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2006年05月25日

● 機械屋のG(その4の前に…)


今回は ふと、思い立って「食べ物」について語ってみる。




北海道の人間が関東に移住して 戸惑う事はいくつもあるが、そのひとつが「焼き鳥」である。


これは逆も真なりで 本州方面から北海道に移り住むと 北海道の「焼き鳥」に しばし、戸惑う事だろう。


と言うのは 北海道で「焼き鳥」というのは 名前は「鳥」だけど 一般的には「豚肉」なのだ。


肉の部位については「バラ肉」の部分を使用する店が多く、中には「肩ロース」の中の やや脂の多い部位を使用する店も少なく無い。


それを 基本的に縦3横4厚さ1cmの角切りにして その肉と肉の間にタマネギを挟んで串に刺したもの… それが北海道で言う「焼き鳥」の「豚精」(豚の精肉、略して”ぶたせい”)と呼ぶ 


もちろん、「豚精」に対して「鳥精」と呼ばれる「鶏肉の焼き鳥」もあるが、北海道人の場合 圧倒的に「焼き鳥」と言えば この「豚精」を指す。


味に関しては 概ね、塩コショウ。




さて、そんな中にあって 室蘭という街が いつからか「室蘭は焼き鳥の街」と称して 肩ロースの肉を使用し、独特のタレ味が その「室蘭の焼き鳥」なのだとしてアピールしている。


率直に言って、「室蘭が焼き鳥の街」なんて話は20年前には聞いた事が無いのだが、このところ室蘭人は「オラが街は焼き鳥の街…」と言い張るので まぁ、好きに言ってろ… そんな気分である。


と言うのは、大学に入って 東京に移り住み、そんなに裕福で無かった私の食生活を支えてくれたのは 実は「焼き鳥」だったのだが、私として まず、カルチャーショックを受けたのが その「焼き鳥」だったのだ。


と言うのは、当たり前の話だが東京の焼き鳥は「鶏肉」がメインであって「豚」じゃない。^^;


今は だいぶ変わったけど 当時は「焼鳥屋」には「鳥系」のネタだけで 豚肉系のネタなんか無い店の方が圧倒的に多かったのだ。


「自分、豚精を…」


「何それ?」


「え? だから、豚の精肉を…」


「おいおい、ここは焼き鳥屋だぜ 豚を食いたきゃ”焼き豚(やきとん)屋”に行きな」


北千住の駅前の焼鳥屋で 今から30年程前に 店の親父からホントに言われた事である。


で、教えて貰った場所に行くと 確かに「焼きとん」と暖簾を下げた店がある。


しかし、そこでも「豚精」とは言わず「豚串」で 肉の間に長ネギが挟まったもの タマネギを挟んだ店など一軒も無かった。


北海道の焼鳥屋では「豚精」「鳥精」「ハツ」「ガツ」「皮」「砂肝」「レバー」…全てが 一軒の店で食べれたのに 東京では無理、しかも 殆どがあらかじめタレをつけながら焼かれていたので 余程、顔見知りになって 店が空いていないと「塩で焼いて」とは頼んでも聞いて貰えなかったりしたものだ。


ただ、そんな東京で 逆に北海道では食べた事の無かったネタもある。


それは「焼きとん」屋に定番でおいてあった「シロ」と呼ばれる串


おそらく、薄っぺらなホルモンなんだと思うけど 垂れ漬けで焼いたモノは いっぺんで好物と化した。


また、「焼鳥屋」の方では 店によって「ポンポチ」とか「どんどり」なんて呼ばれた串


若鶏の尻の肉との事だったけど 脂がキツイけど、それがまた美味だった。


この「シロ」とか「ポンポチ」は 最近、札幌でも置く店が現れ始めたけど 未だに北海道人では知らない人の方が多いらしい。




で、話を戻すと…


大学生の時、私は北千住の雀荘でアルバイトしていたのだが その雀荘は結構大きな店だったのと 同じオーナーが下のフロアで中華料理屋をやっていたので バイトに入る前と上がる時の2回 食事をさせて貰えて それはかなり助かった。


けど、中華料理の欠点は 純粋に豚肉や鶏肉を焼いて食べる…というものでは無く、たいていがこってりと油まみれに料理される。


私は 肉は さらっと塩コショウで食べたいタチだったので、八宝菜とか餃子とかを食べるようにして 時々、自分部屋の近所の商店街に行き 肉屋が片手間で焼いて売っていた「焼き鳥」を買い、総菜屋で御飯だけの折を買って その上に焼き鳥を乗せて 即席「焼き鳥丼」にして食べていた。


これが実に安いわりに美味く、やがて肉屋の親父と顔見知りになって 


「北海道じゃさ…」


と、北海道の焼き鳥の話をしたところ その親父は、話の通りに塩味の「豚精」を作って売り出し、それが物凄いヒット商品となって 時々、頼んだ量より多い串を


「サービスだ 持ってけ」


と言ってくれたものだった。




今ではコンビニに行くと どこのコンビニでもレジの横に「おでん」がある。


私の大学生当時の場合「おでんが食べたいな」と思ったら 自分の部屋から「蓋付の鍋」を持って商店街に行き、総菜屋で「コンニャク二つと玉子と…」なんて注文したモノを 自分で持って行った鍋に入れてもらって持ち帰って食べたものだ。


ホットプレートなんてモノも無かった代わりに、何故か部屋に「七輪」があり、同時期に東京の大学に進んだ「気の弱い弁護士」や「腕力だけが取り柄の歯科医」等と 部屋に集っては 鍋で買ってきた「おでん」や北海道から送ってもらった「ジャガイモ」を塩茹でしたものや「タレ漬けジンギスカン」を七輪で焼いて食べながら 和気藹々と過ごしたのである。


だから、今でも その同じ面子で「おでん」や「タレ漬けジンギスカン」を食べると 当時の事を鮮明に思い出す。


これは他にも 喫茶「職安」のママが独特の味付けで得意にしていたカレー・スパゲテイやミート・ソースのレシピを教わり、時々 ママの代わりに喫茶店で作っていた「教授」が いまでもたまに作って御馳走してくれるのだが、その独特の味付けが口の中に広がると 当時の事を思い出す。


俗に、「オフクロの味」と呼ばれる 家庭独自の味付け これだって、いい加減にオッサンと呼ばれる歳になった頃 不意に口にすると同じ様な経験となり、ついつい遠くを見つめてしまう…




で、何を言いたいかというと…


まず、最近の若者や子供の食生活についてである。


両親が共稼ぎで レトルトや出前を口にしている子供が少なく無い。


ファーストフードの発達で 日本国内、どこでも似た様な(地域毎に多少味付けは違うそうだが)味付けのハンバーガーやドーナツ


実は、殆どのメニューが工場で大量生産され 温めて出してるだけのファミリーレストラン…


そんなものばかり食べてたら「その頃の事を思い出すような味」なんて記憶を持ち合わせる事があるのかな? 余計な御世話と思いつつ、それが心配というか、なんか哀れにさえ思うんだな


まぁ、そんな事を言うと 話は大げさになってしまうわけだが…




実は 数日前の事。


東京に長期出張中だった「一級建築士の資格を持った詐欺師」と呼ばれる友人が札幌に戻る事になり 私に電話をかけてきて「何か買ってきて欲しいモノがあるか?」と聞かれた。


その時、何故か 私が思い浮かんだのが、JR東中野駅の山手通側に 少なくとも15年ぐらい前まではあった「焼きとん屋」 そこの「シロ」が絶品だったのだ。


で、「一級建築士の資格を持った詐欺師」に 出来る事なら その「シロ」を買い込んできてくれ…と頼んだのだが…


結論から言うと その店は既に跡形も無かったそうだ。


でね、知らなければ 思い出さなければ何とも思わなかったのかもしれないが、ついつい思い出したモノが無くなっていた…というのは 結構、辛いモノがある。^^


その話を聞いて その東中野の「焼きとん屋」で最後に「シロ」を食べた時の事を思い出す。


それは 私が「機械屋のG」と呼ばれた 喫茶「職安」の常連の一人と最後に会って話した場所でもあったからだ。 



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コメント

ブタネコさんが過ごした北千住はしょっちゅう電車で通過するんですけど、あそこは結構安くて美味しい店があるんですよね。久々に途中下車したくなりました。

故郷を離れると無性に「郷土の味」を欲しくなりますよね。だから物凄くよくわかります。実際に丸いラム肉を焼いてベルのジンギスカンのタレで食べたり、北海道物産展でついつい買い込んだりしてしまいます^^

ちなみに去年実家に帰省した時、室蘭と美唄の焼き鳥がテレビ(確かuhbで)特集されるまで、室蘭が焼き鳥で有名なんて聞いたことすらありませんでした。味は個人的に室蘭より美唄の方が好きでした。

★ うんぼぼ さん

そうそう 室蘭に対抗して美唄も 最近、そんな主張をしてるのね^^

どっちも「シラネ」なんです 私は。

焼き鳥は塩しか食べないし^^


はじめまして。東中野の焼き豚屋の消息を調べていたらここにたどり着きました。

私事ですが、実家が東中野でして、駅を降りるとあのお店から猛烈な煙と、おいしそうなニオイが漂っており、子供ながらに食ってみたいもんだと思っておりました。

一度だけ食べにいったことがありますが、おいしかった。もう食べることは出来ないんですね。あのクソ汚い店内もまた雰囲気だったんですが。

★ えざき さん

こちらこそ、はじめまして コメントありがとうございます^^

>東中野の焼き豚屋の消息を調べていたらここにたどり着きました。

いや、ビックリです^^

>駅を降りるとあのお店から猛烈な煙と、おいしそうなニオイが漂っており

>あのクソ汚い店内もまた雰囲気だったんですが。

いや、でもホントに美味かったんですよね^^

で、たしかに 店の中だけ 戦後の闇市みたいな雰囲気で…

懐かしいなぁ…

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