● マジックアワー
映画「マジックアワー」を映画館に行って見てきた。

三谷幸喜の作品に関して 私が個人的に感じている事は 彼の脚本や演出はワキ役をちゃんと吟味した上で それぞれに必ず光をあてる事。
そして、彼が起用する女優に私のツボを刺激するキャスティングをする事。
例えば…
映画「12人の優しい日本人」では 14人の出演者すべてに ちゃんと見せ場を用意してあり…
映画「笑の大学」では 木村多江を巧い具合に仕込み…
映画「THE 有頂天ホテル」では 麻生久美子のコミカルな部分をクローズアップさせた。
だから、私の今回の着眼点は 三谷が「綾瀬はるか」を どう演出するか… その一点。
それに対して 三谷が出した応えは 「綾瀬はるか」そのまんま^^
まぁ、これは 綾瀬はるかに限らず、出演していた殆どの役者すべてに言える事で この作品において三谷は それぞれの役者に対して特別の演技を要求しておらず、殆どの役者が 今までにいろんな出演作で見せた たぶんそれぞれが演じやすいキャラクターばかり
けれども、そんな寄せ集めの様な手法でも 脚本と構成をきちんとすれば 完全に別の、それもコメディに仕上げられる点が三谷の凄いところだと思う。
ただね、綾瀬はるかに関して どうしても見逃せないと感じたのは 終盤に画面右脇奥の位置で流し目の様な視線の表情を見せるシーン
この時の綾瀬はるかの表情は 私としては初めて見た彼女の表情であり、まだまだ 彼女のポテンシャルには広がりがある事を感じられ それが見れただけで充分に満足。
「小日向文世」や「寺島進」も 彼ららしい独特の持ち味を発揮しており、とても満足できた。
さて…
先年、映画「犬神家の一族」がリメイクされる際、オリジナルでは故・横溝正史先生がゲスト出演された旅館の親父役を 三谷幸喜が演じた事に関し賛否両論だった事は記憶に新しい。
その時の縁で このマジックアワーにおいて映画監督役で故・市川崑監督が出演されている。
その姿をスクリーンで見て 結果論ではあるけれど、このように市川監督の在りし日の御姿が残された事を考えると 三谷が宿屋の親父を演じた事は悪い事では無かったな…と、思った。


