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2009年03月01日

● バレンタイン草加煎餅2009(その3)


2月16日に掲示した『バレンタイン草加煎餅2009(その2)』の続編です。




このところ毎年、バレンタインデーにおいて 私がなんらかの妨害行動を行うのが、我が家の年中行事になっている。


まぁ、娘達が高校や大学の頃はともかく さすがに今となっては、いつ「お嫁に行きます」と言い出しても不思議では無い年頃なので 父として、「単なる笑いのネタ」として妨害行動をするのではなく、真剣に「奪えるものなら奪ってみぃや!!」と娘達の彼氏に対するデモンストレィションとしての意味合いが強い。


前回の記事で記した様に 今年の私は娘達からチョコレイトを貰う相手に対して 果たし状とも思える招待状をしのばせた。


それを読んだ相手がどういう行動を取るか…


その様を私はじっくり観察した上で それぞれに試練を与えてやろうと思っているわけだ。




さて…


草木も眠る丑三つ時に入院中の病室を抜け出し、自宅に戻って作業を終え 再び、主治医である二代目開業医の病院に戻った頃には うっすらと東の空が明るみだしていた。


私は二代目開業医の病院の医療法人の理事でもある。


ゆえに、元々所持している関係者専用玄関の鍵を用いて 一般ではなく、関係者口から病院に入ったわけだが、そうすると 当然、看護師詰め所や当直医の仮眠室などの横を通る事になる。


で、その時 どちらの運が良いか悪いか不明だが、仮眠室から出てきた若い医師(以降、Aと呼ぶ)とばったり出遭ってしまった。


「あれ? ブタネコさん こんな時間に何やってるんですか?」


「ん? 江木俊夫が吹いた笛の音が聞こえた様な気がしたもんでね」


「? 何すか? どういう意味すか?」


「どういう意味って マグマ大使知らねぇのか?」


「え? 知りません」


「フォーリーブスの江木俊夫 知らねぇのか?」


「判りません」


「オマエ、どこの医大出たんだ?

 そんぐらいの一般常識すら判らないで よく医者が勤まるもんだな?」


「すいません、僕の買った参考書には載ってなかったもんですから」


若い医師Aは寝起きだったのか キツネにつままれた様な表情を浮かべているのを尻目に 私は自分の病室に戻り、毛布を被って寝た。




いつしか、私は眠ってしまい 夢を見ていた。


在りし日の私が 嫁の父親を前にして


「そろそろ結婚したいと願っております 如何でしょうか?」


と、頭を下げ それに対し、嫁の父親は


「オマエだけだ願ってんのは 少なくても俺は願ってないから」


ムスッとした顔で私を見下ろしていた。




気がつくと、私の病室に いつの間にか二代目開業医が来ており、応接セットのソファに腰を下ろし、テーブルに両足を載せて細い葉巻をくゆらせながらTVを見ている。


「ん? いつの間に来たんだ?」


寝惚けながら そう尋ねる私に二代目は


「少し前かな…

 いや、院長室にいたらさ なんか総看護師長が怒って俺を捜してる…って噂が届いたから逃げてきた。」


「逃げてきた…って ここオマエの病院だろ?」


「そりゃそうなんだけどさぁ…

 ウチの病院は 総看護師長と事務長のおかげでもっている…って評判でさ

 さすがの院長である俺も 総師長には時々、頭が上がらないんだなコレが^^;」


「そんなバカが主治医かと思うと 俺の心臓が良くならない理由がハッキリ判るな」


「良くならない理由…って オマエ、良くなろうとしてないじゃん」


「どういう意味だ?」


「オマエ、また今朝病院を抜け出していたらしいじゃねぇか? それで総師長が怒ってんだぞ」


「え? 俺が原因なわけ?」


「そうだよ

 オマエ、この病院の理事なのを良い事に いつもワガママ放題に好き勝手やってるから

 総師長が煮えくり返ってんの知ってるだろ?」


「ウン」


「だいたいな、病室で堂々と煙草吸ってるの オマエぐらいのモンよ」


「オマエ、そう言いながら右手の人差し指と中指に挟んでるの何だ?」


「ん? コレ? これは葉巻、煙草じゃないもんね」


「オマエよぉ 50過ぎのオッサンが小学生みたいな事言ってんじゃねぇよ」


そんな会話をしている最中、総師長が病室に現れた


「ブタネコさん! また、病院抜け出して どこをほっつき歩いていたの?」


「歩いてないよ、車で自宅に ちょっと行ってだけだよ」


「ちょっと…ってアンタ 当直のナースか先生に一言ぐらい断ってちょうだいよ」


「断れ…って言ったってさ どうせ、許可なんかくれないでしょ?」


「当たり前でしょ?

 この病室のドアに下がっている札に なんて書いてあるか読めないの?

 ”絶対安静の為、面会謝絶”よ? その患者本人が ふらふら出歩いてどうするのよ?」


「でも、なんで総師長が 俺が出かけてたの知ってんの?」


「当直のA先生に今朝会ったんでしょ? A先生から聞いたわよ?」


「そうか… たしかに会ったなぁ…

 でもさぁ、それなら何で A君があの時、俺に注意しなかったのかな? イカンなぁ… A君は…」




数分後、A医師が私の病室に現れた。


「なぁ、A先生

 君とは 確かに、今朝 当直室の前で会ったなぁ?」


「はい」


A医師は 直立不動の姿勢で 私とは視線が合わない様に俯いている。


「俺が、病室を抜け出して出歩くのは 悪い事なのか?」


「ええ、お身体には良い事でありません」


「そうか… だったらな、今朝会った時に直接 君の口からハッキリ直接、俺に言いなさいよ」


「え? あ、はい…」


「君も この病院の若手の医師達の中じゃホープって言われて

 患者やナース達から先生って呼ばれてんだよ?

 だったら、どんな状況でどんな相手にだって 胸を張って言いたい事を言いなさいよ」


「はい…」


「たまにいるだろ?

 検査の結果、アナタの病状はとてもよろしくありません。もって、あと@ヶ月…

 みたいな、余命告知の時 君はちゃんと言えるのかい?」


「いえ… あの… その…」


「君の医師としての腕が なかなか良いと評判なのは聞いているよ

 と、同時に ちょっと性格が内気というか、押しが弱いとも聞いている

 せっかくなんだから、もうちょっと強気になる事を覚えなさいよ


 まぁ、強気のアホな医者の典型みたいなのが ここの院長だからナァ…

 あそこまで、強気なのは如何なモノかと思うけどね。^^;」


偉そうに、そう説教をたれる私を 二代目開業医と総師長が苦々しげに見つめていた。^^;


                                 (その4に続く)


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

すみません。おもしろすぎです(^o^)/

★ きーマン さん

ども^^


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