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2008年10月08日

● ロケ地 考(その2)


去年から今年にかけて いろんなドラマや映画のロケ地を巡る旅をした…




良い機会かもしれないので そういったロケ地巡りの旅の私見を述べておこうと思うのだが、このブログ内の過去記事で 既に同じ事を述べていたり、以前に述べた事とは一部、食い違う感想が含まれるのを どうか御容赦願いたい。^^;




(その1)で 鳩間島と尾道に関し ある種、批判的な事を私は述べた。


それについてお気に召さなかった方もおられる様だが、私は 基本的にファンであれば盲目的に何でも褒め讃える…という姿勢に吐き気を覚えるタイプなので 如何に好きなモノに対してであれ、如何かと思う…という点は指摘すべきと心得る なので、それについて ただ感情的に反感を抱く…というのであれば お互いの幸せの為に このブログには二度と近寄らない事を強くお薦めする。


さて、今回 まず先に述べておきたいのは 私のロケ地巡りには ひとつのパターンがある…という事。


ドラマや映画を見ていて「この場所に行ってみてぇ…」そう思った場所を数カ所ピックアップし、それが何処かを調べ、実際に現地に行って その場所へと向かう時、その殆どの場合タクシーを使う。


で、その時に運転手氏と雑談をしながら その時の目的の映画において 運転手氏の知るロケ地を聞き、メインの目的地を探訪した後、その運転手氏の知る場所に連れて行って貰う…というスタイルである。


もちろん、今までにそうやって乗せて貰った運転手氏の全部が その時に私が目的としている映画を見ているとは限らないし、その映画を良い映画とは思っていない人にあたる時もある。


しかしながら、運良く その映画のファンだという運転手さんに出くわした時には その旅は ひと味もふた味も違ったものになる。


過去記事でも述べた事だが、そんな経験の最初は 横溝正史の映画のロケ地巡りで岡山県の備中高梁のタクシーの運転手さんとの出会いである。


その時の運転手さんは 映画の撮影隊の契約運転手だった人だから 細かいシーンのロケ地まで詳しく覚えていて連れて行ってくれたし、その運転手さん自身が横溝正史のファンだったから 色々と楽しい話を聞かせてくれたものだった。


さてさて…


例えば、あるドラマや映画のロケ地を訪ねる場合 朝から晩まで1台のタクシーで移動する…というパターンは 私の場合はあまりない。


それは ひとつの場所に私がわりと長い時間とどまりたいから、場所から場所へと移動する度に乗り換える事が多いからだ。


ゆえに、ひとつの場所を巡る時には 3台とか5台とか乗り換えるわけで、当然 その都度、運転手も変わる。


だから、先にも述べた様に 5台の車に乗ったら そのうち二人ぐらいは


「え? ~って映画ですか? あぁ~、名前は聞いた事があるけど見た事無いですねぇ」


なんて運転手さんにあたるのは 残念ながら、ごく普通の割合である。


でもね、私の経験では ある3つの場所においては 乗ったタクシーの総ての運転手さんが


「はいはい、~って映画ね あれは名作ですよね

 見ましたよもちろん、自分の住む町が あんな良い映画で素敵に映ってるんですから」


という様な反応を示した作品とロケ地がある。


で、その3つの場所のひとつが(その1)で述べた「尾道3部作」の「尾道」で、運転手の中には「ふたり」の坂道を間違って教えやがった大馬鹿野郎が一人いたけれども^^; まぁ、それは御愛敬。


殆どの運転手さんが 私の行きたいと臨む場所を映画の場面で説明するだけで ピンポイントで連れて行ってくれたし、最悪 すぐに判らなくても 無線で会社に紹介をかけると即座に


「それは ~通りの ~のとこから右に入って ~のところ」


と、教えてくれる手際の良さがあった。


これってね、地元の人が その映画に思い入れがある ひとつの証拠だと言えると思う。


それと同時に、私の様に 映画のロケ地を楽しみたくて 私と同じ様にタクシーの運転手さんに「~って場所に行きたいんですけど…」と聞いた客が 過去に少なく無かったんだろうあな…という証拠でもある。


それだけに、大林vs尾道市という対立構造なんてつまらない話がある事が残念でならないわけだが…


で、今回(その2)として まず取り上げようと思う場所は 映画「がんばっていきまっしょい」の舞台である「松山」だ。


この松山も 先に述べた3つの場所のウチのひとつで タクシーの運転手さんの殆どが 大まかなロケ地を知っている。


「あぁ、~のシーンね あれは~ってところでして ここからだと…」


殆ど、即座に答が返ってくる。


実を言うと 私が映画「がんばっていきまっしょい」を見た後に 初めて松山に行ったのは あくまでも仕事の都合で ロケ地巡りの旅では無かった。


で、出張で行き 帰りの飛行機を松山空港で乗ろうと思っていた便が機材の都合で欠航となり、次の便まで4時間近く待つ羽目となった時「あ、そうだ…」と思い出して タクシー乗り場に行き


「”がんばっていきまっしょい”のロケ地巡り2時間

 運転手さん、観光貸し切り なんぼ(いくら)で走る?」


と、交渉したところ


「今日は暇だから 1万円で良いですよ」


と、答が返ってきて 商談成立したのがキッカケだった。


松山


松山


ただ、映画「がんばっていきまっしょい」のロケ地は 松山市内だけでも沢山あり、近在の別の市町村にも 思い入れがあるシーンのロケ地は沢山あり、2時間だけでは主要な場所すらも廻りきれなかった。


以来、私は松山にその後行く度に 少しづつ廻って楽しんで今日に至るのだが、松山の映画「がんばっていきまっしょい」のロケ地巡りの旅で 私は今まで違和感を覚えたり、不愉快に感じた事はひとつも無い。


行く先々で「あぁ、あれは良い映画ですよね 私も大好きです」という地元の人ばかりだし、中には とある神社の境内で、神社の関係者の人から


「遠くから来たんでしょ? だったら、一息入れていって下さい」


と、声をかけられ 冷たい麦茶を御馳走になりながら


「”がんばっていきまっしょい”という映画のロケ地をまわっているんですよ」


と、話すと 近くの別なロケ地の場所を 丁寧に教えてくれたりなんて経験は数え切れない。


その度に 私は「ここは本当に良い所だ」という思いを強くし「また、行きたい」と思うばかり。


だからそれを「観光産業」に依存している札幌市や北海道庁の小役人に そういう観光客に対する温かみは 観光産業だけじゃなく、市井の人々の日常にこそ植え付ける必要性があると説くのだが なかなか判って貰えない。


そもそも、この「ロケ地考」という記事を記述するキッカケになったのは 北海道の自治体の小役人や商工会などが「観光産業をどう発展させるか」なんて議題で 熱心に討論をしているわりに、そこで交わされる意見が 実に、身勝手だったり、観光客の気持ちや意志を汲んでなかったりするものばかりで呆れ果てたからだ。


たとえば、昔は 農協や それなりの企業の慰安旅行なんて団体様は 温泉街では上客だったわけだが、それらの客の殆どは 一回来たらもう終わり、その地が良くて来たんじゃなくて ともすれば、温泉に入れて、宴会が出来て、そこそこ美味いモンが食えたら 何処でも良い様な人ばかり。


しかしながら、観光地として発展していくのは「リピーター」と呼ばれる何度も訪れてくれる客が増え、口コミで知名度や評価が上がったケース


つまり、そんな「リピーター」を増やす事が 地道だけれども結果的にはいろんな意味での経済効果は高いのだが、北海道の連中は それが判っていない。


で、その比較の対象として 私が常に感じるのは西伊豆の「松崎」である。


ここは 何度もこのブログのいろんな記事で触れたから 今更、どんな場所かを細かく語る必要は無いと思うが、TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケ地であり セカチューフリーク達から「聖地」として崇められている場所である。


しかも、ここは「セカチュー」だけでは無く、いろんな映画やTVドラマにもロケ地として登場している場所でもある。


昨年、松崎にある松崎高校の学校祭の日に 私は松崎を訪ねた。


目的はTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケに使用された学校の内部に入り、見て回る絶好の機会と考えていたからだ。


純然と学校行事として「学校祭」を行おうとする高校の関係者や生徒にあっては そんな私の目的は至って不純そのものである。


だから、私は極力 校舎内で撮影をするのを憚られたし、他の見学者や生徒達の邪魔にならない事ばかり考えていた。


ところが、ある教室に入ってみると そこは学校祭でありながら町の観光に関わる展示がなされており、そこにはTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」でのロケ地だった事を ともすれば誇りに思っているぐらいの展示物があった。


で、おもわず そんな展示物に見入る私に 生徒達は


「こんにちは」


と、見ず知らずの 不純な目的を抱いたこの私にですら 温かく声をかけてくれた…


俺は 泣いたね。


もう、それだけで 充分に泣けた。


その瞬間に 北海道に欠けている観光産業の精神が判った様な気がした。


松崎には 今まで、何度も行った。


一昨年には 民家を買ったが、とある事情で その後は使用出来ず、そのため松崎界隈の主立った宿を行く度に泊まり歩いた。


そんな私の経験で言えば ある、一軒のホテルだけを除いて、他の宿全部で


「ここって、セカチューのロケ地なんですよね」


と、言った途端 宿の関係者は町の人だけが知る裏話や、どうでも良い様な些細なシーンのロケ地とか、~のシーンに写っている通行人は私の父だ…とか、いろんな話を聞かせてくれる。


それらは どんな料理や温泉よりも御馳走なのだ。


しかも、ロケ地となった地元の人が 誇りを持ち、嬉しそうに、そして楽しそうに話してくれる姿は くつろげるし、安らげるのだ。


例えば、はじめてTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」を見た後に松崎を訪れた際 宿で手配して貰ったタクシーの運転手さんは 宿の人から


「セカチューのロケ地巡りをしたいそうです」


と、事前に聞いていて 宿までの迎車の途中で観光協会に寄り、わざわざロケ地マップなどの資料を貰ってきてくれていて 私が車に乗り込むと


「良い記念品にもなりますから どうぞお持ち帰り下さい」


と、差し出してくれた。


それらは たまたま良い人達に出会った 単なる幸運に過ぎないのかもしれない。


でもね、何度 訪ねても そんな幸運に恵まれると それは「幸運」では無く、町の人の多くが「良い人」である事の証と考えるべきだと私は思う。


ゆえに、そういう町だからこそ また行きたくなる。


それが町の魅力なんだと思う。


企業誘致だ、映画のロケ誘致だ…ばかりに熱心になり その方法論ばかりを議論している道内の小役人や商工会や ともすればフィルムコミッションの人々に対して感じる違和感は 鶏が先か卵が先か…みたいな同道巡りを繰り返すばかりの議論を止めて もっと、視野を広くし、足下をまず見直すべきだと私は思う。




イラスト


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コメント

このイラスト、良いですねぇ。自筆ですか?

ちゃっかりポカリを隣に夢島まで。ブタネコさんの目には見えるっていうことですね。

ポカリがかわいい。

旅先でその土地の方が親切にしてくださると、その街の印象がかなり良くなりますよね。そういうのが一番のごちそうだと言う意味が良く分かります。

DELI氏の仕事ですね?


記事もイラストも クオリティ高過ぎです^^;

★ うごるあ さん

>自筆

原型は私、アレンジはDELIちゃんです

>ポカリ 夢島

ポカリの代わりにコーラ版というのも作ってもらいました

夢島は 見えるに決まっているじゃないですか^^


★ スミゴルフ さん

ですよね^^


★ 虎馬 さん

へっへっへ…^^

ブタネコさんへ
ご無沙汰しています、最後のイラスト良いですね。特に煙管が懐かしく思い出されました。昔同居していた母方の祖母が煙管でたばこを吸っていたのです。一口か二口吸って灰皿にポンと捨てて種火が残っているうちに次のたばこをつめて、次々とうまい具合に吸っていて、いちいちマッチをつけないでうまく吸うもんだと感心して見ていました。きざみ煙草はもう作っていないのか最近見ませんね。

★ タンク さん

刻みは「こいき」という銘柄が 今でもJTで販売されています。(あまり、美味くないですが^^;)

【※注意!!】

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