« 篤姫 第40・41話 | TOPページへ | 東京少年 »

2008年10月13日

● バンド・オブ・ブラザース DVD1


「バンド・オブ・ブラザース」のDVD1巻(1・2話)について語ってみたい思う。




「バンド・オブ・ブラザース」とは 第二次世界大戦時に米陸軍内で編成された101空挺師団第506連隊第2大隊E中隊が1942年の発足から ドイツ降伏に至るまでの欧州戦線での転戦の歴史をまとめたもの。


ゆえに、第1話は部隊が編成され 初めての実戦参加となったD-Day(ノルマンディ上陸作戦)の直前までが描かれており、第2話は D-Day当日から数日間が描かれている。


で、先に断っておくと このドラマのベースは隊員達の証言による実話が基となっているのだが、一部、考証が違うとか 証言が食い違っている…等の理由でフィクションだ…と批判する声もある。


それについて 私は以降の文中では 総て、真実だ…という前提で述べるが 上記の様なフィクションだ、ノン・フィクションだ…というコメントや問い合わせに対して議論に応じるつもりは無い事をお断りしておきたい。

(その理由は 後述の記事を御一読頂ければアホじゃ無い限り判るはずだから^^)


それと、以下に記述する文章の中で 軍事的見地に関わる部分は このドラマを見ながら聞いた義弟の解釈や意見が多分に含まれるのだが、いちいち どれが私でどれが義弟か断るのが面倒臭いので一人称形式で記述する事をお含み置き頂きたい。




バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

さて、第1話は隊員達が空挺(パラシュート兵)として基礎訓練を受けている時のエピソード


派手な戦闘シーンだけを楽しみに このドラマを見始めた人には とても退屈な冒頭に感じた人が少なく無いそうだ


E中隊長だったソベルが横暴なサディストとして描かれており、訓練という名目で ただ隊員達を虐めるばかりの毎日… 戦争を知らず、軍隊に関する知識も関心もない平和ボケな我々には そういう風にしか受け止められないのは無理の無い事かもしれない。


だから、「毛糸がついている」「錆が…」などの理由で体罰を命じるソベルに対して ただ反感ばかりがつのる。


でもね、ちょっと視点を変えてみて頂きたい。


多分にソベルは 高慢なサディスト野郎だったのかもしれないが、それによって行われた事が 総て「虐め」でしかないのか?と。


実際に ソベルに虐められた(?)隊員達は 


「ソベル自身は嫌な奴だったけど、E中隊が最高の兵隊になったのはソベルのお陰」


と語っている。


この言葉には ソベル憎しで団結した…なんて意味合いの皮肉も込められているとは思うけど、結果的には ソベルが重箱の隅を突く様に指摘した事は 別の意味で正当性が含まれている事も少なく無かった。 


例えば


バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

上のシーンで 一人だけ水筒の水が少なかった事を指摘された隊員が叱責を浴びる。


これは 上記の前後のシーンでの台詞などを見る限り、この隊員が 元々、水筒にちゃんと水を入れていなかったのか、さもなくば行軍中に水を飲んだ事で減っていたのを罰せられたのかがあやふやで 多くの視聴者は後者の「飲んで減った事」を怒られたと解釈する。


特に、現在は スポーツの練習中などに 適度な水分の補給を取った方が良いと医学的に言われているから練習中や試合中に飲み物を飲んでも咎められたりはしないけど、一昔前 例えば、私が現役の高校球児の頃は 練習中に水を飲むなどもってのほかと怒られたものだ。


そういう 現代と過去の認識の違いも相俟って このソベルの叱責は度の過ぎた叱責と解釈されがちなのだが、義弟は この部分に違う解釈があると言う。


それは、空挺の様な特殊部隊の場合 味方からの補給を得られない奥地に潜入し、そこでサバイバルしなければならない可能性が高い、ゆえに 潜入先で現地調達出来なければ水に限らず、食料や弾薬等、自分が持ち込んだ量の範囲内で賄わなければならないから むやみに消費してはいけないと心がけなければならない…という事。


それと、任務によっては 夜間、音を立てずに行動しなければならない状況も少なく無く、その場合 中途半端な水の量の水筒は 時に、歩く身体の揺れでチャポチャポと音を発する事があり、そんな事にまで神経をつかえという意味合いもあるのだと。


ソベルが 実際にそこまで配慮して叱責したのかは不明であり、ともすれば ただの粗探しだったのかもしれないし、ソベルの叱り方や理由付けに問題も多かったのかもしれない。


けれども、第三者的 というか、専門の訓練教官の見地から 単に、「水の少ない水筒」を叱る理由は有り、この上のシーンを看過してはいけないのだそうだ。


バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース


いずれにせよ、ソベルを憎む気持ちが 隊を結束させたのは間違い無く、それが後に「兄弟の絆」と隊員達が感じる由縁に繋がったのは言うまでも無い。


だから、私の義弟は


「ソベルは訓練教官としては 結果的に有能な、というか有意義な人材だったと思う。

 ただし、有能な教官=有能な実戦指揮官とは言えず


バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース


上の様なシーンで見せた「方向音痴」や その場しのぎの命令などは

むしろ、実戦指揮官としては無能と言わざるを得ない」


と言う。


まぁ、指揮官の有能・無能については 後々、ウィンターズやダイク、スピアーズ等を語る際に あらためて述べようと思うのだが…


ここで、さらにひとつ 予備知識として踏まえるべき事は


このドラマのモデルとなった101空挺師団第506連隊第2大隊E中隊が 部隊として発足したのは1942年の事。


バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース


実際の隊員達が ドラマの前後でのインタビューで語っている通り、隊員の多くは 日本軍が真珠湾攻撃を行った事に憤り、それぞれの多くが元々、貧しい家庭に育った事もあって軍隊に志願入隊した…と語るプロセス


つまり、日本の戦争映画やドラマでは往々にして


「赤紙(招集令状)が来たから 嫌々、戦地に…」


という姿で描かれるの姿では無く 中には「兄弟の敵を討つ為に」とか、「国の若者として当然の事」という理由で志願した…という人が(アメリカでは?)少なく無かった事。


もっとも、左巻き系の人に言わせれば こういう姿をドラマチックに描く事でプロパガンダに用いる…なんて解釈もあるけれども 重要な事は、実際に従軍した退役軍人達が 自分の話として本人が述べている所を注目すべき。


それと、この訓練期間は 第1話のみの後世となっているから 全体的に、そんなに長く感じないのだけれども 実際に、訓練が始まったのは1942年の初頭 そして、初めての実戦参加はD-Dayである1944年の6月6日 


つまり、発足から2年半を 彼らは訓練に費やしている。


これは言い換えると、2年半 同じ部隊で隊員達は過ごす事により、先に述べた ソベルのしごきに耐えて結束を培ったのだ…という事を まず、前提に考え


バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

バンド・オブ・ブラザース

D-Dayから 約1週間の間に 506連隊は隊員の約半分が死傷している…という事実を あらためて考えてみると良い。


2年半もの間、寝食を共にした仲間の半分が あっという間に死傷し、生き残った者は その様を間近に見て、ほんのちょっとの目に見えない何かの差で 自分も死傷者の仲間入りになっていたのだと思う時、人の精神や思考はどうなるのか?と。


このドラマは101空挺師団506連隊第2大隊E中隊のヒストリーとして捉えるのであれば 隊員個々の意志や感じ方まで詮索する必要は無く、派手なドンパチだけの戦争映画を期待している視聴者には 物足りないらしいが、このドラマの凄さは 隊員個々の内面を知る上で他に比類の無いものである事に どうか気づいて欲しいと思う。


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

 この記事への御駄賃がわりに下のバナ-のいずれかを クリックして頂けると嬉しいです。^^
 (全部、クリックしてくれると もの凄く嬉しいのは事実です。^^)

ブログランキング・にほんブログ村へ Blog Ranking 人気映画・TVBLOG blogram投票ボタン BlogPeople「自分のこと」部門にクリック BlogPeople「テレビ」部門にクリック BlogPeople「映画」部門にクリック

『B・O・B』関連の記事

【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。