● 世界の中心で、愛をさけぶ DVD5巻再見
DVD5巻を再見した。
なんとなく、私は巡礼の旅をした気持ちになっている。

第9話でタイトルバックが変わる。
こんなところにまで 拘る編集・演出に まんまとハマる私。
9話、そして 次の10話は語る気が失せる程、悲しい展開であるがゆえに、このタイトルバックの違いだけでも敏感に何かを感じてしまう。
若い世代であれば

亜紀が輝いた瞬間や



その後の…(ToT)
この展開だけで充分に何かを感じるのであろう。
でも、私は それに

上のシーンの三浦友和の目や

上のシーンの背中に いろんなモノが浴びせられた様な感覚に陥る。
「三浦友和」という俳優の凄さを 思い知らされた回でもあり、年頃の娘を持つ親父として考えさせられ、「亡き友」の親父さんに想いを馳せる。
が、それらの事は
といった記事で既に述べているので御一読頂けるとありがたい。
さて、この第9話で

婚姻届を持って病室を飛び出していった朔を見送った亜紀が…


スケッチブックを見つめて「10月23日…」と呟き


絵本を作り始める… と、いうシーンがある。
つまり、後に「ソラノウタ」となる絵本を作り始めたのは この時からだ。





この作業は上のシーンを見る限り、少なくとも朔には内緒の作業で




後に、亜紀の両親が遺品を整理している時に発見した時の台詞から 両親にも内緒の作業だった事が推察できる。
「10月23日…」と呟いた日は朔の誕生日である事から「ソラノウタ」は 朔への誕生日プレゼントだった…と考えるのが自然な解釈なのであろう
そう考えると、この時点では 亜紀も自分の病が軽いモノでは無いと理解しつつも 死がすぐそこまで来ているとは思っていない。
けれども、「白血病」の恐ろしくおぞましいところは 突然、急激に病状が悪化するところにあり























患者に想像を絶する苦しみを与えて 心を折る。
私に言わせれば、こういう死に方は 極刑を犯した罪人が受けるべき業火であって 罪無き人に与えるべきモノでは無い。
かねてより、私は宗教が大嫌いだと述べてきた。
正確に言えば、「何でも宗教で解釈しようとする人」や「宗教に救いを求めてばかりの人」が大嫌いだと。
宗教というのは 道徳観や倫理観を養う為には良い材料だとは思う。
しかし、薬は必要以上に摂取すると毒となり副作用が生じるのと同じで 過度に宗教にのめったアホは、自分が善人であろうと思い込んでいるぶん 手の付けられない程、タチが悪い。
かつて、我が「亡き友」は
「私は神様なんか信じない、宗教なんか大嫌い」と怒り、
「もしも本当に神様がいるのなら、私が恨むべき相手は その神ね」
と言った。
温厚で いつも微笑むだけの、そして 私達の記憶に残る沢山の彼女との思い出の中で唯一見せた「亡き友」の悔しそうな、悲しそうな、腹立たしげな表情と言葉だった。
彼女が苦しんでいる姿を ほんのちょっとだけしか垣間見ていない私ではあるが、彼女の言葉に込められた思いは痛い程理解出来、それを覆す様な説得力のある神様肯定論をいまだかって聞いた事が無い。

「私は神様が嫌いだ」と言ったばかりでなんだが…^^;
よく、TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」のファン達の間で

この第7話のシーンを「芝居の神様が降りてきた」と表現する。
このシーンの秀逸さは私も認めるところであり、けっして比較する気も毛頭無いが 役者の努力の成果を「芝居の神様が降りてきた」と評するのは褒め言葉として適切なのかな?なんて思う事がある。
例えば、

朔が亜紀に ウルルに行く事について最後に念を押すシーン

その中で見せる「綾瀬はるか」の演技では おそらくこの涙に貰い泣きしてさらにその後が見えなくなってしまうのだが…

この上のシーンの 亜紀の手を注目して欲しい。
というのは、この直後のカットに


手の甲にクッキリと残る爪の跡
これ、試しに 自分でやってみると良い。^^
ここまで爪の跡が残るぐらいにするには けっこう痛いんだよ

この表情も 神様の仕業なのかね?
神様なんかクソ喰らえと思っている私には これは女優「綾瀬はるか」の仕業以外の何物でも無いのだ。^^
それにしても…
今回、再見して



この二人の俳優と、台詞 筆舌に尽くしがたい程素晴らしい… そう思った。

最終回を見終えて、3年経ってもTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」がもっている 私の心を揺さぶるパワーはいささかも衰えていない、というか 見る度に新鮮な刺激を与えてくれる。



もうね、こんなシーンを見てると言葉なんか無くなっちゃうわけだが…
私はオンタイムで このTV版「世界の中心で、愛をさけぶ」を見ていない。
なのでDVDで見たから 何の違和感も無かったのだが、オンタイム放送は15分拡大放送だったのね
で、これが再放送されると 通常の1時間枠に納める為に単純計算で15分ぶんカットされて放送されている。
これは、「世界の中心で、愛をさけぶ」に限らず 他のドラマでも初回や最終回が時間拡大になったものは 単純にカットしたり、2回に分けたり いろんな方式をとられているが、大抵の場合 オンタイムと同じ長さで放送される事は少ない。
で、時々「世界の中心で、愛をさけぶ」に関して TVで再放送されているのを見て引き込まれた…という方からメールやコメントを頂戴する事があるのだが、その際に申し上げているのは「DVDを見なよ」と。
その最大の必要性が 実はこの最終回であり、先日 私が再放送を見て「なんだ、これ」と思ったのが、

このアキ母から 友人や担任がテープを渡され そのテープにまつわる部分だ。















●「幻のテープが2本」
というわけで、再放送しか見た事の無い人は 是非、DVDを見る事をお薦めする。
オンエアーにしろ、DVDにしろ1回した見ていない人は DVDを最低2周見る事をお薦めする。
そして、TV版「世界の中心で、愛をさけぶ」を見る気が無い 見たけど「つまらない」と思った人は 二度とこの「ブタネコのトラウマ」を訪れなくて結構です。
