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2006年06月01日

● 蝶々殺人事件


横溝正史:著「蝶々殺人事件」について語ってみる。




画像

まぁ、御覧の通り なかなかの表紙絵である。^^;


なので、この表紙だけで さぞエログロなんだろう…と思い込む輩は多い。


けれども、この「蝶々殺人事件」はエログロでは無い。


ただ、重要な事を この表紙は表しているにすぎないのだ。


それはコントラバスのケースの中から死体が発見されたと言う事。


この作品は 横溝正史の作品の中で著者自身の自選も含めて 実は評価が高い作品であるにも関わらず、一般的には著名度が低い。


その理由は簡単な事で この作品には金田一耕助が登場せず、横溝正史が産みだしたもう一人の探偵「由利麟太郎」と新聞記者「三津木俊助」のシリーズだから。


そう、横溝正史の作品群には 金田一シリーズの他に 由利先生シリーズがあるのだが、後々、金田一シリーズが爆発的なブームとなる中で陰に埋もれてしまった感がある。


実際、横溝作品の評価の高い作品の殆どは金田一シリーズなので 横溝マニアでなければ この「蝶々殺人事件」は知る人が少ないのだ。


この作品は「推理小説」ではなく、古典的「探偵小説」の作品として興味深い一冊でもあり、横溝正史のエッセイの影響で 当時、読み始めたディクスン・カー、クロフツ、エドガー・アラン・ポーなどの海外作品と比べても遜色の無い出来映えである事。


それともうひとつ興味深い事は 金田一耕助最初の事件として知られる「本陣殺人事件」と 並行して書き下ろし、雑誌に連載していたという事実である。


で、さらに もうひとつ書き加えると


1998年にテレ朝系で 由利麟太郎役に石坂浩二を配して この作品はTV化されている。


実は、この事を私は事前に知らず、出張先である東京で しかも放送直前に気づいた為、録画する事が出来なかったのだが、記憶を頼りに述べると 相棒役の三津木が 何故か女に変更されて奥山佳恵、土屋恭三が高杉亘、原さくらが余貴美子という配役で 物語も近代風で かなり変更されたものであり、ハッキリ言って駄作。^^


何故、石坂浩二が出演したのか…と 歯ぎしりする思いだった事を覚えている。^^;


この作品は 西村京太郎がバカの一つ覚えのように書いている「時刻表トリック」を おそらく日本で最初に用いた作品でもあり、トリックの中には 時代背景が為せる技のものや、その後の探偵クイズなどで広く応用されたものなど 後世の模範となった作品とも言えるだけに テレ朝ごときに安易に制作されてしまったのが腹の底から口惜しい。



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コメント

度々こんにちは。めとろんです。

「蝶々殺人事件」!この大傑作を横溝先生は、「本陣」と同時進行で書き上げたというのだから、世の中に"天才"とか"奇跡"という言葉が存在することも、あながち無駄ではないと・・・。鮎川哲也の名作「黒いトランク」も、まったくクロフツではなく「蝶々」への畏怖と感動から書き上げられたものと聞いています。

もう、ブタネコさまの仰るとおり、石坂版はひどかった!もう、哀しかった・・・。金田一物の名作は一通り映像化されていて、マンネリ気味なので、由利先生のシリーズをオリジナルそのままでやったら又打開の道も開けようものなのに・・・。などと歯軋りしたものでした。

大好きです!でも、この表紙は・・・。学生時代、購入にかなりの決心を要した記憶が。でも、美しいですよね、今見ると・・・。

★ めとろん さん

ほう、「黒いトランク」も読まれてますか^^

なかなかマニアですね。^^

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