● ジャイアンツは負けない
つかこうへい:著 角川文庫:刊 「ジャイアンツは負けない」について語ってみる。

この本を読んだのは 今から30年以上前
この当時の「つかこうへい」の作品は 「熱海殺人事件」を筆頭に どれもこれも輝いていた。
特に、真逆とも言える視点・解釈に 唸り、笑い、感動させられたものだ。
この「ジャイアンツは負けない」は 舞台演出家「つか田(つかこうへい自身と思われる)」の演出した芝居を見た巨人軍関係者が 伝説のV9という巨人の黄金時代が終焉し 常勝巨人軍が最下位でシーズンを終えるなどボロボロだった時期に 大スター長嶋茂雄が監督に就任するまでのワンポイント・リリーフ的監督として その「つか田」を監督に据える…というのが 序盤のあらすじ。
広島球場の時と 後楽園(東京ドームの前身)での試合とでは格好から物腰まで変わってしまう広島とか、パ・リーグを盛り上げようと躍起な金田、巨人にトレードされてオドオドしている張本…
80年代初頭のプロ野球を知る人なら 抱腹絶倒のストーリーである。
けどね、この本の根本には 如何に「つかこうへい」が巨人ファンだったか、そして それ以上に「長嶋ファン」だったかが伺い知れて 長嶋ファンの1人である私は ラストの描写にむせび泣かされた。
この本の存在を知っている人は 私の経験上で言えばそんなに多くない。
でも、この本を読んだ人は「あれは 最高に笑えたね」と その多くが記憶に留める一冊である。
現在は中古本屋でも ほとんど見つける事が出来ないらしいが、興味のある方には激しく奨める一冊である。
(ただし、当時のプロ野球を知らない人には つまらない可能性が大^^;)
