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2007年09月08日

● バッテリー


映画「バッテリー」のDVDを入手したので見た。




バッテリー

「あさのあつこ」の原作は 3巻まで読み、その後はまだ読んでいない。


なかなか良い作品だと一般的に評価が高いそうだが、決して駄作だとは思っていないが、2巻、3巻と巻が進む毎に 私は「なんか違う様な…」という違和感が 少しづつだが、大きくなっており それもあって4巻以降を読む気になれず今に至る。


が、「違和感を覚える」と言っても 作品自体が悪いモノだとは思っていないので そこは誤解して欲しくないのだが…。


映画も 出来は決して悪くない。


でも、映画には映画にたいしてのみの違和感がある。


例えば、こんなシーンがある。


バッテリー

バッテリー

バッテリー

母親が不意に肩を掴んだ事に怒る息子、その理由を解説する祖父


原作にも 何度かその様なシーンが描かれているが、これは野球をやっていた者なら不思議な光景では無く、それだけ肩や肘に神経を使うのは ある意味、当たり前となってしまう事なのだが…


昔の野球選手の逸話には 左利きのピッチャーが 寝る時は必ず横向きで左肩を絶対に下にして寝なかった…とか、荷物は常に利き腕じゃない方の手で持つか、肩に提げた…とか、そういう習慣は 今の選手だって少なく無い。


でも、これって野球を知らない人には 意味が判りにくいんだろうなぁ…とは思う。 

特に、この主人公である少年は類い希な素質を持ったピッチャ-にありがちな 他者からは傲慢とか不遜に思える態度と それに伴って育まれた異質な性格を表す上で重要なのだが…


バッテリー

であるがゆえに、上の様な格好で その主人公が寝転がる事は 肩だけじゃ無く、肘にも負担をかける事を嫌うはずだから、主人公の様な性格なら絶対にあり得ない。


これって細かい事の様に思われるかもしれないが こういう細かい部分が違和感の元となり、そんなのが積み重なると「駄作」と呼ばれるようになる事を考えてみて頂きたい。


バッテリー

バッテリー

このシーンは 単なる祖父と孫の風変わりな挨拶場面の様に見えて 実はいろんな背景がある。


カーブという球種を覚える事は より打たれ難いピッチャーとなるための研鑽の証


けど、成長期の身体で変化球を多投する事は 肘や肩の関節を痛めやすく 成長期の故障は ピッチャ-としての将来には致命傷となる。


ゆえに、背伸びしようとする孫を祖父が諫めた…シーンでもあり、そこに 孫と祖父 それぞれの考え方や対応をも含んで描いている事になる。


「バッテリー」の原作において 私がとても好感を抱くのは


バッテリー

要所になると この祖父が実に渋い台詞を述べるところ。


ゆえに、映画化のキャスティングが「菅原文太」という点は実に素晴らしいと思うのだが、残念なのは 映画の中では そんな祖父が渋いシーンが思ったよりも少なくなっている事なのだが、これって続編制作を視野に入れているのか?と つい勘ぐりたくなり、それならそれで良しとしたいところでもある。


映画っていろんなジャンルやスタイルがあるけれど、この「バッテリー」みたいなタイプは ほのぼのと眺めて ほんわかした気持ちになれるから とてもありがたい。


特に、高校まで野球部だった私としては 子供の頃の日々がなんか懐かしく いろんな事が思い返される。


10年程前まで プロ野球や高校野球はもちろんの事、知り合いの選手が出場する時には 社会人野球をスタンドに行って応援したものだ。


しかし、ここ数年はTVですら野球は一切 見ない。


何故なら 見ていても全然、楽しくなれず むしろ腹立たしく思う事が多すぎるからだ。


「つかこうへい」の傑作小説に「ジャイアンツは負けない」という本がある。


その中で 野球選手なんてのは 棒っきれで玉をひっぱたく土方だ…という表現がある。


ピッチャーの投げるボールを打つ事が楽しかったし、飛んできたボールを捕り、投げる事が楽しかったのだ。


プロの選手は 途方も無く速い球や、信じられないぐらいに曲がる変化球を投げ、それを軽々と遠くに打ち返すバッターがおり、物凄いスピードの打球を 軽々と捕って華麗にスローイングする内野手…


そんな一挙手一投足に 血湧き肉躍らされたのだ。


阪神の村山や江夏、中日の星野 彼らが王や長嶋相手に見せる気迫は凄まじく 押さえた時の「どうだ!!」という仕草、逆に打たれた時の悲壮感 どちらもファンを魅了してやまなかった。


今の野球には そういう気迫が全く感じられない。


同時に 選手から「楽しさ」も感じられない。


そんな今の野球を見るのは ただ、自分のテンションを下げるだから見ないのだ。


でもね、野球ってのは楽しい(楽しかった)のだ。


練習は辛かったけど、そのおかげで ゴロを巧くさばけるようになったり、巧く打てる様になったと実感した喜びや チームメイト達といろんな事を語り合い、共に過ごした日々は本当に楽しかったのだ。


バッテリー


エンドロールで流れる「熊木杏里」の唄う「春の風」という曲を聴いていたら そんな事をいろいろと思い ホロッと泣けた。


透き通った歌声が とても素敵だ。


【追記:2008年10月10日】


再見したところ この映画に


バッテリー

バッテリー

「上原美佐」が出演している事に気づいたので記しておく


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 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

熊木杏里!!あたしの一番好きな歌手の方です。
バッテリーをイメージして作ったこの曲、
聴くと胸がギュってしめつけられますね。・゜・(ノД`)・゜・。
ブタネコさんの記事を読んで、バッテリーが見たくなってきました。

こんばんわ!!
野球漫画では、ちばあきお原作「キャプテン」が一番好きです。単行本・DVDも全巻持っています。(^^;

9/8巨人×阪神戦9回裏、阪神ストッパー藤川球児はオールストレートで巨人打線をねじ伏せました。私は巨人ファンなので複雑でしたが、(^^;藤川球児のストレートは見る者を魅了する球、好きな投手です。

ちなみに、熊木杏里のライブで「春の風」を聞いた事があり、私も野球やっていたから、泣けました。(T-T)

★ 秋日子 さん

熊木杏里 良いですね^^


★ 仁 さん

なんかね、実に良い曲でした。

私も昨日『バッテリー』を観ました!レンタル屋でバイトをしていて、強制的だったのですが・・・
観てよかったと思いました。私は、母親がいくら弟が病気だからといって冷たすぎやしないか?
とちょっと思いましたが。
でも少年達の野球が大好きな気持ちが、表情からも伝わってきて微笑ましたかったです。(特にキャッチャーの豪君)
なんだかすっごく、キャッチボールがしたくなりました!

★ くうあ さん

>キャッチボールがしたくなりました!

ですね、同感です。^^


バッテリーは見ていないのですが、熊木杏里さんの歌いいですね。
知ってらっしゃたら、余分なことなので申し訳ないのですが、今のユニクロのCM(松山ケンイチさんの分です)の歌が熊木杏里さんですね。
ユニクロのHP中のCM特別編が、PVのような感じなのですが、歌とあっていてとてもいいです。
映画にしろ、ドラマにしろ、そしてCMにしても、音楽はとても大事だと思います。
曲や歌詞がハマっているとそれで泣けたりしますよね。

★ sei さん

ユニクロのCMは知っておりましたが、曲が熊木杏里なのまでは気づきませんでした。^^;


出遅れた コメント 申し訳ありません m(__)m

この連休中に 偶然 私も「バッテリー」のDVDを借りる事が出来ました。
ブタネコさんも野球をやられていたのですね (^^)
で あれば私と同じ事を感じたのではないでしょうか

まず その1
今までの野球映画の殆どが 野球経験者をきちっと出演させていないため
ボールを投げるシーンやバットを振るシーンなどでしらけてしまっていました(T_T)
まあ 経験者で 役者で となると人選が難しいのはわかりますが。。。
見る人が見ると なんじゃその投げ方は。。。で しらけてしまいます
その点 今回のバッテリーは良かったのではないでしょうか

そして その2
ピッチャーが投げたボールなどの画像処理!
これなんかも かなり良かった方だと思います
ちょっと速すぎるかなって感じもありましたが すこしボールをホップさせたりしてるあたりは
本物っぽくて良かったと思いますが いかがでしたでしょうか 

H2の物語は良かったんですが。。上の2つが酷かったので残念だったのを覚えています(T_T)

今回バッテリーに出ていたキャッチャーの様な子を見ていたら
思わず部屋でシャドウピッチングをしてしまいました (^^ゞ

野球 いいですよね。。。

★ ふなむし さん

>その1

野球をしていた人間なら キャッチボールの際のボールの投げ方と捕り方 それにバットスィングを見れば その選手の技量が推し量れますよね^^

>その2

「ちょっと速すぎ」を含めて同感です。^^

【※注意!!】

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