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2009年01月23日

● 中堅ヤクザの自宅処分(その1)


今回は以前掲示したいくつかの記事で「別の機会に語ろう」と述べながらほったらかしてある部分の「その後」について記しておこうと思う。




愚痴の様な、言い訳の様な事を先に述べておくと 私がこのクソブログの中で『喫茶「職安」カテゴリー」の記事として掲示してあるものの内容に関して「実話なんですか?」「これってフィクションですよね?」と問い合わせてくる方がおられる。


ヘタすると今後もそんな方が現れる様な気がするから良い機会なので少し断っておくけど 仮に、そう、あくまでも例えばの話 ここに記してある事が事実だったとした場合、中には特定の誰かに対して怒る人もいるだろうし、中には法律的にちょっと…という話もある。


ゆえに、「これは事実です」とわざわざ私は言うつもりは無いし、実際 どんなに匿名表記や表現上のテクニックを駆使しても「この話はブログには書けねぇ」って話が腐る程ある…


が、そんな事はさておき…




今回は私を含む 後に喫茶「職安」でバイト学生と呼ばれた面々が初めて引き受けたバイトの話をしよう。


それは、今から30年以上前の事。


今ではファミレスの影響で激減してしまったが、脱サラしたオッサンやホステス上がりのオバサンが経営する喫茶店というのがどこの町にも一軒や二軒あり、そこに ちょっと悪ぶった高校生が屯する…という姿は その当時、珍しい話では無かった。


以前、『喫茶「職安」とブタネコ』という記事で述べたが、私達にとって そんな珍しくもない話が特別な話に変わってしまったのは「屯田兵の御隠居」と呼ばれた爺さんと 喫茶「職安」の常連さんという風変わりなオッサン達もそこに屯しており、我々バイト学生は知り合ってしまったという事だ。


とはいえ、言い訳の様な事を先に述べておくと そこに屯していた我々バイト学生は いわゆる、一般的なイメージの不良とは少し違う。


髪型はリーゼントではなかったし、髭もちゃんと剃っていたし、こざっぱりした服装だったし、もちろん他の高校の生徒と好んで喧嘩したりなどしていない。


元々、我々は授業をサボる場所が欲しかっただけで それはサボリ学生の誰かの自宅だったり、夏の天気の良い日なら豊平川の河原でも良かったのだが、喫茶店という場所は 天気に左右されず、学校からの距離的にも都合が良く条件的に恵まれていたんだな。


で、そんな私達と 喫茶店の常連さん達とが仲良くなるには時間はかからず、中でも最も奇妙な爺さんの得体の知れなさに好奇心を抱いてしまったわけだ。


「のう、学生さん達よ お前さん達の有意義な時間を少し、貸してくれんかの?

 もちろん、バイト代も払うし オマケもつける。

 おそらくは、今までにない特上の有意義を味合わせてやるからの…」


後に「屯田兵の御隠居」と呼ばれる奇妙な爺さんは そう言って我々にバイトの話をもちかけた。


で、その最初のバイトが


「まぁ、引っ越しみたいなもんかの」


当時、高校生のバイト代は時給二百数十円~三百数十円が相場で 半日(8時間)働いても三千円稼げればいいとこであり、当時の私の周囲の高校生達の月の小遣い額は1000~3000円ぐらいだった事を考えると 当時の1万円がどれだけ大きい金額だったか御理解頂けると思う


ちなみに、私のあやふやな記憶で言えば 当時の物価はタバコがセブンスターひと箱百数十円 喫茶店のコーヒーが二百円 ミートソーススパゲティが四百円 ラ-メンが三百五十円位だったと思う。


だから、作業時間は数時間 ある家の中の荷物をトラックに総て積み込み別の場所に運ぶ事…というものでバイト代は1万円と「寿司」の食べ放題付き という破格な条件に そこにいた高校生達は「やる!やる!」と全員が飛びついた。


で、バイトの当日 常連さんの一人である運送屋のNさんが某大手運送会社の作業服であるツナギと作業帽を我々の人数分用意しており、まず我々にそれを支給して着替えろと言う。


その当時、Nさんの会社は某大手運送会社の下請けもしていたのを我々は知っていたから何の疑問も抱かず、単純に我々はそれでバイトの内容が単なる引っ越し作業なんだと思い込んでいた。


ただ、今思えば「なんで引っ越しなのに深夜なの?珍しい話だね」と脳天気でもあった。^^;


我々は迎えに来たトラックの荷台に載り、小一時間程揺られて着いた先は住宅街の一軒家


その時の我々は 作業報酬が1万円で しかも作業終了後に「寿司食べ放題」付き…という条件が嬉しくて 深い事情など全く考慮していなかった。


Nさんからは


「出来るだけ短時間にゴミ一つ残さず、家の中にあるモノは総てトラックに積み込め

 オマエらは引っ越し屋じゃねぇんだから、家具や壁に傷をつけようが何しようが構わない

 とにかく、短時間で作業を終わらせる事、それだけを優先しろ」


と言われており、我々はそれを忠実に守ったのだが、その時にNさんから


「オマエら 絶対に軍手を脱いで家の中を素手で触んなよ」


とか、


「洗面所と風呂場だけは 最後まで誰も絶対に入らずに放っておけ」


と、よく考えれば奇妙な指示。


しかし、我々は


「とっとと終わらないと寿司屋が閉まるぞ」


という一言の方が重要に聞こえ、余計な事を考えず、ただ黙々と荷物を運び出す事に夢中になっていた。


やがて、指示通りに洗面所と風呂場以外の荷物の搬出が終了すると、Nさんは私と二代目開業医だけ その場に残し、他のメンバーはトラックと共に積み込んだ荷物を保管する倉庫へと移動させた。


で、Nさんは 残された私と二代目開業医に洗剤やブラシが入ったバケツを渡しながら


「いいか? これからの作業代としてオマエ達二人だけに

 それぞれ1万円づつ他のバイトには内緒でプラスしてやる

 その代わり、ここで見た事は作業が終わったらその時点で総てを忘れろ いいな?」


と、強く念を押された。




なんで特別作業なのかは 風呂場の戸を開けて中を覗いた瞬間に判った。


指示に従い 私と二代目は「開けるな」と言われていた風呂場に立ち入ってみると…


床も、壁も、挙げ句の果てには天井にまでも焦げ茶色の何かが 多分、元は液体だったのであろうけど それが乾いてこびり付いた状態


具体的に言えば 誰が見ても「これ、相当量の血まみれじゃないっスか?」状態だったのだ。^^;


掃除をするにあたり、風呂の横のシャワーを開栓して壁や床にぬるま湯をかけると こびりついていた焦げ茶色が みるみる深紅に変わる。


一緒に作業していた二代目開業医が


「俺んちの病院で手術が終わった後の掃除の手伝いを何度もした事あるけど

 ここまで血が流れたり、飛び散っているのは見た事無いぞ…」


と、ボソッと呟く。


「なんで民家の家の風呂場がこんな血まみれなわけ?」


その原因となりそうな事をフト想像し「勘弁してくれよぉ…」と ウンザリする二人。^^;


今でもその時の風呂場の光景を思い出す事が出来る程 それは異様だった。


そんな風呂場を パッと見に ごく普通の風呂場に見える状態にまで磨き上げ、作業を終えるのに高校生が二人がかりで1時間以上かかった。


が、作業を終えてNさんの点検をパスすると Nさんは私と二代目開業に


「このぶんだけは他の奴らに内緒だから先にやっておく」


と、それぞれに一万円札を一枚ずつ渡しながら


「もう二度と言わないけど ここの事はこの家を出た瞬間に忘れろよ」


と、念を押した。


その後、私と二代目開業医はNさんの運転する車に乗ってKさんという喫茶「職安」の常連さんが経営する寿司屋に連れて行かれ そこで、先に運び出した荷物の荷下ろし作業を終えた他のバイト学生達と合流。


食べ放題の寿司の美味さと破格なバイト代に浮かれているうちに すっかり、その家や風呂場の事など忘れてしまったのだった。




                                                    (その2に続く)


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コメント

すごすぎる!ブタネコさん・二代目開業医さんは当時から選ばれし者だったんですね。その2が楽しみです!!

私も昔所属してたアマチュア劇団の作家が妻に切りつけられた事件後劇団員みんなで部屋のそうじに行ったこと思い出しました。赤黒い<CHI>のあとが、まるで「火サス」でした。

★ きーマン さん

いえ、たまたまなだけですよ


★ akemi さん

いや、火サスじゃ刺されても血しぶき出ませんから^^


たまたま選ばれたんですかね??? 
違う気がするのは私だけでしょうか。

★ スミゴルフ さん

ええ、男の子ですから^^


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