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2009年02月05日

● 恵方巻


2月2日の事。




主治医である二代目開業医に


「入院している間にヘソクリが嫁にバレているんじゃないかと心配なんで ちょっと見て来る」


という理由で一時帰宅した。


もちろん、これはとってつけたようなでまかせである。


すっかり、お父さんは入院中…という事で 安穏と過ごしているであろう嫁や娘達に奇襲をかけ、父の存在感と威厳を見せつけてやろうと思ったのだ。




時間的には ちょうど夕食前、父としては不意を突いた帰宅だったのだが 家の玄関は施錠されておらず、4匹いる猫が一匹も出迎えに来ず、居間に至るまで誰にも見つからず そのままスルッと入れてしまった。


台所から聞こえる話し声で 嫁と娘達3人は揃って台所で何かをしているらしい…


私はテーブルのコーヒーポットから愛用のマグカップにコーヒーを注ぎ、居間のソファで寝ていた猫2匹を尻で押しのけて座り、そこに積んであった私しか読まないスポーツ新聞の当日のを拡げて読み、何食わぬ顔で座っていた。


私の計算では 数分もせぬうちに誰かが居間に現れて


「あれ? お父さん、なんでここにいるの?」


なんて騒ぎになるはずだった。


しかし… 人生は中々思う様にはならないもので 5分が過ぎ、10分が過ぎても誰も来ない。


気がつけば目の前の灰皿に吸い殻が5本ぶん、コーヒーも飲み干したので 再びポットから注いで2杯目… 30分がゆうに過ぎているのに未だ、3人は台所に篭もったまま。


まぁ、間違っても私のヘソクリは台所には隠していないから見つかる心配は無いが、それにしても 私はその家の主だから良いけれど、これが強盗とか変質者だったら… この家の女3人の防犯意識、危機管理に大きな疑問を抱く父。


ふと気づくと、それまでソファで丸まって寝ていて 私の尻で押しのけられた猫が私を不機嫌そうな顔で見上げている。


その猫に


「おい、台所に行って 御主人様が御帰宅されましたよ…って告げてこい」


と、命じたが 猫はクワッと大あくびを一発かまし、再び面倒臭そうに丸まって寝た。


どうにも躾の悪い猫である。


御主人様の命令に大あくび… 許せん。


私は丸まって寝ている猫の尻辺りをパチンと人差し指で弾き


「てめぇ、御主人様にむかって その態度はなんだ?」


と、指導するが 猫は片目だけ薄く開けて私を見ると 今度は


「フンッ!!」


と、鼻息一発かまして 再び、寝入る。


なので、その態度にさらにイラッときた私は 再び、その猫の尻に狙いを定めて指で弾いた… その瞬間


猫は物凄い反射神経で 尻を弾いた私の手にカプッと噛みつきやがった。

(注:シャム猫は気が粗いので噛みます 気をつけて)


痛ッ!!


思わずあげた私の悲鳴に ようやく異変に気づく女3人


居間に私がいるのに気づき


「アラ? とうとう死んで霊になって帰ってきたの?」と、嫁。


「ママ、ちゃんと足あるみたいよ」と、次女


「化けて出るには まだ、丑三つ時には早いわよね」と、長女


「でもぉ、お父さんならナンデモアリだから たとえ真っ昼間でも化けて出るんじゃない?」と、次女


「あ、そっか…」と、納得している長女


「おい…」


私が怒るに怒れず、それでも無駄な抵抗を試みようとしても…


「あ、気がついたんだけど…

 もし、明日お父さんが死んじゃったら2月3日が命日って事になるのよね?」と長女


「うんうん」と次女


「そうするとね、毎年 節分の日がお父さんの命日…って事でしょ?」と長女


「そうなるね」と次女


「そうなると”鬼は外”って豆まいたら お父さんウチに入って来れないじゃん^^」と長女


俺は鬼か? > 長女


でも、女3人大爆笑


「それはシャレになんないね」と次女


「それにさぁ… あ、ゴメン これは今、言えない」と長女


「え~、何? ナニ?」と、次女


「ちょうど良かった…」


長女はそう言うと台所に行き、数分後 なにやら載せた小皿を持って私の前に現れると


「お父さん ちょっと、コレ味見してみて」


と、差し出した。


見ると、小皿に載っているのは太巻き寿司を切ったもので 異様に太いところが長女の手作りだと直ぐ判る。


私はそれを言われたまま つまんで食べてみると… なかなか美味い。


入れ替わりに 今度は次女が台所から おそらくは次女が作った巻き寿司を長女と同じ様に持ってきて


「ねぇねぇ、コレも味見して」とせがむ。


食べてみると、これもまた、長女と味付けは違うが美味い。


「ねぇ、どっちが美味しい?」


揃って私に聞く娘二人に


「どっちもそれぞれ個性があって美味しい。 比較は難しいな」


円満な家庭の父親らしく 二人の娘に甲乙つけずに無難に済まそうとしたら…


「使えない!」と、長女


「どっち?って聞いてるんだから 判定してくれないと…」と、次女


二人とも不満気。^^;


「だって、この後 ママが作った太巻きが出てくるんだろ?

 そこで、”やっぱ、お父さんにはママの太巻きが最高さ…”

 そういうのがベストエンディングなんじゃないのか?」


私がそう言うと 嫁が


「ナニそれ? 私の太巻きは”オチ”なの?」


娘達より、もっと不満気 …というか、むしろ、不機嫌(ToT)


「じゃぁ、ナニか? やっぱ、俺の太巻きが一番さ…って言って 俺がパンツ脱げばいいのか?」


ヤケクソになってそう私が吠えた途端


「出た、親父ギャグ… 実の親父だけに ホント、情けない」と、呟く長女


「娘相手に 太巻きとか言う? 信じらんない」と、冷めた目の次女


「太巻きって… むしろ、お稲荷さんでしょ?

 見栄はっちゃって、どうすればお稲荷さんが太巻きに… あら、それじゃまるで助六ね」と、ボソッと嫁


イメージ画像

(注:上の画像は助六寿司のイメージです。)


いい加減、不機嫌になった私は


「なんだって母娘3人揃って 太巻き作ってたんだ、この家は?」


と、尋ねると


「だって、節分には恵方巻き食べないと」と、長女


「何が恵方巻きだ? そんなもん、俺のガキの頃には聞いた事が無かったぞ」


(管理人注:これホントに私が社会人になるまで 少なくとも私の周囲の道産子の間では誰も そんな風習を聞いた事が無かった。 一説によると恵方巻きは主に関西方面の風習で 東日本では殆ど知られていなかったが、近年 海苔業者がバレンタインのチョコ同様、売り上げ拡充を狙って流行らせた…という説がある)


「聞いた事があろうと無かろうと 縁起物って事でいいじゃん」と、次女


「それにしても 女3人がそれぞれ太巻き巻いてたら そんな量、食いきれないだろが?」


「別に、お父さんに食べさせる訳じゃないモン」と、娘二人


「ん? どういう事?

 それって、アレか? 彼氏に持って行って”太巻き巻いたの食べて…って」


「良いじゃん、どうでも! お父さんには関係が無いでしょ!」と、娘二人


「じゃぁ、お返しに俺の恵方巻きって話になったらどうすんだ?」


「バッカじゃない?」と、長女


「ママ、こんなんでいいの? お父さんがこんな人でいいの?」と、次女


嫁は知らんぷり。


「御菓子屋がバレンタインチョコなんてフザケタ真似しやがったと思ったら、

 今度は海苔屋の口車に乗せられやがってか…


 そのうち、「海(産み)の日には昆布」とか「子供の日にはコンドーム」なんてのが流行だすぞきっと!」


独り、怒り始める御主人様を女3人は放置


で、ふと気づき 長女に


「おい、オマエさっき

 ”あ、ゴメン これは今、言えない”って

 何を言いかけて止めたんだ?」


と、問い詰めると 長女はぶっきらぼうに


「もし、節分がお父さんの命日になったら 縁起物のはずの恵方巻きが

 お父さんの法事の引き出物になっちゃうね…って言いそうになったのよ!」


言っちゃったじゃん > 娘 (ToT)


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

数年前に撮った弁当の写真が出てくるところがすごいですね。
って、父親って家で下ネタ言うんですね。

私の中の父親像に大きなヒビが入りました。(汗&笑)

お後がよろしいようで… .(笑)

無条件で,御主人様の応援にはまわりますが,
でも,勝負は端からついてるようですな…,我が家もそうです….


★ スミゴルフ さん

>画像

すいません、この画像 イメージに拾ってきたモノなんです。

>下ネタ

こんなもんじゃまだまだ序の口です。

さすがにブログで公開出来るレベルは軽く超えてます。


★ ゴーシュ さん

ええ、かないません。(ToT)

でも、抗ってみたいんです。


【※注意!!】

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