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2006年05月27日

● 迷路荘の惨劇(古谷版)


この「迷路荘の惨劇」は 元々は『迷路荘の怪人』という題名で中編小説として刊行されたが 後に大幅にリメイクされ内容も大きく変わり、長編化された作品。




迷路荘の惨劇

迷路荘の惨劇


横溝正史の作品には これに限らず、「仮面舞踏会」や「病院坂の首縊の家」など 同じ様に短・中編だったものをリメイクして長編化しているが どれも総じて秀逸な作品となっている。


私は これらのリメイクされた作品が とても気に入っている。


どれも本当に面白い作品なのだ。


で、この「迷路荘の惨劇」は その名の通り、

迷路荘の惨劇

迷路荘の惨劇

抜け穴や地下道などが迷路の様に仕組まれ いろんな「カラクリ」が施された屋敷が舞台。


迷路荘の惨劇

謎の片腕の男が 冒頭で登場し、雰囲気を醸し出した後 連続殺人が起きる。


もうね、これこそが探偵小説の醍醐味なわけで…^^


迷路荘の惨劇

迷路荘の惨劇

なかなか見る事の出来ない馬車まで登場するのだが…


私は この「迷路荘の惨劇」を読んで 将来、自分で家を持てるようになった暁には こういう仕掛けのある家に住みたい、出来れば 自分でいろんな仕掛けをしたい… そう思って今日に至る。


ゆえに、ここでは言えないが 我が家にはいくつか仕掛けがある。

(セコイ仕掛けだけど^^;)


で、この作品の登場人物は


迷路荘の惨劇

 三橋達也


迷路荘の惨劇

 浜木綿子


迷路荘の惨劇

 仲谷昇


そして

迷路荘の惨劇

 古谷一行




さて、この「迷路荘の惨劇」は 私の記憶では映像化されたのは この78年の古谷版と 数年前に 上川隆也が金田一耕助に扮した2時間ワイド物の2作がある。


で、上川版はテレビ東京の制作で 物凄くセコく、しかも「京都祇園祭怪奇連続殺人」なんて 訳の判らないサブタイトルまでついてる始末。^^;


いずれにせよ、映像化するには この作品の場合は予算的な部分で かなり苦労するんだろうなぁ…とは思うけど 逆に、金田一モノの中では登場人物が少なく、話の流れが濃い作品だから キッチリとした脚本と演出構成があれば面白い映像になるような気もするんだけどね。^^;


残念ながら この古谷版もキャスティングの時点で 犯人がおぼろげに浮かんでしまい、尚かつ 金のかかりそうなトリックは端折られてしまったので 完全に2時間サスペンス構成になってしまっている。
(全3話だから 正確には3時間ワイド^^;)


ちなみに 78年版の古谷一行によるTVシリーズはこの作品が最後で 以降は、完全に2時間ワイド物に移行する形となる。


そう言う意味では 横溝原作のTV化による限界を見た作品となったとも言えるのかな。



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コメント

道具立てが面白かった作品ですね。
細かい部分は忘れてしまいましたが、終盤、地下の洞窟場面とネズミに囓られた死体の凄惨さが妙に印象に残っています。
それから最後のひねりが効いていましたね。

この滑車の真相が明らかになる場面、私は『仮面舞踏会』を思い出します。
というのも、金田一と犯人の対決の “構図” が似ているように思えるからです。
“結末” も “雰囲気” もまったく違いますけれど。

「迷路荘」では情状酌量の余地を残すことになり、“例のもの” も取り上げることができたわけですが、「舞踏会」では金田一は犯人に対して憤りを隠すこともなく、だからでしょうか、横溝はきっちり落とし前を付けています。

真犯人というか、犯罪の陰の立役者がいたという点も、何となく似ていたように思います。

この『迷路荘の惨劇』、中島河太郎の解説に うんうんと肯くところがありますので引いておきます。

【 少しでも意に満たぬと、何遍でも改訂の筆を惜しまれぬ著者の作品への愛着が、読者に伝わらぬはずがない。
書き捨ての作家はまた読者からいえば読み捨ての作品になる。
著者に対する敬慕の念を高めるのは、私だけではあるまい。】

まったくその通りだと、しみじみ思うものであります。

『仮面舞踏会』も、中断していたのを十年もの月日をかけて仕上げた作品ですし、つくづく横溝正史という人は丁寧な仕事をする人、決して諦めない人、何より作品を自分の子供のように慈しんでおられた人だったのだなあと思います。

★ HAZUKI さん

>この滑車の真相が明らかになる場面、私は『仮面舞踏会』を思い出します。

同感です。^^

この「迷路荘の惨劇」と「仮面舞踏会」では 物語が…というのでは無く、作風が…という意味で共通した部分というか雰囲気が いくつもあると思っていました。

私としては 個人的にこの二つに「白と黒」そして「病院坂の首縊りの家」の二つも合わせた意味でなんですけどね^^

で、中島河太郎の解説には激しく頷くばかりです。

さすがです。

彼の評こそ 最も横溝を正確に評している…そう確信するばかりです。^^

>横溝正史という人は丁寧な仕事をする人、決して諦めない人、何より作品を自分の子供のように慈しんでおられた人だったのだなあと思います。

本当に そう思います。

だから、ここで述べた4作と 最後となった「悪霊島」は 読む、こちらも一言一句 噛み締めるように読んだものでした。^^

読了しました、「迷路荘の惨劇」。
私が今まで読んだ作品の中では、初めて犯人の動機が私利私欲に満ちているなと感じました。“自分だけが誰よりも利口と思い上がった人間”という風に金田一氏が犯人を評する様が、あの飄々としたキャラクターには珍しいなと思いました。
犯人の最期も衝撃的でしたが、隠しだまのもう一人の犯人(・・・といっていいのか?)の存在も衝撃的でしたね。その人物が金田一氏に犯行の内容と動機を語る描写が壮絶でした。そしてその人物を許した際の金田一氏の語ったセリフが良いじゃないですか! その人物がある人に対して寄せる想いを鑑みてのセリフですよね、あれ。
横溝先生は、粋だなあ・・・と思わせてくれるエピソードでした。

出来れば今度は、ブタネコさんがこの作品と共通した作風とおっしゃる「仮面舞踏会」を探してこようかなと思います。

★ しき さん

>珍しいなと思いました。

でしょうね^^

>金田一氏の語ったセリフが良いじゃないですか! その人物がある人に対して寄せる想いを鑑みてのセリフですよね、あれ。

だと、私も思います^^

だから、良かった^^

>「仮面舞踏会」を探してこようかなと思います。

それも良いし、「白と黒」あたりも 個人的にはお奨めします。^^

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