやっていたかどうかは覚えていません」


と、全員が口を揃えて「自首」したのだ。


つまり、クラス全員が違反をしたと口を揃える事で 密告という形を崩すと共に、ともすれば「全員外出禁止」という処分は さすがに体裁が悪くてしないんじゃないか?という甘えた希望的観測もあったのだ。


ところが、結果を言えば クジに当たった私だけは無罪 それ以外は全員自首。^^;


翌日の自由行動時間は 私だけ外出可で、それ以外はレポート用紙に2枚以上の反省文を旅館の中で書いて提出…というのが 教師達の下した処分。


私は仲間達との取り決めで 堂々と外出して自分のぶんも含めて6人ぶん それぞれから渡されたメモに従いお土産を買い集めて旅館に戻ったわけだが… 私だけ自首せず、その時に平然と外出した事が担任教師にはとても気に入らない事で(どうせなら クラス一丸となって欲しかったんだろうね その頃の少し前に流行だった「飛び出せ!青春」みたいな感じで^^) 奈良の旅館で食事が終わった後の大広間でクラスメイトを全員正座させた状態で ネチネチと

「本当にオマエだけ 何もやってないのか?」

と、小一時間問い詰められたり、修学旅行後も、事ある毎に担任教師から「オマエだけが無罪ってのは信じられない」とHRで問い詰められ… 気づけば50歳過ぎた今に至っても 担任はおろか何人かのクラスメイトからも「裏切り者」とか「自己中」と怨みを残す事になり、卑怯な奴というレッテルを頂戴したのは まぁ、どうでもいい。^^




京都から奈良に移動して一泊し、午前中に新幹線で東京へと移動した後 東京で半日の自由行動になるはずだったのだが…


私以外のバイト仲間5人が 京都の旅館で提出した反省文はどれも日頃の学校や教師に対する不平・不満を書き連ねたもので 挙げ句の果てには残った時間を人生ゲームに興じていた事がさらに担任を怒らせた事もあり、学年全体でも 京都での1名以外全員自首事件の余波で東京での自由行動にも急遽、制限が生じ 親戚などが迎えに来る場合を除き、それ以外の者は 上野駅近辺の美術館や動物園のみとされた。


ところがね…


我々バイト学生が修学旅行で東京に行き、半日 自由行動の時間をどのように過ごそうか…と 旅行前に、それこそ喫茶「職安」で6人で協議しているのを見た常連さん達が


「おう、それなら 俺達がコーディネィトしてやっから 任せとけ」


と、言い出し 段取ってくれていたのだが…


教師達も立ち会いで 迎えに来てくれる人との待ち合わせ場所となっていた上野駅の浅草口に 我々6人を迎えに来てくれたのは 誰が何処からどう見ても本職のヤクザ^^

屈強な若い衆を二人連れた、ちょいとしたポジションにいます…って感じの兄貴が3人連れで現れ


「札幌のHおじさんに うちの親父がえらくお世話になっておりまして…

 私ら その代理でお迎えに参じた者です」


と、ドスの利いた声と態度で担任に挨拶し


「おう、アンタら そこに車、停めてあっから」


と、兄貴の指さす方向を見ると 2台のいかにもヤクザですってな外車が、本来はタクシー乗り場であるはずの所にデンと停まっており 運転手風の若い衆がタクシー乗り場の係員に


「客人迎えにきてんだよ、乗せたらとっとといなくなるから それまで待っとけや!」


と、怒鳴っている。^^


そんな光景を目の当たりにして担任教師はビビったのか


「ほら、早く行かないと タクシー乗り場の迷惑になっちゃうからね ホラホラ」


と、私達を促す。


今風に言えば 喫茶「職安」の常連さん達の仕掛けたサプライズだったわけで 元テキ屋のHさんが 東京で仲良しの業界関係者に頼み、本場のヤクザの事務所見学ツアーを仕立ててくれたのだ。^^;


その頃は高校生で純真無垢だった私達は 内心「あ痛っ!!」と思いつつも 常連さん達の仕切りだから危害を加えられる事は無いだろうと思いつつ、また興味も津々ではったのだが 見るからに「ヤクザです」という外車に乗り込み しかも、運転席と助手席に見るからに「ヤクザです」という若い衆が乗っているのを見ると やっぱり穏やかじゃないわけで…


その時に案内されたとある組事務所の親分さんは 見た目は温厚そうなオジサンで


「おう、兄弟(Hさんの事)とは寄せ場(刑務所)で3年同じ部屋で過ごして釜のメシを食った仲でよぉ~

 兄弟(Hさんの事)の若い衆とあらば 俺の若い衆も同然だからなぁ~」


と、「かんだやぶそば」に連れていってもらい


「兄弟から、本物の蕎麦を食わせてやってくれ…って言われてるから 腹いっぱい食えや」


と、御馳走になる




まぁ、こんな事を述べていると 高校生が修学旅行でヤクザの事務所に見学… それだけでろくなもんじゃないと不快感に包まれる方も多かろうが、その辺はどうか御辛抱願うとして…




蕎麦を食べた後、


「何処か行きたいトコあるんなら 遠慮しないで言えよ」


という親分に 私達は6人で唯一全員が行きたいと思っていた「神田神保町」を告げると 親分は


「神保町? こらまた、意外なトコに行きたいんだなぁ なんで?」


と、興味深そうに聞く


その当時に比べれば 今は、ずいぶんと異業種の店が増えたけど、今でも充分に名残がある様に 神保町は書店、特に古本屋が軒を並べており、私は当時ハマっていた横溝正史先生の著作で 札幌では入手困難なマニアックな本や、横溝先生のエッセイや中島河太郎氏の推薦する海外ミステリーの廃刊本を古本屋で探したいという純粋な目的、他の5人は 後にビニ本と呼ばれ隠れたヒットとなるH本が当時出始めたばかりで 神保町の片隅にあったその専門店に行こうとしており それを親分に話すと


「ほぅ? ニイちゃんは横溝ファンか…」


と、嬉しそうに笑った。


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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