● 秒速5センチメートル
アニメ「秒速5センチメートル」を観た。
「50近くの それも年頃の娘が二人いるオッサンがアニメかよ!!」
そんな嘲りの声が聞こえる気がするけれど、そんなのに私は動じない。
だって、「ウルトラQ」や「ウルトラマン」 それに日本国内で初めて「サンダーバード」のシリーズが放送された時、それをオンタイムで見て育った世代なんだから 昨日今日の小僧共にとやかく言われる筋合いは無い。^^
先日、とあるコメントがキッカケで「鉄コン筋クリート」というアニメを見ようかな…と思い、外出のついでに馴染みのレンタル屋に立ち寄ったのはいいのだが…
「鉄コン筋クリート」のパッケージを見て そこに描かれている絵が どうも私には生理的に受け付けない絵で…
「蒼井優」の声は聞きたい、でも この絵を見続けさせられるのは嫌だ…
しばし、そんな葛藤で立ちつくした私。^^;
その時、ふと、「鉄コン筋クリート」の横に置かれた「秒速5センチメートル」のパッケージが目に飛び込んだ。

「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか」
このキャッチコピーに 妙に惹かれた。
そして、パッケージに手書きのカードが貼ってあり
「この作品は 店長のお薦めの一本です。
ちょっと、何かに疲れた時に 是非、この作品を!!」
なので、私は そのパッケージを手に取り、ズカズカと「関係者以外立ち入り禁止」と書かれたドアを開け、奥のソファでコンビニ弁当を食べていた よ~く顔見知りの店長に
「おい? このアニメ、本当にお薦めか?」
と、パッケージを見せて尋ねたところ 店長はおかずの唐揚げを喉につかえさせながら 苦しそうにコクコクと何度も頷き、ペットボトルのお茶を飲んで一息つくと
「来るなら先に言って下さいよ お茶ぐらい用意しておくんですから…」
と、いつもの様に下卑た笑みを浮かべ
「あ~、お目にとまりました? それ? 良いですよ…
もう、なんて言うか ジスイズ青春! ビバ青春!って感じで…
あぁ、そうだ ブタネコさんって 奥さんと同級生結婚なんですよね?
じゃ、もう… 倍の値段で持ってって! って感じっス」
ワケの判らない事を言う。
なので、私は
「そっか、判った。
じゃ、これ取りあえず借りてくわ
…で、良かったら買うから取り寄せて貰うし、駄作だった時はブッ飛ばしに来るからよろしくな」
そう言い捨てて ついでに「鉄コン筋クリート」と合わせて借りてきた。
さて…
この作品は
● 桜花抄
● コスモナウト
● 秒速5センチメートル
という それぞれ20分~30分の 3部構成になっており、主人公(男)の 小中学校時、高校時、社会人時の 3つの時代を断片的に描いている。
おそらく、これを見た感想は大きく好みが2分すると思われ それも「凄ぇ良い」か「ツマンネぇ駄作」という風に両極端だと思われる。
それは、監督である新海誠が計算ずくなのかどうかは判らないが 前後の背景描写や登場人物の台詞の少なさや 情景や台詞を肉づける描写が少ないので 文章風に言えば
「広めの行間を読めるか否か?」
全ては それによると思う。
つまり、言い換えれば 映像で描いている断片を 見る者の経験や想像で繋ぎ合わせる事が出来たならば とてもせつないストーリーとして心に響く姿に映り、「良かった」となるし、何も 想像も、共感も出来ない人には「何、この細切れ」って感じで 酷くつまらないモノに映るだろう。
で、私には 第1章である「桜花抄」が ひとつの点を除いて、物凄く素敵なストーリーに映った。
第2章も 独立したストーリーだと思えば、これも物凄く素敵なストーリー
ただ、率直に言えば 第1章、それに第2章で描かれる映像の中で 主人公がモノローグで語る台詞は その映像内の中学生、もしくは高校生が言うにしては酷く大人びていて感に障る部分が多々…
ゆえに、私の場合 第1章と第2章が連続したストーリーの延長線上であると考えれば ちょっと、この主人公に対して共感よりは反感を抱く。
ただね、第1章と第2章 それぞれに登場する女の子のモノローグは とても心地が良く、感情移入も出来るので 先に述べた主人公への反感はどうでも良くなる。^^;
で、第3章は ハッキリ言ってストーリーと言うよりも「山崎まさよし」が歌う主題歌の「One more time, One more chance」のMVとして 単体としても物凄く秀逸なのだが、第1章、そして第2章を見て この第3章を見ると…
ま、ネタバレはしたくないので 興味がそそられた方は騙されたと思って御覧になる事を薦めるよ^^
