● 華麗なる一族 第7話
華麗なる一族 第7話を見た。
他局も含め、今期のドラマの中では「面白い」と感じて見ている「華麗なる一族」なのだが、回を増す毎に 見た後に違和感というか不満度が高まってくる。
「華麗なる一族」の原作の魅力は 父:大介の阪神銀行生き残りを賭けた策謀と 万俵家内部の家族間の葛藤、特に 父:大介と長男:鉄平の対立という二つの部分のストーリーが絡み合って大きな柱となっており、その絡み方の妙が ストーリー全体の面白さを醸し出しているのだが、正直に言って 私は個人的に原作における描き方に対しても その100%を「巧い」と感じているわけでは無い。
部分的に「腑に落ちない」ところや、「まぁ、いっか…」と気に留めないようにしている部分がいくつかあるという事だ。
でね、例えば
「大介は 最初から”阪神特殊製鋼”という会社を潰そうと考えていたのか?」
という点について考えた場合、原作では「鉄平の切り盛り次第」という感じで あるタイミングまでは明確に「大介が潰そうと考えた」とは描かれていない。
あくまでも「業績悪化」という態にして 最悪は「帝国製鉄」への身売り…程度のレベルであり、それについての話し合いが具体化するのは物語の展開上 今週の第7話では無く、時期としては以後の第8話乃至9話ぐらいのタイミング
同じ様に「鉄平が大介の子供では無い」と考える様になるのも 今回の第7話のタイミングでは無い。
では、何故 TV版は その二つのタイミングを先に繰り上げたのであろう?
思うに このドラマの制作側は 物語の大きな部分を「大介と鉄平の対立」という部分に原作以上にウェイトを置いた以外の何物でも無い。
そうなるとね 大介の言う「阪神銀行の生き残り」という大義名分は どんどん形骸化してしまい、下手すると 最終的には合併云々は鉄平を追い詰めるためのものでしかならなくなる。
そこが、TV版「華麗なる一族」に対して 回を増す毎に強く感じる違和感となっているのだな 私の場合。
私には 原作の大介は 大介の父親であり、偉大な経営者と評された健介に対しての
「父という壁を乗り越えようとあがく子」
という姿と 万俵財閥を守ろうとする財閥の長としての信念の強さがまず有り、鉄平に対する冷酷とも言える仕打ちは 確かに「血の問題」もあるけれど、それは二の次に映る。
であるが故に、ラストの展開に至った時 読者を納得させるストーリーとして帰結するのだが、TV版の 今の状態では もし、原作の様な展開を迎えるのだとすれば 視聴者を納得させる帰結にはなり難い方向へと進んでいる気がしてならないのだ。
ま、もしも TV版は原作とはラストが違う…のであれば 今、どうこう語っても意味の無い事でもあるわけで ただの危惧で終われば幸いとも言える。^^;
いずれにせよ、原作を既に読んだ状態で見るのは どんなに原作が面白い物語だったとしても TVや映画へと映像化されたものは その多くが色褪せて映ってしまう事が多く、オリジナルなモノを じっくりと見せてくれる作品を願うばかりだ。
