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2006年12月30日

● 壬生義士伝


ちょいと趣向があり、今回は まず「壬生義士伝」を語ってみようと思う。




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2002年公開の映画で 原作は「浅田次郎」


主役は


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新選組隊士 吉村貫一郎(中井貴一)


と、対照的な存在として


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斉藤一(佐藤浩市)




さて、「新選組」という存在は その名は多くの日本人に知られてはいるけれど、どういうメンバーで どういう行動をした集団なのか?については あまり知られてなく、「正義」の集団という見方と、「公儀の名の下に 勝手な行動を行った暗殺集団」という見方など 解釈も大きく分かれている。


徳川幕府が崩壊し、明治維新の中で 新政府へと体制が変わる中、様々な人物や集団が行動を起こしたわけだが、その中で 新選組の存在や関わったとされる事柄は 江戸から明治への時代の変遷を語る上で欠かす事は出来ないのに なんで、新選組がどういう存在だったのか 多くの日本人は知らないのだろうね?


私は こういう部分に 物凄く疑問を抱く。


比較するつもりは無いけれど、例えば「日本史」と並んで「世界史」という科目があるが…


「ゲルマン民族の大移動は いつ、どういう理由で起きたか?」


「100年戦争について簡単に述べよ」


「インカ帝国は…」


まぁ、一部の方々から非難を浴びるのを覚悟で言えば そんなの日本人が知ってなくたって良いのだ。


その代わり、「坂本竜馬が…」とか「新選組は…」とか「西郷隆盛は…」って辺りをもう少し知ってるべきなんじゃないの?… と、思うわけだけど、これが 日本人らしい いい加減さで ほんの約150年前の事なのに「謎」とされた事が多すぎるから、どこまでが正確な事実かを決められず、うやむやなまま放置されている^^;


だから、歴史作家なる人々が 勝手に脚色してキャラクターを創り上げ「近藤勇って こうだったらしいよ」と描いた物が ヒットすると いつのまにか「近藤勇みは こうだった」と歴史上の事実と化したかのごとく語り継がれていたりする。


私が 司馬遼太郎の著作を「面白い」と評しながらも「司馬遼太郎」自身を大嫌いなのは 明治維新時であれば「竜馬がいく」 日清日露の頃なら「坂の上の雲」という著作で 司馬流の解釈を あたかも事実の如く誤認させた事にある。


まぁ、そんな司馬論はおいといて…


新選組と聞くと 「近藤勇」「土方歳三」「沖田総司」という名前は多くの人ならスッと出る。


もうちょっと、マニアなら「永倉新八」「斎藤一」「芹沢鴨」あたりの名前が出てくる。


で、新選組に関する本を何冊か読んだ人じゃないと「新見錦」「山南敬助」の名前はなかなか出てこない。


ゆえに、浅田次郎が吉村貫一郎というマイナーな隊士を主人公に描いた「壬生義士伝」は かつて「司馬遼太郎」や「子母澤寛」が創り上げた虚像に対して 実にユニークなものと私には映ったものだった。


で、映画について触れると…


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新選組の隊士の中で異色な人物だったとされる「吉村貫一郎」と その幼馴染みであり、南部藩の家老「大野次郎右衛門」(三宅裕二)をメインに 吉村の生涯を描きつつ、新選組の推移をも描く構成は とかく、近藤勇や沖田総司にばかり目が向きがちな中にあって とても新鮮かつ斬新だと思う。


また、吉村と対極的な人物として


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「佐藤浩市」が「斉藤一」を演じているが、この「壬生義士伝」という映画の中だけで見るなら「斉藤一」を「佐藤浩市」が演じるのも我慢が出来るが、この「斉藤一」という人物が 実際には明治維新の後も生き続け、いろんな職(特に 今で言う”警察官”)に就く事を考えれば キャスティング的な部分や、この映画の中での「斉藤一」像には何かが違う感が強い。^^;


「沖田総司」については よく純朴な美青年…という姿で描かれる事が多いけど、実際は違う…という異論も多く この「壬生義士伝」では


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「堺雅人」が 茶目っ気と意地悪さをミックスした 一風変わった「沖田総司」を見事に描いていると感じた。


この「斉藤一」と「沖田総司」 原作で浅田が描いた浅田流の解釈が「沖田」には活きているのに「斉藤」には活かしきれていない… その点を浅田ファンの1人として不満に思うのだが… 別な意味でキャスティング的に 実に秀逸だと感じたのは…


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大野次郎右衛門の家人「山田辰夫」の存在


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多くの人は 上の握り飯のシーンでの印象が強いのかもしれないけど…


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吉村の遺品を家族に届ける このシーンも印象深いけど…


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この 大野千秋が引っ越す時に「お守り」を届ける このシーンこそ、山田辰夫の真骨頂なんだな(ToT)


で、ひとつだけ個人的視点から述べておきたいのは


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ちょっと軽めの「大久保利通」を「津田寛治」が巧く演じていた事。




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コメント

ブタネコさんへ
40年以上も前に受験の科目として日本史を勉強しましたが、年が明けると入試が始まり日本史の明治以降はほとんど自習という有様になった記憶があります。日本史の勉強と言っても年次と事象を覚えるだけで、その中の歴史的必然性とかに思いをめぐらすような勉強方法ではなく、その点ブタネコさんの言われるように司馬遼太郎の書くあたかも真実の様な小説を読むと今まで何の情報も持ち合わせていないから信じ込んでしまいます。僕も含めてほとんどの日本人が反省すべきですね。’事実は小説より奇なり’もっともっと書には表せない多くの事象があったはずです、歴史家に期待するしかないですが、しかしその歴史家を判断する目を養うのは個々の個人の責任ですね。
今日で今年このブログに訪問させていただく最期の日になりますが、今年一年楽しませて頂いて本当に有難う御座いました。来年も宜しく御願い致します、そのためにはお体には十分配慮なさってご自愛の程を、では良いお年を。

こんにちは. 年の瀬ですね.
ここのところモグラ生活が続いておりましたが,何とか抜けて
久方ぶりに遊びに伺いました.(笑)

妻が新撰組のマニアだけに,夫婦そろってたいへん楽しく拝見しました.
司馬史観に関しては,ブタネコさんは繰り返し触れてらっしゃるのを
見るにつけ,やはり日本人の「祖国を感じる」ことへの憂いを覚えて
らっしゃるのだなと,勝手に共感しております.
15屋の周りをくるりと見渡しても,注連飾りをしている家は当家を含めて
3件だけですね. 結構年配の方も住んでらっしゃるのですが….

昨日は仕事が跳ねてから,家族と合流してお節の素材を買出しに
行きました. 例年,押し寿司や焼き魚に化ける美味しい新巻きを
宅配で買っていたのを今年は町で探してみたのですが,どこにも
売っていない.(笑) あるのは切り身と 73,500円の鮭児だけ….
本日も探索予定ですが,こうしたところにも日本人に時代劇を演出
できる人間が少なくなっているのではと感じずにはいられませんね.

池波先生のエッセイで,永倉新八のお孫さんの話があったのを
興味深く読んだ記憶がります. そういうところにも新しい解釈が
転がっているものです.
佐藤さんは,'91年にTV版「砂の器」で和賀英良役を演じて以来,
好きになりました. でもブタネコさんのここでの指摘は同感です.
解釈していませんものね.
早稲田演劇出身の堺さんは,最近また,ちょこちょこ出てくるように
なりました. こうした若い役者さんが,センスにプラスして,より日本の
美意識を強く持つようになってくるともっと面白くなるのでは.
山田辰夫さんのように,長くこの世界にバイプレーヤーとして存在
している方々が,これからもっと必要とされるでしょう.
どんな端役にせよ,キャメラの前に何千何万と立ち続けた人が
フレームの中にいると,その映像が据わりますよね.
津田さんもそうなることでしょう.

ご縁があって,ブタネコさんのサイトを訪れるにつけ,いろいろと楽しく,
また勉強にもなりました. 来年も変わらずのタカ派として(笑),
飛び続けることを勝手に期待しつつ,よいお年をということで.
小生も,限りなく失速に近い低空飛行で侵入を試みたいものです.

北海道に想いを馳せ,日本も広いということを感じれたことに感謝しつつ.

★ タンク さん


>年が明けると入試が始まり日本史の明治以降はほとんど自習という有様になった記憶があります。


私も 全く同じです。^^;


>その歴史家を判断する目を養うのは個々の個人の責任ですね。


歴史に限らず、自ら考え 取捨選択する事が必要なのに 最近の風潮は「我、関せず」なんですよね^^;


>今日で…


こちらこそ、沢山のコメントを頂戴し 深く感謝申し上げます。

今後も どうか、よろしく御願い申し上げます。


★ ゴーシュ さん


>司馬史観


司馬遼太郎の小説は面白いし嫌いじゃないんですけどね^^;

全部が本当かどうかは 別な話だと気づいていない人が多いのが…^^;


>注連飾りをしている家は当家を含めて3件だけですね.


我が家は 本式ではありませんが、真似事はしてますよ^^


>73,500円の鮭児だけ….


ケイジが その値段なんですか?

ま、普通のよりは美味いぶん高いけど、その値段は驚きですね^^


>池波先生のエッセイで,永倉新八のお孫さんの話があったのを
興味深く読んだ記憶がります. そういうところにも新しい解釈が
転がっているものです.


ええ、確かに^^


>佐藤さんは…


嫌いじゃないんですけどね私も佐藤は

けど、時々 なんか浮いて感じる事が多いのが…


>早稲田演劇出身の堺さんは…


結構、お気に入りなもので もう少し、出演機会が増えると良いなぁ…と個人的に願っております。


>来年も変わらずのタカ派として(笑),


あぁ… やっぱタカ派なんですね > 小生^^;


御丁寧な御言葉痛み入ります。^^

こちらこそ 今後も宜しく御願い申し上げます。

【※注意!!】

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