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2008年10月15日

● バンド・オブ・ブラザース DVD2


「バンド・オブ・ブラザース」のDVD2巻(3・4話)について語ってみたい思う。




バンド・オブ・ブラザース

第3話「カランタン」とは D-Dayにおけるノルマンディ降下後、主要な交通路を確保する為の要衝となる町を制圧する必要があり、506連隊が命じられた地域の町の一つ。


基本的には そこでの戦闘を描いているのだが、この回の構成において特筆すべき点は「戦闘疲労」に着眼している事だ。


この回では「アルバート・ブライス」という隊員に注目している。


彼は夜間降下の後、直ぐに味方と合流しようとせず一人で隠れていたと言い、その理由は「怖かったから」だと。


激しい対空砲火により 仲間達が輸送機ごと墜落したり、開いたパラシュートに揺られる間に撃ち殺されたりする中で ようやく辿り着いた地上は目的地からはるかに離れた場所


いかに鍛え上げられた隊員達とは言っても 恐怖で動けなく兵士がいても不思議では無い。


戦後の日本では そういった兵士を上官が「この臆病者が!」と殴りつけるシーンを多用する事で いかに軍隊が無茶苦茶な組織か…とか、精神論ばかりを振りかざす愚か者なのか…と描いたものであり、これはアメリカにおいても 猛将とよばれたパットンが救護所に出向きパープルハート(名誉負傷勲章)を授与する際に 大怪我を負った負傷兵に紛れて 外商も無く、ただ泣いてるばかりの兵士を「他の仲間に恥ずかしくないのか?」と殴ったエピソードもあるぐらいで 戦場ではありがちな光景でありながら、それを真剣に取り上げようとした事は 今まで皆無に近かった。


実際には 戦場で起きる精神的な疾患として近年では認識されており、その対策や対処も研究されているけれども 第二次大戦当時では あくまでも精神的なものという程度でしか無かった。


で、この「バンド・オブ・ブラザース」では、その「戦闘疲労」という部分を取り上げたうえで、戦場における優秀な前線指揮官が「戦闘疲労」の兵士に どう諭したか…を描き分ける事で それぞれの指揮官のタイプを明確にした点が画期的だった。


例えば、

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

ウィンターズは 優しく「休め」と言い


ウェルシュは

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

「戦争はゲームだ」と比喩し


スピアーズは

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

何も考えずに、マシン(機械)の様に命じられた事をこなせ…と、言う。


この三者三様において それぞれに説得力があると私は思うが、兵士として…と考えた場合に 最後のスピアーズの言う事が 最も、説得力を感じる。


よく、軍隊を批判する人の意見の中に「上官の命令は絶対」という軍の定義に反感を抱いた物が多い。


たしかに、この定義のおかげで 上官がアホな命令を出したばかりに、惨事が起き それがゆえに戦後、大きな問題となったものが数え切れないからでもある。


けれども、「上官の命令は絶対」という定義は 今でも世界中の軍隊では絶対的な定義であり続けるのは 前線で兵士が悩むと殆どの場合が悪い結果しか招かないからで 一人の兵士の戦闘疲労による異常な行動で小隊や中隊が全滅したと思われるケースが数え切れないからで、重要な事は「上官の命令は絶対」という定義を裏付ける為には 命令を出す上官が部下に対して範を示し、その命令が結果的に間違っていた場合は その責を受けるシステムがきちんと為されなくてはならないのだが、往々にしてろくでもない上官達は 責も部下に押しつけるから「上官の命令は絶対」という定義に対して 軍を嫌う人達は反感や生理的嫌悪を抱くのも理解が出来る。


ゆえに、人間にはそれぞれに感情があり、思考や性格がある事から 状況や命令に考えたり悩んだりしてしまうのは仕方が無い事かもしれないが ほんの一瞬の迷いや戸惑いが兵士個人だけでは無く、部隊全体の存亡に関わる事を よく考えた方が良い。


でね、殊更 無能な指揮官ばかりがクローズアップされがちだが、実際には 有能な指揮官も少なく無く、有能とは言えども いろんなタイプがある事を 先にも述べた様に、ブライスへのアドバイスの違い…という点で明確に表している手法は見事な演出という他無い。


バンド・オブ・ブラザース


さて、第4話は マーケットガーデン作戦への参加と それに伴い、D-Day時で半数が死傷した部隊に補充された新兵と 古参兵の交わりを描いている。


この中で 特に印象的なのは


バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース


という、古参兵のインタビューだ。


先にも述べたが 2年半、寝食を共にし、厳しい訓練を耐え抜いてきた仲間が ほんの僅かな期間で半数が死傷したショックは生半可な物では無い。


と、同時に 代わりに補充された新兵に対し 失われた仲間同様の信頼を抱くのは無理がある。


その辺の機微や変遷を この回は巧く表現していると思う。


それと、ドイツ軍の占領から解放されて喜ぶオランダの街や住民だったが 解放と同時にドイツからの攻撃目標とされた事で それを解放した連合軍のせいと責任転嫁し文句を言う住民の身勝手さ これも、戦争ならではの人の感情なのだろう


戦後の教育の中で この辺の事情や背景をきちんと学んでいるか否かで 現代の様に戦争を知らず、戦後も知らずの若者達であれば尚更 感謝や慰霊すら曲がった方向に行くのも否めないのがよく判る。


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コメント

バンド・オブ・ブラザース1~4話 ブタネコさんの語り、とっても勉強なります。キーまんにとって不肖宮嶋茂樹氏と共に早急に調査すべき項目です。

★ キーまん さん

強くお薦めします。^^


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