● バレンタイン草加煎餅2008(その3)
娘が二人とも帰宅していない…
世の多くの方々は そんな事ぐらいでオタオタしてどうする…と、笑い飛ばすのかもしれない。
しかし、私には それだけで体調も機嫌も悪くなる充分な理由となる。
嫁に怒られ、仕方なく寝室に行き ベッドに横になるが眠れるわけが無い。
寝室のテレビをつけて ながら見しつつ、読みかけの本の続きを読む。
しかしながら 薬の副作用なのか、いつの間にか寝てしまい ふと目覚めたら もうとっくの昔に陽が昇っている。
嫁は いつの間にか隣のベッドで寝て、そして いつの間にか既に起きたらしく、その間 私はずっと爆睡していたようだ。
私はベッドを抜けだし、トイレで用をたして居間に行くと、娘達はもいつの間にか帰ってきて、そして朝になって出かけていったようで、嫁が一人で台所にこもり、漬け物を仕込む下ごしらえをしている。
私の姿に気がつくと 嫁は鼻でフフと笑い
「ちゃんと、アナタが寝たすぐ後に二人とも帰ってきて 二人とも、もう出かけて行ったわよ」
そう聞いても 何かが釈然としない私。^^;
しかし、そこでどうこう言っても仕方がないし、それでなくても 私は嫁に勝てない。
何も応えず、目覚めのコーヒーを自分でサーバーから愛用のマグカップに注ぎ、それを飲みながら新聞を読んでいたら…
小さめのお盆に 7分目におかゆを盛った小どんぶりと、明太子がひとかけら入れられた小鉢を嫁が持ってきて
「お父っつあん お粥が出来たわよ
と、言う
「そりゃ、娘が言う台詞で 嫁が言っても意味が違うだろが」
苦笑して私が言うと
「馬鹿ねぇ、このお粥は長女 明太子を小鉢に入れたのは次女よ
夕べ、二人が帰ってきた時に ちゃんと私が言い聞かせたのよ
そしたら、今朝 起きてきた二人が、お父さんが起きたら食べさせてあげて…って」
嫁の話の途中で もう既に涙ぐんでいる私。(ToT)
「そうか… 娘達の為にも 早く良くならなきゃな…」
まるで、余命の数ヶ月の患者の様な台詞を呟き 差し出されたお粥を食べながら
「なんか、このお粥 塩っぱいなぁ… あ、俺の涙か 塩っぱいのは」
なんて呟く私。
そんな私に
「元気な時に話したら 具合悪くして寝込むだろうから…
せっかく、風邪ひいて具合悪くしている今だから ついでに言っておくけど…
どうやら、(娘達)二人とも 彼氏が出来たみたいよ^^
大学出てから付き合う相手は 結婚を意識して付き合いなさいね…って
前からアタシがキツく言ってあるから 二人とも、それぐらい心得ていると思うのね
だから、アナタ(ブタネコ)も心しておいてね」
と、トンでも無い事をサラリという嫁。
私は 持っていた小どんぶりを嫁に差し出し
「おい、おかわりをくれ」
すると、嫁は
「あら? どうしたの食欲出るぐらい元気になったの?」
と言うので
「うん、早く良くなって 娘に手を出そうとするバカタレ共をブッ飛ばしてやる」
目をギラッと光らせて 差し出されたおかわりのお粥をガツガツと食べる私だった。


