● 歌姫 最終話
歌姫 最終話を観た。

最終話を見終えて やっぱ、この「歌姫」こそ 今クールの中でベストのドラマだったと確信した。
元々がコメディ的要素やホームドラマのティスト含みである為、細かい部分にケチをつけたくなるようなところが無いわけではない。
けどね、私は 些細な傷で全体をボロクソに貶す様な真似は 今までどの記事でもしたつもりは無いのだが、その点に関しては かなり、神経質なヤツと思われているらしいのが心苦しいのだけど…
まぁ、それは私が自分で蒔いた種だから仕方が無い。^^;
さて…、「歌姫」の話をしよう。
キャスティングに関して言えば、放送が終わった今 ケチをつけたい部分はひとつも無い。
むしろ、

「小池栄子」や

「高田純次」や

「斉藤由貴」など それぞれがラストで見せたビシッとした締め方には 清々しい好感を抱く。
で、何よりも キャストで特筆すべきは

「相武紗季」だなぁ…
「相武紗季」ヒャッホイのバカ親父と私がどんなに罵られようとも 私はそれらを鼻で笑って済ませられる程、この「歌姫」の「相武紗季」は最高だったと言い切りたい。
前作、前々作、そしてその前…
悉く、出演作がクソドラマに恵まれすぎて 持っているポテンシャルを発揮させて貰えずにきたが ようやく、作品に恵まれたね…と、心から祝福したい。
だってね…

遂に 背中で私を泣かせた女優の仲間入りをしたんだもん。(ToT)
泣けたなぁ… いや、ホント 久々に感情移入して気持ちよく泣かせて貰えたよ。

だからこそ、ラストのこの表情で なんか全てが救われた気にさえなれたし。
でね、内容的な部分にも 少し語らせて頂くと…
「鈴」と「美和子」 どちらを選ぶのか、いずれを選んだにせよ 選ばれなかった方を納得させる、いや 観ている視聴者を納得させる結末の理由は何か?…
考えてみれば 話の最大のキモはそこにあるのだが、その点を

「ワシはこれから… 娘の為に生きるがじゃ、ワシの惚れた腫れたなんぞ二の次じゃ」
この台詞一発で 全てを納得させられた。
このドラマの脚本家は凄いね。
もし、この「歌姫」を批判する人が仮に大半だったとしても、私は この「歌姫」を支持する。
それぐらい、私には 物凄く心に響く一発だった。
で、その後に

無言のまま 別れ際に「クロワッサンの松」に対して向けられた「ニヤリ」
演じた長瀬も巧いけど 演じさせた演出にも「巧い」と思った。
そうなんだよ、決め場所は ダラダラ説明するのも手法だが、この様に場面毎にビシッ、ビシッと決めるのも手法なんだよね
そのメリハリが この「歌姫」の演出は とても良い。
で、最後に…
この歌姫が放送開始となり、2話目の放送がされた数日後、ある方から頂戴したメールの中で 私がこのブログで過去にいろんなドラマや映画を語る中で「方言」の扱いに関して 色々と述べてきた事を前提に
「この”歌姫”の中で使用されている方言が変だとは思わないか?」
という、問いかけを頂戴したり、その後も違う方々より、「土佐弁じゃ あんな台詞回しにはならない」とか「中村の方の言葉は もっと、別な独特なモノ」等と御意見が寄せられた経緯がある。
それに対して私は いちいち応えるのが面倒臭かったのと、全ては最終回を見終えてから…と思い、今まで放置してきたのだが、実際に 最終回を見終えたので その点について持論を記しておきたい。
まず、TVドラマや映画において 役者達が舞台となった方言を用いる場合、どんなケースにも 必ず、「ネィティブとは あまりにも違いすぎる」といった批判が上がる。
例えば、私にとって心のバイブルとも言える作品のひとつである「北の国から」を例に個人感を挙げれば 出演した多くの役者達の台詞を聞いていて とても北海道弁を巧く話している役者も少なく無かったけれども 単純に「ネィティブとは あまりにも違いすぎる」という観点で言えば 黒板五郎を演じた「田中邦衛」の喋り方など 正直に言って私は「北海道弁」とは認めず、強いて言えば「北の国から」に限らず 倉本聰作品全部に共通して言えるとさえ思っているのは 倉本作品で描かれる方言・喋り方は 言ってしまえば「倉本弁」なんだ…って事。
でね、舞台が北海道だから 北海道っぽく喋る… それが、名古屋が舞台なら 名古屋っぽく、舞台が博多なら 博多っぽく… 微妙にイントネーションやアクセントが違っていても いちいち目くじらを立てる必要は無いし、それだけを理由に作品全体をくさすつもりは私は無い。
私としては 最も大事だと考えている事は、例えば「北の国から」であれば北海道の この「歌姫」であれば 高知県南部(西部?)の風土であり、その土地に住む人々の気質を どれだけ大事に描こうとしているのか?って事。
誤解を恐れずに言えば、土地に根を張って逞しく生きている人々を描くのに 小洒落た都会言葉で台詞を言われたら感情移入なんか出来ないべ?…って事。
舞台が京都なのに 舞妓さんが標準語じゃ「はんなり」するかい?
名古屋人特有のアクの強さを描こうとしているはずなに 役者が標準語で喋られたら「どこが 名古屋?」って思うでしょ?
私の判断基準は そういう部分にある。
だからこそ、田中邦衛の黒板五郎の喋り方が「北海道弁」としては気に入らなくても「北の国から」の五郎さんはそれで良いと納得し、キャラそのものは愛すべき存在と思っている。
でね、大変申し訳ないが 私には土佐弁と伊予弁と 宿毛言葉とか、中村言葉の違いを聞き分けられる素養が無い。
ま、土佐弁と伊予弁に関して言えば 微妙な点で「あ? この人は高知側?」「お、この人は宇和島や松山側だな」ぐらいは 大雑把に聞き分けられるかもしれないが、宿毛だ中村だ…なんてのは全く無理。^^;
そんな私が言える事は「あぁ、このドラマの舞台は四国の西南部なんだな」という 風土や気質が感じられれば 微妙なアクセントやイントネーションでゴチャゴチャ言う気にはなれず、むしろ 標準語じゃ無いがゆえに、台詞回しや感情表現や キャラの個性のメリハリを演じ分けようとする役者達の熱意や努力などを 良い意味で感じられれば その方がドラマを楽しめて良いじゃない…と、思うんだけど如何でしょ?
で、ついでに言えば 過去の「相武紗季」が出演したドラマや映画の それぞれのキャラを思い出す時、たとえ作品そのものがクソでもTV版「がんばっていきまっしょい」でのキャラなんかは「牛に願いを」や「華麗なる一族」のキャラなんかとは比べようも無い程立っていた。
これは 他の女優にもわりと言える事で、標準語キャラよりも 方言キャラの方が何倍も輝いて見えたケースなんか枚挙にいとまがないとさえ 私は思っている。
であるがゆえに、「綾瀬はるか」「相武紗季」「長澤まさみ」など お気に入りの女優さん達には 彼女たちが生まれ育った土地の方言で喋る役を 一度は演じて見せて欲しいと願っていたりもするのだ。


