« Perfumeの気になる子ちゃん 第19回 | TOPページへ | ハンサム★スーツ »

2009年03月14日

● バレンタイン草加煎餅2009(その9)


明け方近くまでオンラインゲームに興じ めざましTVを睡眠薬代わりに聞きながら病室のベッドで寝た私だったが、電話の音で起こされてサイドテーブルの上の時計を見ると 午前の10時過ぎ。




電話の相手は 私が頻繁に自衛隊関係、特に千歳の飛行機を撮影しに行くようになってから知り合った人で


「今日さ、なんか珍しい機体が千歳に降りてくるみたいだよ」


と、報せてくれたのだ。


”珍しい機体”


何だろう? 彼が珍しいというのだから 余程のレアに間違いない。


もしかして、憧れのAWACS(E767)だろうか? うん、あり得るな。


朝鮮半島あたりでキナ臭い話が飛び交っているから偵察機や情報収集機が飛ぶのは不思議な話では無い。


「見たい」 そして出来る事なら「撮りたい」


普通なら二度寝してもおかしくない状況なのに 私に目はパッチリどころから、爛々と炎が燃え盛る。


そんな時、ノックもしないで病室に二代目開業医が鼻歌を歌いながら入ってきて… ベッドの上で半身を起こしている私と目が合うと ギョッとした表情で何かを背中に慌てて隠している。


「なんだ? ノックぐらいしろよ」


「お?、あぁ 悪ぃ…」


「オマエ、その背中に隠してんの何だよ?」


「ん? あぁ、こ・これはその… そう、医学的な研究資料」


「スケベなDVDか? それともアイドルのPVか?」


苦笑いしながら二代目開業医が差し出したのは…


(エロビデオじゃん^^;)


朝っぱらから こんなもん持って、何やってんだ?オマエは


「いや、俺はいらない…って言ったんだけどさ 製薬会社の奴が是非に…とか、言っちゃって

 まぁ、俺的にも 現代の美容整形術がどんなもんか確かめる資料として…」


「オマエ、いつも相手から金取って ”ハイ、前を開けてくださ~い”とか言って

 下手すりゃ揉んじゃったりしてんじゃん」


「馬鹿野郎! 崇高な医療になんて事を言いやがる!

 だいたい、俺が診察する患者の8割はジジィかババァだ」


「それ、言っちゃぁオシマイだろがよ 患者さんは神様、お客様でしょ?」


「そうだよ、でも、どんなに俺がそう思って接していても

 オマエみたいに俺を ただのスケベとしか思っていない奴が圧倒的大多数なわけ

 可哀想だと思わない?」


「だって、朝っぱらからエロDVD持ってウロウロしてんの スケベ以外の何者でも無いだろ」


私にそう言われて 二代目はブツブツ言いながらも、持ってきたDVDをプレイヤーにセットして葉巻に火を点けている。


「ところでさぁ…

 ちょっと、千歳まで写真を撮りに行きたいんだけど ダメかなぁ?」


「ん? 今日は寒いべ、凍れてんぞ」


「なんか、レアな機体が降りるらしいんだ」


すると、二代目開業医は 私のベッドの枕元にあるナースコールのボタンを押し、


「はい、どうしました?」


と、応答するナースに


「A先生に 大至急、来る様に言って」


で、数分後 病室に現れたA医師に


「君さ、今日の予定は?」


と聞き


「今日は手術の予定がありませんので 一般外来か、もしくは救急外来の応援待機です。」


というA医師の応えを聞くと


「じゃ、それ俺が代わってやっから 君はこれから この患者(ブタネコ)のケアで千歳まで行ってきて」


こともなげに言い放つ二代目


私も私で


「おう、悪ぃな 今すぐ用意するからよ」


と、話が決まれば行動は早い


「なんだったら、ウチの病院の救急車使うか?」


「いや、そこまで必要ない。

 …って言うか 空港の滑走路沿いに救急車は いくら何でもマズイだろ^^」


「あ、そっか そうだな。^^」


そんな私と二代目のやり取りを呆然と見ているA君に


「テメェ、何 ポケッとしてんだよ

 とっとと着替えて 俺の車を暖めておけよ ホラッ!」


と、愛車のキーを放り投げる私。




急遽、運転手兼付き人を命じられたA君は A君なりに気を遣いまくってハンドルを握っているのはリアシートにふんぞり返る私からは よく見えた。^^


しかしながら、私は千歳に撮影に行く… もうそれだけで嬉しくて御機嫌。


高速道路を千歳インターで下り、千歳空港まで行く途次 離着陸する民間機の方向を眺めて 私はその日の撮影ポイントを決め、A君に


「その先、右に入れるとこあるから そこ行け」


等と、予定のポイントに行く。


天気は薄曇り、少し風が強めなので肌寒かったが 自衛隊側の滑走路を 珍しいぐらいいろんな機体が 次々に離発着をしている。


私は レア物が下りてくるのを楽しみに 車の中で航空無線を聞きながら煙草を吸っていた。


A君は 出張や旅行で何度も千歳を利用しているけれど、この時の様に飛行機を眺めるだけの目的で来た事は一度も無く、それも自衛隊側を眺めるのは初めて


だからなのか、彼は飛行機が飛び交う度に車外に出て 吹き付ける風をものともせずに、機体の様を眺めている。


特に F-15が3機 立て続けに離陸していく時などは


「初めて見ましたけど、ブタネコさんが病院を抜け出して見に来たくなる気持ちが判った様な気がします。

 物凄い爆音なんだけど なんか、スカッとストレスがどっかに行っちゃいますね^^」


と、はしゃいでいた。


で、その日、私は生まれて初めて それまで念願だったE767の離着陸を見て、写真に撮った。




その日の夜、私は真っ直ぐには病院に戻らず まず、自宅に寄って 自室のデスクトップPCで その日に撮した写真データのチェックをしていた。


運転手のA君は そんな私に付き合わされ、時間外労働ではあるのだろうけど 居間で娘達と談笑しているはず。


そんな時、私の愛用のマグカップにコーヒーをいれ 嫁が私の部屋に現れた。


「ちょっと、娘の彼氏に運転手させて 千歳まで行ってきた御気分は如何なものなの?」


嫁の口調には嫌味が滲む。^^


「あ? 知るかそんな事。

 長女の彼氏…かどうかは知らんが、アレは二代目が命じて俺に付き添わせただけの話よ

 余計な話は一切してないもんね。^^」


モニターに映る写真データから目を離さずに私が言うと


「アナタがどう思ってるかはともかく…

 端から見たら アナタがAさんを気に入っている様に見えるわよ^^」


と、嫁が言った。


それに対して


「嫌ってはいないよ アイツはなかなか良い奴だからな

 でも、娘婿としては アイツが時々見せるオドオド感はイタダケないな

 だから、それを鍛えてやろうと思ってんだ」


「ふぅん… 良いわね、楽しそうなオモチャが見つかって」


そう言うと 嫁は音も立てずに私の部屋から出て行った。


                                 (その10に続く)


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

 この記事への御駄賃がわりに下のバナ-のいずれかを クリックして頂けると嬉しいです。^^
 (全部、クリックしてくれると もの凄く嬉しいのは事実です。^^)

ブログランキング・にほんブログ村へ Blog Ranking 人気映画・TVBLOG blogram投票ボタン BlogPeople「自分のこと」部門にクリック BlogPeople「テレビ」部門にクリック BlogPeople「映画」部門にクリック

『バレンタイン煎餅』関連の記事

コメント

ブタネコさんへ
人生の先輩を前にした時、長幼の序をわきまえた人間なら畏まるというか姿勢を正します、それが先輩から見たらおどおど感に見えるのかもしれません、初々しくてよいではないですか。最初から図太いというか馴れ馴れしいのはかえって反発を買いますよ、そんな人間ならかえって、うずうずしてブタネコさんは喜ぶかもしれませんがね。それなりに経験を積めば姿勢を正しながらも対等に話せるようになりますよ、ブタネコさんも屯田兵のご隠居やN専務の前でそうであったように。でもこのシリーズを読んでいてつくずく羨ましいと感じています、引っ張るだけ引っ張って楽しんでください。

★ タンク さん

そうですね^^

たしかに、最初から図々しいと 何も言わずブッ飛ばしていたでしょうね^^

まぁ、存分に楽しませて貰おうと思っています。^^

【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。