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2006年08月14日

● 小説 吉田学校


この記事は2005年6月2日に『小説 吉田学校』として掲示したものを 大幅にリメイクしてみました。




最近、何を勘違いしたのか 私にメールで


「戦後政治を知るのに適した本を 薦めてください」


と尋ねてくる方が数名おられた。


どの方にも共通なのは 現役の高校生、もしくは大学生だという。


まぁ、この夏休みの期間中、インターネットで つまらない書き込みをしてる輩に比べれば はるかに日本の未来には 余程、有益なんだろな…と、思うので ささやかながら御協力を申し上げたい。^^;


で、そんな風にお尋ねの方に必ずお薦めするのが


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この 著者:「戸川猪佐武」による「小説 吉田学校」だ。


第1巻 「保守本流」では 「ワンマン宰相」と呼ばれた吉田茂が戦後のGHQ統治下において 日本の講話独立や主権回復までの道のりと、鳩山一郎ら党人派との権力闘争を描いている。


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第2巻 「党人山脈」

日米安保に拘る岸信介を中心に鳩山内閣から池田内閣までを描いている。


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第3巻 「角福火山」

佐藤栄作の長期政権の後継を巡り、田中角栄と福田赳夫の闘いが描かれている。


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第4巻 「金脈政変」

田中政権の金脈問題を中心に「椎名裁定」で三木武夫内閣が誕生するまでを描いている。


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第5巻 「保守新流」

前総理・田中角栄がロッキード事件で逮捕され、「三木おろし」が激化するに至る顛末が描かれている。


第6巻 「田中軍団」

三木退陣の後、大平正芳が政権に就くまでの顛末を描いている。


第7巻 「四十日戦争」

「三角大福」よ呼ばれた(大)大平派、(角)田中派という主流派と (三)三木、(福)福田 それに中曽根派などの 非主流派の対立を描いている。


第8巻 「保守回生」

現職総理大臣である大平の急逝により、史上初の衆参同日選挙で自民党が圧勝するまでを描く。


というのが「小説 吉田学校」の内容で 著者である戸川猪佐武が 中曽根政権誕生直後に急逝したため 本書はそこで終わっている。


この本の優れている点は ドキュメンタリーとして事実の羅列に徹するだけでは無く、著者自身が読売新聞の政治部記者だった経験で見聞した事を基に 司馬遼太郎の歴史小説の如く、「小説」として政治史を描ききる事に成功し、読み物としてとても読みやすい事。


ただ、司馬遼太郎の歴史小説と違うのは 架空の人物が登場しない事ではあるが、注意しなくてはイケナイ事は 司馬の小説もそうだが、あくまでも著者の視点や考え方でまとめられているので 小説内で描かれた姿そのものが実際だったか否かは 常に疑問を持つようにし、全てを安易に丸呑みしてはイケナイ…という事。


で、何故 これを薦めるか…というと このての「政治史」がらみの本の殆どは 殆ど、筆者個人のイデオロギーや 対象人物に対する個人的好き嫌いにより、如実に人物像が偏って描かれる場合が多いのだが、この「小説 吉田学校」に関しては 相当、著者が配慮に苦心しただろうと想像するほど 公正・中立で描く努力を感じられる事。


その上で、この書に登場する 福田赳夫、安部晋太郎などの2世議員が 現在の政界の中心におり、それらと 例えば田中真紀子や 麻生太郎などの関係において 彼らの父親達からの流れが過分に続いている…という事を頭において読むと とても現在の政治屋共のドロドロとした部分が判りやすい…と、私が感じたからだ。


ちなみに 本書で記述されている最後の 鈴木善幸政権以後


   ・竹下登

   ・宇野宗佑

   ・海部俊樹

   ・宮澤喜一

   ・細川護煕

   ・羽田孜

   ・村山富市

   ・橋本龍太郎

   ・小渕恵三

   ・森喜朗

   ・小泉純一郎


という順で 総理が存在してた事、覚えてますか?


「あぁ、そういえば そんな人もいたよね」


なら、まだ良い^^;


「へぇ、その人も総理だったのか」


なんて言うのが 圧倒的多数の日本人である現状は 如何に政治に無関心かを物語るバロメーターなんだな^^;




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 気が向いたら…で結構です。^^;

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