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2009年05月28日

● 竜二


1983年公開の映画「竜二」について語ろうと思う。




竜二


最近、フジ系で放送されているドラマ「白い春」を見ていて 何故か、この「竜二」という映画の事を思い出し、再見してみたくなったので見た。


今回、あらためて調べてみてDVD化されていると初めて知ったので 近々、入手を試みてみようと思っているのが、今回は書斎の奥から探し出したビデオを見た。


この「竜二」という映画は ジャンル的には「ヤクザ映画」に分類されるらしいが、ヤクザの世界の話というよりも、一人の男の生き方がヤクザしかなかった…って話。


竜二

主演であり、制作者である「金子正次」がこの映画の公開中に胃癌で急逝した為、一部の熱狂的なファンにはカリスマ的存在と化しており、実際 いろんな逸話があって興味深い。


私は この「竜二」という映画は いろんな意味でエポックメイキング的な名画だと思ってはいるのだが、先に述べた「金子正次」云々についての逸話などに影響を受けてという意味で名画だと思っているのでは無い。


実際、金子正次が名優か否かについては意見の分かれるところであり、それについては私自身も役者という部分に関しては これが唯一、見たものなので未知数としか言えないが その代わり、彼の遺稿を映画化したとされている『チ・ン・ピ・ラ』『ちょうちん』『チンピラ』を見た上で 少なくとも脚本家としては極めて魅力的な作品を描く人だと敬服している。


なので、古い作品ではあるが これは是非、御覧になるべきと薦めたい一本なのであえてネタバレは述べずにおこうと思うが 公開から25年以上が過ぎた今、あらためて再見してみると この「竜二」の後に制作されたヤクザ物の映画やドラマにおいて ずいぶんと


「このシーン 竜二のパクリじゃねぇの?」


と、思う場面が 予想以上に多くてビックリした。


つまるところ、良い言い方をするならば25年前のこの映画に 相当、影響を受けた映像制作者が少なく無いんだね…って事であり 違う言い方をするならば、この映画の脚本が いかに斬新で先進的だったのかの証明とも言える。


竜二竜二

竜二竜二


この映画が私にとって思い出深い一本になったのは…


この映画が封切り時、大手の映画会社の配給では無く 札幌で噂を聞きつけた喫茶「職安」の常連であるNさんが 誰かから噂を聞いたらしく、東京に出張に来たついでに


「見に行くから付き合え」


と、当時 東京で会社勤めをしていた私を誘ってくれて見に行ったのだ。


その当時、私は結婚していたが まだ娘は産まれておらず…


映画を見終えた後に Nさんが気に入っていた東中野の駅横にあった立ち食いの「焼きトン」屋で


「オマエは子供が出来たら どんなオヤジになるのかなぁ?」


と、ホッピーでほろ酔いになりながら楽しそうに喋ったのが懐かしい。


それから間もなく 嫁は妊娠し、いよいよオヤジになる事が現実味を帯びた時 私は口入れ屋のSさんの関係で 私と同じ歳の とあるヤクザと知り合いになる。


彼は20代半ばの若さでありながら 既に、そこその兄ぃで 特殊な人生経験のせいか、私とは同じ歳とは思えない程、大人びて達観しており 一人の知人としてとても勉強になった存在だ。


私が会社勤めを辞めてNさん達の跡を引き継ぐようになって間もない頃、彼は事件起こして数年間服役する。


が、本人曰く


「刑務所の中で 俺なりに色々と勉強して研究したのよ」


と、言う通り バブル景気にうまく乗っかり、あっと言う間に相当な財産を築き、ヤクザとしての地位も相当となる。


で、バブル破綻後は ヤクザというよりも金融業が殆ど本業となり、さらに地位と財産を築いたのだが 数年ぶりに彼と再会してビックリしたのは バブルの頃にギラギラと脂ぎったようにワイルド臭ムンムンだった彼が いつの間にか脂が抜けてパサパサになり、ヘタすると 一見ではヤクザには見えないような風貌に変わっていた事。


誤解の無いように言い添えると、彼は何かの失敗を犯し 財産や地位を失ったわけでは無い。


彼の脂っ気が抜けた最大の理由は


「空しくなっちゃった…」


という、彼の気力の問題だった。


「なんかさぁ…

 取り立てに行っても、誰かを追い込んでも それが何の為に俺、頑張るんだろう?って

 こう、一瞬立ち止まって考えちゃうんだよねぇ… 最近。」


それが、その時の彼の台詞


「どうしたの? 身体の具合でも悪いのか?」


私が そう聞くと


「悪いトコなんか 頭の出来と性格以外、どこもいたって正常だよ」


「だったら、なんで そんな腑抜けみたいな事を言ってんだ?」


「俺さ 最近、すげぇ子供が欲しくて仕方が無いのよ」


「なんだよ? それ?」


「この前、札幌に行った時に オマエの家に遊びに行ったじゃん?

 あの時によ、オマエの娘達と お喋りしたり、あそんだりしたじゃんか

 なんかさ、それ以来 あぁ、自分にも子供が欲しいなぁ…って すげぇ思うのよ」 


「なんで? コテコテの兄ぃが家庭づいてどうすんのよ?」


「俺さぁ 最近、よく思うんだけどね なんの為に金貸ししてんだろう…って。」


「なんだ それ?」


「バカヤロウ、コノヤロウ…って取り立てに行って

 金めのモノを むしり取って 貸した金の何倍も儲けて…

 でもね、ふと思ったわけよ

 そうやって儲けた金で 俺、何したいんだろう?って

 美味い酒飲んで、綺麗な女 はべらせて…

 それがヤクザだって言ってしまえば それまでなんだけどさ…

 なんか つまらない…って言うか、空しくなっちゃう時があるんだよね」


「それと 俺の娘と 何が関係あんの?」


「いや、俺 女房もいないから もちろん子供もいないじゃん。

 もし、俺に 子供がいたらさ… その子の為に頑張ろう… なんて

 つまらない…とか、空しいなんて事考えずに 毎日にハリが出来る様な気がしてさ」


落ち着いて考えると無茶苦茶な理論展開なのだが、その時には それが物凄く説得力を伴った聞こえた台詞だった。


誰かの為に頑張る…、例えば嫁や娘の為に頑張ると思う事が心のハリだという考えは理解出来るし、私は その時に彼が言った言葉で ある意味、「そりゃ、そうだよね」と頑張ってきたとも思える。


ただ、その話を聞いた時に 私はふと「竜二」という映画を思い出して 彼にそれを一度見てみろよ…と強く薦めたのだ。


で、彼は私に勧められて レンタルしてきて見たわけだが…


「俺は親分からさ ヤクザが女房や子供と所帯をもってどうすんだ…って

 小僧の頃、よく言われたんだよ


 でも、違うな

 やっぱ、子供の為、女房の為…ってのは 絶対アリだよ ウン!」


その後の彼の事については 今回は述べずにおく。


要は、「竜二」を見ると 私は自分が父親になった時の事と、焼きトン屋で色々と聞いたNさんの話と 業界関係者の間では著名なヤクザな彼の事を思い出す… それが言いたかっただけだ。


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

記憶が確かなら、豊臣秀吉が軽トラの中でブッちめられてた気がしますがw

思いっきり話が変わりますが、自分も最近子供欲しいんですよね‥

この映画、先日観たバラエティ番組で千原Jr.がオススメしてて、気になってました。

以前は、大阪で深夜になんども放送されてたらしいです。(テレビ局にファンがたくさんいるのだろうという話でした。)

DVDがでてるのですね~。情報ありがとうございます!

我が家のだんなも、家族のために働いてくれてるので、感謝です。

★ さんばるばり さん

ええ、たしかに そのシーンありますよ^^


★ スミゴルフ さん

へぇ、そうなんですか^^


当時、リアルで新宿のこ汚い劇場で見たのを思い出します。
ポスターは手書きの張り紙みたいで
冒頭の金子さんが亡くなったことも書かれていました。
いわゆるヤクザ映画のその後の方向性を変えた名作です。
永島映子さんの演技が鳥肌もんです。桜さんや北さんも出てましたね。
ラストに流れるショーケンの「ララバイ」が心に染み入ります。
もともとこの歌からストーリーを考えだしたのを知ったのは後年です。
その辺は竜二 foreverに詳しいです。
ちなみに金子の臨終に立ち会った松田優作も7年後の同じ日に。。。

★ やじ さん

あまりハッキリと覚えているわけじゃないのですが、私は錦糸町で見たんじゃなかったかなぁ…


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