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2007年02月10日

● HANA-BI


1997年公開、「北野武」が監督・脚本 「久石譲」が音楽を担当した映画




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監督、脚本、音楽が「ソナチネ」と同じで バイオレンス調の作品である事も同じ


「ソナチネ」を見て この「HANA-BI」を見ると(逆も同じ^^) どうしても同じ様な作品に見えてしまうのは否めない。^^;


けど、興味深いのは 双方を見た人に「どっちの方が面白い?」と聞くと 「ソナチネが面白い」という人と「HANA-BIが面白い」という人と分かれるところ。


どんな理由で意見の違いになるのかを考えているのだが、なかなか私の中で考えがまとまらずにいるのだけれど…


部分的に思うのは、「HANA-BI」の方が 物語の前提を示すシーンが入っているぶん判りやすいのと、「ヤクザ」という部分について 一般的に知られていない、というか「理解されていない」部分の描写が「ソナチネ」には多く含まれていて それが為に難解にしていると思うんだな。


少し、具体的な事を述べれば… 


判らなくて当たり前なのだが、ヤクザの世界とか ヤクザの人柄というのか そういった物を 多くの人はVシネマのヤクザ物をはじめとする映画やドラマで描かれた描写に影響されすぎている…という事。


「ソナチネ」と「HANA-BI」 双方にヤクザが登場するが、それぞれの描き方は似て非なるもので おそらくVシネマ的ヤクザ像をイメージして見るには「HANA-BI」の方が判りやすいし、受け入れやすいんじゃなかろうか?


けど、リアル感から言えば「HANA-BI」も悪くは無いが、「ソナチネ」の方がリアリティが高いと私は感じる。


つまり、ヤクザのリアルに関する認識が薄い(当たり前の一般)人には シチュエーションが伝わり難いぶん 「ソナチネ」は難解なんだろうな…と。^^;


ちなみに、もっと具体的な事を言えば「ソナチネ」の場合


「何故、途中で沖縄から戻ろう(逃げよう)とせず、留まったのか?」


という部分の理由。


そこのシチュエーションが理解出来ると ラストシーンの意味も違ったものになるのだが、普通の人には 判らないのが当たり前でもある。^^;


まぁ、そんな事は ともかくとして…


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「ビートたけし」と「大杉漣」のコンビはなかなか渋い^^


実を言うと 私なんぞはこの組み合わせを見るだけで料金分の価値がある…とさえ思っている。


その上、


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「寺島進」まで見れると もう何も言う事は無い。


まぁ、「ソナチネ」のヤクザと「HANA-BI」の刑事 ヤクザと刑事と言えば紙一重みたいな人種だから大杉漣も寺島進も どちらの役も よく似合い…


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「津田寛治」も 相変わらずのチョイ役だが ちゃんと映っているのが嬉しい。


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もちろん「渡辺哲」も^^




さて、この「HANA-BI」では シーンの合間に何枚かの絵が映し出される。


物語的には 負傷退職した大杉漣が「暇潰し」にはじめた絵という事だが…


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私は絵の専門家では無いズブの素人なので 専門的なウンチクを述べる資格も、つもりも無い。


だが、そんな素人ながら この絵のタッチに見覚えがある。


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上の画は映画「バトルロワイアル」において 教師「キタノ」が描いた絵


メイキングによると 実際に北野武が描いた絵とされている。


まぁ、「バトルロワイアル」においては ストーリーの設定的に残虐な絵の中に ”天使”というか”女神”の様に1人の女の子が描かれ、全体的に意味深な雰囲気が漂う。


なので、先に挙げた「夜空を見上げる人(親子?)」の絵や「灯台の横で海を眺める女性」の絵とは雰囲気が違うけど…


もうひとつ「HANA-BI」で描かれている


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上の絵には 何か相通じるイメージを私は感じる。


私の場合、点描画というのは 今まで何度も見かけた事があるけれど、点の代わりに漢字を使う手法は斬新に映ったのだが、最終的にカメラが引いて全体像を写した時、「自殺願望」みたいなイメージを感じたのは「HANA-BI」における「大杉漣」の設定を考えれば なかなかマッチしているなぁ…と思うのだが


素人感想を重ねて述べれば…


こういうイメージを描けるってのは 描く人の「死生観」や「人生観」の深さと関係があると思うのね。


御承知の通り、「ビートたけし」は 昔、事故により死線を彷徨った経験を持つ。


変な自慢みたいに聞こえると嫌なのだが、私も 心臓が停まって三途の川までハイキングに行った経験がある。


「だから、判る」というのは 甚だ僭越と承知の上で申し上げれば、人間 そんな経験をすると「何か」が変わる…という事。


「北野武」が描くバイオレンスが ひと味違う大きな理由も そこにあると私は思うのね。


が、最近 北野映画の最新作を報じるスポーツ新聞の記事を読んでいたら


「北野武は 脱・バイオレンス宣言をし、得意のバイオレンス路線は封印…」


との事。


その記事で初めて知ったので ちょっと残念に思ったけれど、北野武の心境が変わったのだとすれば それはそれで歓迎したいと思うばかりだ。^^




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『北野 武』関連の記事

コメント

ブタネコさん、こんばんは。
この作品に関係ない内容で大変恐縮ですが、ブタネコさんは北野版「座頭市」は鑑賞されましたか?
もし、されていればひとつご感想をお聞きしたいことが!
(http://toridestory.at.webry.info/200702/article_7.html)
今、すごく気になっているのです。
もし、ご覧になっていればご感想をお聞かせ下さい。

関係ないことでスミマセン!

★ イエローストーン さん

記事、拝読しました^^

>座頭市

近々、再見しようと思っていたので その時にあらためて参上させていただければと思います^^


はじめまして~
3月からここを 読ませていただいておりました
いつも なるほど・・とおもいつつ 参考にさせていただいております。
ここに出てる作品をふむふむ・・なるほど・・とおもいつつ
順番に借りてみています。
ソナチネ・・最初の出だしはちょっと かったるくて わかりにくく・・
タケシ映画って難解なのね・・なんておもっていたのですが・・
みているうちに色のきれいさに惚れて・・・
だんだん 真剣にみて・・・
てんぽとか 紙相撲とか あの変からは・・もう どっぷりとはまってしまいました。
あの美しい風景・・・
車の青・・・
印象深い作品でした。。

うまく語れませんが・・
そのあとすぐhanabiをみました。。
続き物みたいな雰囲気がありましたが・・
じわじわじわ。。と目がはなせなく・・身を乗り出すような気持ちでみいってしまいました。
本当にじわじわと侵食されていくような 気持ちがしました。

また絵がきれいで・・・
最後にはどわ。。っと 涙が・。。
私には なんかとっても 好きな作品になりました。。
メイキングとかも みてみたいな。。って
私メイキング大好きなんですよね。。
映画を見終わってからみると なんとも味があって また ソノ後から映画を見ると
一味もふた味も違った目でみれて。。

また お邪魔します~~
ご挨拶まで・・

★ ちわわん さん

こちらこそ、はじめまして コメントありがとうございます。^^


北野作品に関しては まだ、いくつか記事を公開していないモノがありますが、近いうちに随時公開する予定でおります。

>メイキングとかも みてみたいな。。って
>私メイキング大好きなんですよね。。
>映画を見終わってからみると なんとも味があって また ソノ後から映画を見ると
>一味もふた味も違った目でみれて。。


良い映画のメイキングは たしかに、本当に面白いですからね^^


今後も 宜しくお願い申し上げます。

お返事ありがとうございます
昨日BROTHER 見てみました。。

やくざの世界はいまいち良くわからないのですが・・・
男世界の憧憬なんでしょうか??ね??
どうも いまいちぴんとしたものがわきません。。

でも 見ているとなんとも ものがなしく・・・思えるのは私だけでしょうか・?

悲哀というよりも なんかそこの知れない孤独感がつたわってきます。
義理の兄弟愛がだからこそ せつなくて つよいのかもしれませんね・・

私は公開のときみていなかったので・・
かえって新鮮にみることができました。。
残酷でおえっというシーンも多いのですが
寺島進の美しいと思えるような 壮絶な迫力が好きです。
真摯な美しさを感じてしまいました。
よかったらぜひみてみてください。


****[ スイマセン、管理人権限で5行削除しました ]****


なんとも 美しい・・・

今日はここのプログを読んで どうしてもみたくなった 真下のDVDを買ってみようとおもいます。。

ではまたきます。。
お返事ありがとうございました。

★ ちわわん さん

まず、ネタバレと判断した為、勝手ながら頂戴したコメントの中の5行を削除した事を御了解願います。

全部とは申しませんが、過去ログを御一読頂けますと その理由はきっと御理解頂けると信じておりますが、判りやすく申し上げますと 例えば、ちわわんさんは

>ここのプログを読んで どうしてもみたくなった 真下のDVDを買ってみようとおもいます

と、仰ってくださいましたが その記事がネタバレ満載の記事だったら 買ってみようと思われましたか?^^

見る・見ない 買う・買わない は、各自の判断ではありますが それに対して基本的に私は邪魔したくありません。

だから、基本的に ここを訪れて下さる方の大半は既に見たであろう…とか、ストーリーを知っているだろう…という作品か 特に「ネタバレを御容赦いただいて」と前置きしてでも述べたい事がある場合を除いて 私はネタバレが大嫌いなので コメント内にネタバレがある場合は伏せ字にするか削除させて頂いております。


さて、「BROTHER」につきましては「記事を公開していないモノ」のひとつなので 既に何度も見ましたし、記事も書き上げておりますが、理由があって公開していないだけなのです。^^;

どうか、お気を悪くなされませんように…

おはようございます
同感と納得です。
そのとおりですね(*'‐'*)

★ ちわわん さん

御了承ありがとうございます。^^

ブタネコさん、こんにちは。

 つい最近、この映画を観ました。 
"なぜ今まで観なかったんだろう"というのが、率直な感想です。

 昨年公開になった映画で主人公がヤクザに100発殴られる間、痛みをこらえる意味で1発殴られるたびに自分が愛している映画のタイトルを1つずつ呟くというシーンが出てくるものがありました。
その中に『HANA-BI』が入っており、そこから興味を持ち観る事にしました。
ちなみに100本の映画には日本映画が13本ほど入っています。
前置き長くてすみません^^;

今まで北野武監督作品は『DOOLS』しか観た事がなく(観ようと思った動機はブタネコさんの記事でした^^)、その他の作品については単純に"とても痛そう"なので敬遠してきました。

ちなみに『DOOLS』は別の意味で"とてもイタイ"作品だと感じ、とあるシーンを不意に思い出しては背筋がぞっとし、そこからラストシーンを思い起こすと涙が出てきます。

『HANA-BI』の冒頭からラストまでの淡々とした展開には、一切説明らしいものがないにもかかわらず、感覚的に分かってしまう不思議な力を感じました。
主人公がほとんどしゃべらない分、周りの登場人物の言動でいろいろ分かっていくという感じです。
主人公が時折見せる暴力も、それが一方方向であることがはっきり分かるのでそこに嫌悪を感じることもなく、受け入れてしまいました。

正直なところ、ヤクザや刑事のリアル感についてはまったく何も感じるところがなく、素直に受け入れてしまっていました。
そういう設定云々よりも、何も語らない主人公の心情を想像させられてしまい、とにかくその結末を見届けなくては・・・という妙な感じがありました。
・・・私の感じ方も人とかなりずれているのかな^^;

そして、何でこんないい映画をいままで観なかったのだろう、他の映画も観てみたいなと素直に思いました。

映画やTVドラマを見ながら、主人公は別に演技してなくても周りを固める役者が1枚上手ならば、充分物語を成立させることができるよなあと常々思っていました。
深作監督やブタネコさんもそう考えていると知り、かなりうれしく思いました^^

★ slan さん

>観ようと思った動機はブタネコさんの記事でした

光栄です。^^

>冒頭からラストまでの淡々とした展開には、一切説明らしいものがないにもかかわらず、
>感覚的に分かってしまう不思議な力を感じました。

おそらく、そこが北野映画が外国で評価される要因だと思うんです

日本の場合「言ってくれないと判らないでしょ」ってアホが多すぎますしね。

>私の感じ方も人とかなりずれているのかな^^;

いいんじゃないですか? そういう感覚も^^

>主人公は別に演技してなくても周りを固める役者が1枚上手ならば、充分物語を成立させることができるよなあ

傑作と思える映画やドラマほど 私はそういう傾向が強いと思ってます。

だから、主役よりも脇役に どうしても目がいってしまうんです。^^


>日本の場合「言ってくれないと判らないでしょ」ってアホが多すぎますしね。

もちろん、意思の疎通ではそういうことは必要ですけど、映画やドラマで全部説明されてたら逆に面白みはないと思うんですけどねえ。

私は自分の想像力を広げたて楽しみたいです^^

>だから、主役よりも脇役に どうしても目がいってしまうんです。^^

まったく同感です!
ブタネコさんの作品評はそういう俳優にスポットを当ててくださるので、毎回とても楽しみなのです。
お気に入り俳優・女優も重なる部分が多いので・・・

★ slan さん

>全部説明されてたら逆に面白みはない

邦画の監督の中によく見受けられるのは 台詞が極端に少ない仕上がりを「映画を見た人が
その人なりに考えて欲しい」なんて言ってカッコつけている輩がおりますが、その殆どが表現力
不足の手抜きでしか無かったりするんです。

逆にそんな映画ばかりだから、見る方も「なんかよく判らない」=「つまんない」と短絡的に決め
つけてしまうし、踏み込んで考察しようなんて楽しみ方にも気づけていないんですね。

>主役よりも脇役

例えば、主役がジャニ系の小僧の棒演技でも 周囲のキャストがしっかりと固めていれば それなりの
秀逸なドラマに仕上がったケースは過去に少なくありませんが、大抵 その場合、何故か棒演技の小
僧を褒めるばかりで 脇の役者達を評価しようとしないアホが多すぎと思うんです。


【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。