● きみの友だち 映画版
2008年に公開された「きみの友だち」のDVDを入手したので見た。

この映画の原作を読んだ時の感想は「きみの友だち」という記事を既に掲示している。
主人公は

「石橋杏奈」

「吉高由里子」

「大森南朋」
秘かに、私は この映画のDVDが発売されるのをずっと楽しみにしていた。
本で読んだイメージがどんな映像になっているのか… 楽しみだったのだ。
で、とうとうDVDを入手してじっくり腰を据えて見たのだが…
結論から先に言えば、悪くはないが とても残念な出来だと私は感じた。
あくまでも私の個人感で言えば この物語の主人公である恵美(石橋杏奈)の「私は”みんな”を信じない」という風になってしまった理由と にも関わらず、唯一の友達”由香”との交流 それがこの物語に太い柱のはず
ところが、出来上がった映像では 弟やその周囲などの話を描く事ばかりに夢中になって肝心の部分がボケている。
たとえば、

弟の友人や

弟の先輩は 姉である恵美との会話で何かを悟る。
恵美の考え方、受け答えは独特で その根底にあるのは「私は”みんな”を信じない」に通じる恵美独特の哲学にある。
特に



恵美(石橋杏奈)とハナ(吉高由里子)という対照的な二人の会話
つまり、心因性の視力障害になるほど”みんな”を意識するハナの思考と ”みんな”を度外視する恵美の思考の対極的なところを実感するには 一般的とは言えない恵美の哲学が どのように構成されたのか





その過程をあっさりと片付けてしまっており、ともすれば「恵美ちゃんはちょっと変わった女の子」みたいな受け止め方しか観客には理解出来ないのではなかろうか?


ハナと由香の会話にも同じ事が言える。
ハナの”みんな”を意識する感覚もあっさりとしか描かれていないし、由香の心情も今ひとつだから もこもこ雲に込める意味や思いもぼやけてしまっている。
惜しいなぁ… 本当に惜しい。
ただね、ここまで述べた事は原作を読んで知っているから感じた事。
ひとつの映画単体としては 個人的に高く評価したい点もいくつかある。
特に、このところ「吉高由里子」に与えられる役柄はアーパーな女の子か不思議ちゃんばかり たしかに彼女は独特の喋り方や雰囲気を持っており、そういう役柄はハマりがちではある。
けれども、この映画のハナの様にシリアスな役柄もきちんとこなせるポテンシャルの持ち主である事を証明してくれた事 これは大いに評価したい。
