● 涙そうそう
映画「涙そうそう」のDVDを入手し、見た。
この映画は「長澤まさみ」が主演で その上、「麻生久美子」も出演しているとあって 私には大御馳走になるはずの作品だった。
感の良い方なら「なるはずの作品だった」という記述で ブタネコがこれから何を語るかが 既にお気づきと思う。^^;
充分に「長澤まさみ」が満喫できる映像ではああるし、地元民の方にどう聞こえたかはともかく「沖縄言葉」風の台詞回しは「若手女優に方言で台詞を喋って貰う会」の会員としてコレクト的意味合いも強い。^^
「麻生久美子」もさりげなく 期待通りの良い味を醸しているし、「麻生久美子」もまた「沖縄言葉」風の台詞回しなのが嬉しい。^^
しかも、
「長澤まさみ」と「麻生久美子」が絡むシーンが何度かあり、双方にヒャッホイな私としては充分に満足できる一本だ。
時折、シーンの合間や背景に映る沖縄の風景も美しく それもまた悪くない。
ま、そんなわけで 私にとっては「長澤まさみ」&「麻生久美子」in沖縄…って感じの 心地良い環境DVDとして充分に買うだけの価値が有る作品なのだが…
(さぁ、小言の始まりです。^^;)
いくら「お涙頂戴」のベタ・ドラマに寛容な私(ブタネコ)だからといって これがドラマ(映画も含む^^;)でございと制作者が言うのだとしたら フザケンナと怒鳴りつけてあげる。
まず、申し上げたい点は…
この映画のストーリーは なんの抑揚も無く、ただダラダラと最初から最後まで流れているに過ぎない。
見る側の心の琴線に触れたいのであれば それなりに、波を作ってくれないと 私の場合「長澤まさみ」と「麻生久美子」が画面に現れなかったら 間違い無く、途中で寝たね。
次に…
私も 今まで、随分といろんなフェリー(連絡船も含む)を乗ってきたが…
船首部分の甲板に乗客が立ち入れる構造の船は 極めて希だった。^^;
特に、上の画像の様な構造の船の場合「長澤まさみ」の背後に 主錨の巻き上げ機や係留の器具が見受けられる事を考えた場合、この船じゃ余程の事が無い限り、一般客は立ち入り不可でしょ^^;
しかも、背景のテトラポットや 出迎えの兄の後ろ姿から入港どころか接岸直前なのは明白で、であれば「長澤まさみ」と背後の船のブリッジの間の甲板には数名の甲板員が忙しく立ち回っているはずで…
「いえ、この船は元々、そういう船なんです」
というのが事実であれば、私の述べる事は根拠が失われてしまうけれども 私の知る限り、そんな船は極めて希有だ。
だから、数年ぶりの兄妹の再会…というシーンを 印象的に描こうとする意図は理解しつつも現実離れした背景を冒頭でカマされると そこで、テンションは大きく下がった…と指摘しておきたい。^^;
3番目に指摘しておきたい事は…
この映画のストーリーは 典型的な「お涙頂戴」ストーリーである。
では、制作者は どのシーンで どの様に観客を泣かせたかったのか?という点を客観的に考えた場合、私には それが判らない。
おそらく、ここでこういう風に泣かせたかったんだろうなぁ…と思える箇所はいくつもあるが、それはあくまでも好意的に考えた場合の事であって それを客観的に考えると、「お涙頂戴」どころか「好意的に見て頂戴」という制作者の甘えが鼻につく。
で、この映画に関して「ネタバレ」は度外視と考えて 二つの部分を例に挙げて語ると…(何故、度外視なのかは後述する^^;)
冒頭の このシーンで既に兄妹が戸籍上だけの繋がりで 血の繋がりが無い事が判明している。
ゆえに、後々 妹がその事実に気づき…って部分への展開に意外性が無く冗長なだけ
兄の彼女の父親が不意に現れ、詐欺にあって借金に困る兄に金を渡し、言外に娘との交際を止めるように話す…
この一連のシーンにおける父親の台詞に説得力が無い。
同時に、金の受け取りを拒否しつつ彼女と別れる兄の行動の必然性にも説得力が無い。
「学歴」に拘る「劣等感」…が もし、それにあたると言うのなら だとすれば、元々 医大生と付き合うか?と 私は問いたいね。^^;
でね、そもそも この映画に対する最大の不快な点は
2006年9月20日に 私はこの「涙そうそう」のナビゲートDVDを見て『涙そうそう ナビDVD』という記事を このブログに掲示した。
この記事を読んで頂けると御理解頂けると思うが 私は いろんな意味でこの映画には期待もしてきたし好意も抱いてきたが…
判りやすく簡潔に言えば たった数十分のナビゲートDVDと 本編との内容には ほんの些細な数点のシーンがナビゲートDVDには無いけれども 内容的には何も変わらない。
言ってしまえば ラストで盛り上がるはずの部分も ナビゲートDVDを見てたら容易に予想が付き なんの感情も揺さぶられない。
もっと、言ってしまえば ナビゲートDVDは本編の内容を 実に巧くまとめて完全ネタバレのダイジェスト版であり、言い換えれば 本編はたった数十分の内容を無駄に2時間弱まで冗長に伸ばしただけのモノでしか無い…という事。
これじゃぁ、楽しみにしてナビゲートDVDを見て 映画館に実際に行って金払った日にやぁ、誰も誉めるような評を述べないだろうさ^^;
まぁ、この映画に限らず 最近の「ナビゲートDVDで まず一稼ぎ…」という制作者側のセコイ商法には辟易させられる事が大半で「ピクニックの準備」みたいに 逆に、もっと楽しめるから見るべき…って 真の意味での「ナビゲート」なんか数少ない風潮には 今まで何度も文句を述べてきたけれど…
私に言わせれば この「涙そうそう」の本編とナビゲートDVDの関係は 今まで見てきたナビゲートDVDの中でも トップクラスのネタバレ度であり、大馬鹿野郎な制作者と酷評せざるを得ない。
映画版「いま、会いにゆきます」では 良い仕事を見せた「土井裕泰」だが、この「涙そうそう」で その好感度は帳消しだ。
まったく、ツマンネェ真似してくれたものだと 不愉快の極みである。
あ、そうそう…
「塚本高史」も とりあえず出演してたよ。
