● 二代目はクリスチャン
「セーラー服と機関銃」の陰に隠れた作品だが 私はこっちの方が面白いと感じたので語ってみる。^^
1981年に 赤川次郎:原作 相米慎二:監督 薬師丸ひろ子:主演で
「セーラー服と機関銃」が公開されたが…
その4年後の 1985年に つかこうへい:原作 井筒和幸:監督 志穂美悦子:主演で公開されたのが
「二代目はクリスチャン」
あらすじを簡単に語ると…
主人公は 教会の敬虔なシスターなのだが、その性格と美貌に惚れ込んだのが
ヤクザの組長の跡取り息子(岩城滉一)と
その幼馴染みの刑事(柄本明)
二人はシスターの気を惹こうとライバル意識剥き出しで争うが…
シスターのハートを射止めたのは組長の跡取り息子。^^
ここまでは わりとコミカルに話は流れるが…
結婚式の直後 不意に女(かたせ梨乃)が乱入し 跡取り息子は刺されて死ぬ。
跡取り息子は 実は結婚式の当日に 死んだ親の跡を次いで二代目の襲名披露を行う手筈となっていたのだが…
そこに現れたのは 純白のウェディングドレスを血に染めたシスターで、シスターが二代目を襲名すると宣言する。
ネタバレ防止の為に 以降は詳しく語らないが…
「シスターと結婚出来なきゃ、親父の跡は継がない」
そう、跡取り息子が言い出した為に
右往左往する子分達が実にコミカルなのだが…
頭(カシラ)格の「蟹江敬三」が極めて秀逸で 最後は泣かせてくれる(ToT)
さて、「セーラー服と機関銃」と「二代目はクリスチャン」のストーリーや人物設定を比較すると とても興味深い。^^
主人公は 高校生とシスターの違い
突然、ヤクザの組長の跡目を継ぎ、頭(カシラ)は友に苦労人で、重要な役所に刑事が絡み、謎の女が乱入、最終的には 女親分が殴り込み…
結構、シチュエーションが被っているのがお判り頂けると思う。^^;
大抵、こういう場合 先に発表された方が評価が高く、跡からのは「二番煎じ」とか言われて不評を買う。
しかし、私は正直に言って「セーラー服と機関銃」も良い作品と思っているけど、「二代目はクリスチャン」の方が高く評価したいと感じてる。
それは、組の縄張りを狙って他の組から虐められ 子分が一人、また一人と殺されていく
それに対して ジッと我慢の女親分が最後にブチ切れて殴り込みに行く。
これは 溜めて溜めて溜めまくった上で「敵討ち」に行く「忠臣蔵」の世界であるが、その殴り込んだ時に「セーラー服と機関銃」では 女組長が「カ・イ・カ・ン…(快感)」とウットリするような表情を浮かべるシーンで私はズッコケた^^;のだが…
「二代目はクリスチャン」では
「てめぇら、悔い改めてぇ奴は十字をきりやがれ。
でねぇと一人残らずたたっ斬るぜ」
と、啖呵を切る。
このシーンと台詞が すこぶるシビレルわけで…(ToT)
私は 原作者であり、この作品の脚本を担当した「つかこうへい」の初期の頃の作品は大好きだったからでもあるが、この作品の秀逸さの根底には「つかこうへい」独特の台詞の妙が詰まった脚本にあると感じている。
セクシーで かつ、アクションでも魅せてくれるきわめて希な女優さんだったが、この作品の数年後に「長渕剛」と結婚し女優業を引退したのが とても残念に思ったものだ。^^;
