● 出口のない海
映画「出口のない海」を見た。
【映画のパンフ:表紙】
原作表紙:講談社文庫 原作者:横山秀夫
原作者:横山秀夫の著作は なかなか面白いモノが多いと思っている。
なかでも、『半落ち』、『顔 FACE』、『クライマーズ・ハイ』は それぞれ、TVドラマや映画の原作となり、なかなかの作品に仕上がっている。
わりと社会派的な題材を主に書いている横山が「戦争物」である「出口のない海」を出筆したのに ちと驚いたのと、題材に「回天」を取り上げた その二つの理由で、かなり早い時期に この原作を私は読んだのだが…
率直に言うと この原作における「回天」は 別に特攻兵器である「回天」じゃなくて 戦闘機や爆撃機や「桜花」、そして「震洋」でも 言っちゃぁ悪いが 何でも良い… 横山にとっては 別に「回天」じゃなくても作品は成立する。
つまり、かつて私が「世界の中心で愛をさけぶ」について語ったおりに
「映画版やTV版は素晴らしいが 原作はクソだ!!!」
と、言い切ったのと まったく同じ理由で 「世界の…」の原作では「白血病」を単なるアイテムとして 主人公のヒロインを悲劇的に死ぬための道具として利用したに過ぎず、だからこそ 「白血病」に冒され、本当に苦しみ、志半ばで世を去った人々に対し 慰霊の気持ちなど微塵もなく それは冒涜に等しい行為だと 私は激怒したわけで…
この「出口のない海」における「回天」も まさに 物語の都合上のアイテムにしか用いていない点に 腹立たしさが込み上げる。
「人間魚雷:回天」に関わった没した方々を語るに わざわざ「魔球」なんか持ち出さずとも良い。
「魔球」も「回天」も ただ悲劇性を増すためのアイテムにしか用いていない、そんな構成に「慰霊」の気持ちなど感じる事は出来ず、腹立たしさが込み上げるばかりなのだ 私としては。
で、実際に映画を見て…
もうね、「市川海老蔵」を名優扱いするのは止めて欲しいと 私は願う。
ただ、目ん玉をおっぴろげて 唾を飛ばしながら喚く…
昔、自称国営放送の大河ドラマで宮本武蔵を演じた時もそうだったが 熱さと鬱陶しさを履き違えたアホにしか見えず、もうガッカリだ
実は 先日、個人的にある方から
>ご報告が遅れましたが、「出口のない海』は思った通りの作品でした(笑)。
>全体の印象は最悪でもないという(相変わらず)中途半端な出来と思います。
>画面の雰囲気はいいのにねぇ。。。
>でも、ブタネコさん的には、主人公の府抜けた敬礼は絶対許せないと確信します(爆)。
>他はいい感じの敬礼をする人も居たのに。。
>以上コッソリご報告します。
というメールを頂戴していたのだが…
たしかに「最悪」では無い
こういったエキストラ達の動きは 実に素晴らしかったし
個人的大好物の「上野樹里」も素晴らしかった。
だが、メールで御指摘の「海老蔵の敬礼」は もう噴飯物以外の何物でも無い。
「並木浩二」という主人公のキャラ全てをブチ壊すぐらいの 半端な敬礼にNGを出さないアホ監督… この時点で もう駄目だ。^^;
何故、「回天」なのか?
そこのところ キッチリと納得させてくれない限り、原作の横山秀夫 監督の佐々部清 脚本の山田洋次と冨川元文が絡む作品は もう二度と見たく無い。


