● 神はサイコロを振らない DVD1・2
ようやく、「神はサイコロを振らない」のDVD全4巻(全9話)を入手したので 今回は1・2巻(1~4話)について語ろうと思う。
実は このドラマがオンエアー時、まず第1話を見損ねたのが 私にとって、そもそもの大きな間違いの始まりだった。^^;
で、2話目を見て「なかなか面白そうだ」と思うと同時に 第1話を見損ねたまま、続きを見るよりも、いっその事 DVDが出るのを待って一気見するべきなんじゃないか?と思ったのが、今日まで見れずに至った大きな理由となる。^^;
理由は判らないが、DVD化されるまでの日々が 他のドラマなどに見受けられる一般的な期間よりはるかに長く、いつの間にかDVD化されていたにも関わらず、何故か このドラマのDVDを取り扱うレンタル店が非常に少なく…
(札幌市内で 現時点で判っているだけで2件のみ^^;)
おかげで私自身 このドラマの事をいつのまにかすっかり忘れていた。^^;
で、ある事がキッカケで この「神はサイコロを振らない」同様、DVD化してから腰を据えて見ようと思っていながら、忘れてしまっていたドラマがいくつかある事に気づき、今回 先日、記事を掲示した『てるてるあした』や もう一つの作品等を 思い切って馴染みの店長に命じて取り寄せさせた次第なのだ。
ちなみに、この「神はサイコロを振らない」には

大石英司:著 中公文庫:刊 ISBN:4-12-204623-8
という原作があり、この原作本は既に入手していたが まず、映像を見て 原作を読むのは その後にしようと心に固く決めていた。
で、数日前 とうとう映像を一気見し、原作も読了した。

まず、映像を一気見した感想を述べれば、このドラマ「神はサイコロを振らない」は なかなかの秀作だ。
ケチをつけたい部分はいくつかあるが、それを補って余りあるぐらい「良い」と思わされる部分があり、足し引きすれば はるかにプラスな点数だ。^^
冒頭のあらすじを簡略に述べれば…

壱岐島から長崎に向けて飛び立った「東洋航空402便」が






飛行中に消息を絶ってしまい、遺体どころか残骸の欠片すらみつからないまま墜落と断定され10年の月日が過ぎる。


そんな中、ただ一人 東大の物理学教授だった加藤(大杉漣)だけが、
「事故機は墜落したのでは無く、マイクロ・ブラックホールによるタイムトラベルであり、
機体と乗員・乗客は10年後に戻ってくる」
と、主張したが 他の圧倒的多数からトンデモ理論と笑われて大学を追われた。
そして10年後…

加藤は自分自身の計算結果による日時に

半信半疑の402便の遺族会会長(尾美としのり)と共に


長崎空港を見渡せる場所で待っていた目の前に




忽然と現れた402便が舞い降りる。
このドラマの主人公は

東洋航空の地上アテンダント「黛ヤス子」(小林聡美)

彼女は問題の402便の副操縦士(山本太郎)と 当時、恋仲で

402便の機内アテンダント(ともさかりえ)とは親友の仲
10年前に402便が墜落と断定された後には 東洋航空側の遺族応対係の一人として遺族達から 唯一、信頼された社員だった。

402便の主な乗客には

天才ピアニストとして将来を嘱望されていた女の子(成海璃子)をはじめとして…

小学校教師(ベンガル)と妻、芸人を夢見ていた女、物理学を専攻していた学生、夏休みを利用して親元から一人で祖父の住む田舎へ行く途中だった少年、等…

トンデモ理論と笑われて大学を追われた加藤の理論が、その理論通りに402便が10年後に帰還した事で 理論が正しかった事が証明されたわけだが、加藤の理論には続きがあり…


その理論の続きとは 帰還した402便の乗客や機体は 帰還した日から9日後に、再び消滅する…というものだった。
さて、このドラマのDVD全4巻を一気に観て、その後 原作を読んだわけだが…
原作だけの感想を先に言えば、原作も なかなか面白いストーリーだとは思った。
で、ドラマのストーリーは基本的に原作のストーリーのベースや設定の所々をモチーフにしてはいるけど、「似て非なる」モノである。
例えば、
・ドラマの402便は 壱岐から長崎行きだが、原作では宮崎発-羽田行きのYS-11
・原作の「黛」は男
・ドラマでは9日後に「消滅?」という設定が 原作では3日後
・ドラマで成海璃子が演じた天才ピアニストは 原作では普通のチェリスト
(但し、事故という悲劇を利用した母親が 娘の死後、スターに祭り上げた)
なんて事をはじめとして、原作では乗客の中に公安や警察がマークしていた容疑者がいたり、10年間の間に乗客の遺族には阪神大震災やサリン事件の被害者になった者がいるなど 乗客や遺族の設定が盛り沢山となっている。
その結果、原作の最大の欠点は 盛り沢山な設定を収拾しきれていない部分や、御都合的な結末と鼻につく描写が少なく無い点と、いろんな乗客やその遺族(家族)の話の個々の描写が結果的に薄っぺらに感じる点だ。^^;
それに対して、ドラマ版は乗客とそれぞれの遺族(家族)との関わりを濃く描く事で ストーリーが深くなっている点が秀逸と言える。
つまり、物語の根本を発想し企画した原作者の功績には大いに敬意を表するが、演出・構成的にはドラマの方がはるかに上と私は感じた…という事。
特に、



10年という期間長さや、その間に起きた出来事
特に、その時代を実際に過ごした視聴者の私としては 10年前の頃の実際の私の記憶を懐古させる描写が少なく無く…

各話のラストに流れる「小林聡美」のモノローグが実に胸や心に響く。
と、同時に「小林聡美」という女優の巧さも実感するわけで…
例えばなんだけどね、


「泣き」の演技におえる表情で 上の画の様に みるみると目が赤くなる様まで表す「泣き」は そうそう出来るモンじゃ無い。
このシーンの この演技には、当然 貰い泣きさせられたけど、後になって見直せば見直す程に 只々、女優「小林聡美」の実力を敬服する他無いとさえ思った。
尚、「神はサイコロを振らない」のDVD3・4巻についての記事は 後日、あらためて別途に掲示しようと思っているが、内容的にネタバレは最低限にとどめるつもりではいるけれど 正直言って、ネタバレを全く無しには出来ないと思う。^^;
なので、この場を借りて前もってお断り申し上げておくが、このドラマに興味のある方はDVD3・4巻についての記事を読む前に 最寄りのレンタル屋を探して、借りて観るなり、DVDを買って観る事を強くお薦め申し上げる。


