● 零のかなたへ「THE WINDS OF GOD」
「零のかなたへ~漫才師の時空を越えた戦争体験~愛する人を守るため命をかけた若者達涙と笑いの感動物語」を観た。
【注記】 この記事は 2005年9月11日に掲示したものを大幅にリメイクして再掲しました。
今回、この記事をリメイクするキッカケは 2005年9月10日にテレ朝系で放映された上記のドラマがDVD化され販売・レンタル開始されたから。
原作者:今井雅之(俳優)となっており、今井が大事にしている作品「THE WINDS OF GOD」である事に違いない。
この作品は これまでに何度か映像化され、元々は舞台作品でもあり、「THE WINDS OF GOD」の舞台を 私は何度も観た。
近々、公開されるはずの 今井雅之自身が監督となって撮影した映画の公開も 楽しみにしているぐらい この作品は素晴らしい。
参考:『THE WINDS OF GOD』
この作品は 何度もリメイクされたものであるけれど、根底にある基本の精神は不変である。
物語は
売れない漫才師の二人(森田剛と山口智充)が
交通事故にあったはずみでタイムワープし、その行き着いた先が
終戦直前の特攻隊の基地で 墜落事故にあった二人の特攻隊員に それぞれが乗り移った状態となる。
現代の若者の視点・観点で 当時の特攻隊員達の様を知り、二人の若者達は変わっていく…
そんな内容でであるがゆえに、左翼系偏向マスコミの権化である朝日系の放送局で TVドラマ化という部分に非常に危惧を抱いていたのだが、結論から言えば 不満はあるものの、なかなか悪い出来とは言えない作品に仕上がったものと思える。
しかしながら、こういう作品を評すと 左翼偏向者から見れば軍国賛美に映りかねないシーンが多く感じるのであろうけど そんな左翼偏向者共に言いたいのは 目先の軍隊シーン云々にギャアギャア騒ぐのではなく、落ち着いて冷静に物語の根底にある大事な部分を噛み締めろ…って事。
主演の山口智充は 本当に良い役者の素質を持った人物だと感じたが…
この作品では それ以上に
森田剛と沢尻エリカが すこぶる良い。
特に
森田が妹と別れるシーンの台詞は秀逸だった。(ToT)
さて、先日 たまたまTVをつけたら 偶然、「THE WINDS OF GOD」の映画製作のドキュメント番組みたいなものが流れていて それを見ていたら 今井雅之が「9.11の貿易センタ-ビル崩壊」を伝えたアメリカの新聞の一面が「KAMIKAZE ATTACK」と書かれていた事に衝撃を受けた…という旨を語っていた。
そう、実は 私も まさに同感の想いを あの時、感じていたのだ。
CNNで 貿易センタービルに ハイジャックされた旅客機が飛び込む映像を 何度も流しながら キャスターは「カミカゼ・アタック」を連呼していたのだ。
日本でも「神風特別攻撃隊」の読み方は「カミカゼ」だと思っている人は多いけど、実は「シンプウ」と読むのが正式 これは当時の関係者か 軍事マニアか さもなくば、知覧や鹿屋や江田島や靖国神社の遊就館等の記念館を訪れた人じゃないと 知らない事と言ってもいいぐらい 知られていない事。
【参考記事】『知覧(鹿児島県)』
「アラブのテロリスト野郎の行為と 我が国の先人の献身を同等に扱いやがって このアメリカ野郎…」
被害者の方々には同情するが そのCNNのキャスターには 怒りがこみ上げた。
ネタバレで申し訳無いが、私は「トム・クランシー」の作品を 初期の作から面白いと読み続けてきたが その「ライアン・シリーズ」の「日米開戦」という作品において日本航空に見立てた航空会社のジャンボが 日本人機長の操縦により、アメリカの国会議事堂に突撃する…というプロットを用い、英文原書では「Kamikaze-Banzai-Attack!!」と記述がある。
それまでは テクノクラートと呼ばれる 新しいジャンルを確立し、世界情勢や歴史観や軍事テクノロジーなどに精通している…と思われていた トム・クランシーですら、日本については まったくの無知である事を証明してしまったわけだ。
(クランシーは 他にも 日本の宗教(仏教)では 死者の弔いに柏手を打つ習慣がある…とも 語っているが、柏手は神社 弔いは合掌であり、基本的な間違いである)
【参考記事】『トム・クランシ-』
それらを踏まえた上で 今井は
「特攻が良いとか悪いとかじゃなく、
何故 そういう亡くなり方をした方々を きちんと弔おうとしないのか?
「THE WINDS OF GOD」で 最も伝えたい事は慰霊なんです…」
と、語った。
そうなんだよ、物語の根底にある不変の精神とは まさに、その今井の言葉が全てなんだ。
だからこそ、ラストシーンで見せる この山口智充の万感の込められた敬礼は見事。
そして、原作者である今井雅之には
「いいぞ、今井 その意気や良しだ!!。
私は 陰ながら応援していくよ。」
と、永遠のエールを約束したい。
