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2006年05月01日

● コーヒー一杯の幸せ


午前中、と言っても ほぼ昼近くに フラッと二代目開業医が我が家に立ち寄った。




聞けば、朝早くからゴルフの練習場(通称:打ち放し)に行ってきたのだと言う。


例年であれば、もう何回かはコースにをまわってるハズなのだが、今年は 私が健康上の理由で自粛中、教授は企業との研究・提携話が立て続けに舞い込み バタバタとと飛び回っているし、建築士は耐震偽装問題の余波で 第三者の立場で再計算してくれ…と 次から次へと依頼が舞い込み てんやわんや、弁護士は 寝違えた首の痛みが何日も取れず、二代目の病院で精密検査したところ「むち打ち(頸椎捻挫)」と診断され


「珍しいよな 自分の家の布団に寝てて むち打ちになる馬鹿」


「カミさんに 追突されたんだな、布団の中で」


と笑い者。


ゆえに、いつも一緒にゴルフに行くメンバーが 皆、揃って行けない。


しかも、例年になく 春の到来も遅れており、コースでプレイ出来ない二代目は イライラが募っているわけだ。


「製薬会社の営業とか 出入りの葬儀屋に声かけて 接待ゴルフでも行けばいいじゃん」


私が そう言うと、


「接待ゴルフぐらいつまらねぇモノ無ぇぞ

 林に撃ち込んでキンコン言ってるのに

 ”ありました”って行ってみたら

 フェアウエイとラフのギリギリのところに転がってたり…


 どう考えても池ポチャだなぁ…って 行ってみたら

 池のヘリに ちゃんとボールがあるんだよ


 そんなゴルフやって ガッハッハなんて笑うわけないだろ? 俺が」


「まぁな、俺達は喫茶「職安」のオッサン達に

 ”オン・ザ・ボール、ヒット・ザ・ボール”

 (どんな場所でも救済措置を受けず、あるがままに打て)

 って躾られて覚えたからなぁ…」


「そうだよ、木の根っことかがあって 一歩間違えたら

 クラブ壊れます…って場所でも、クラブを壊してでも打て…」


「そうそう、グリーンに乗るまでは 絶対にボールに触っちゃ駄目!!ってな」




実は、数日前より 私のPCの内蔵DVDドライブが壊れ、パソコンでDVDを見たりキャプ画を取る事が出来ない。


とりあえず、PS2を読み込み専用ドライブとして代用しているが、DVD-Rに焼き出す事は出来ず、「たかが、そんな事で…」と笑われるかもしれないが 私もイライラが続いている。


で、ふと二代目に


「オマエ、暇なら調度いいや ヨドバシまで、ちょっと連れてけ」


と、二代目を運転手代わりにヨドバシに行き 外付けドライブを買いに行った。


普段は 病院以外への外出は絶対禁止と言われているのだが、医者同伴ならいいだろ…


そう言うと、さすがに嫁も駄目とは言わず…^^;


で、買い物を済ませて帰る段になって


「オマエよぉ 天下の病院長に運転手役させて タダで済まそうって魂胆じゃ無ぇよな?」


と、二代目


まぁ、何も無し…ってのは さすがに私も気が引けるわけで ハタと気づいたのは


「なぁ? そろそろ、1杯だけでいいから 俺、コーヒー飲んじゃ駄目かな?」


と、私。


そう、倒れて以来 ずっと、大好きなコーヒー厳禁生活だったのだ。


先日、検査入院でチェックして以降 食事制限は随分と緩和されたのだが、まだコーヒーは解禁になっていない。


すると、


「ま、一杯ぐらいなら それも薄目のやつなら良いぞ」


と、二代目が言うので


「じゃあさ、せっかくの一杯だから その辺のスタンドカフェとかファミレスじゃなくて

 キッチリ煎れてくれる”アノ”店のコーヒー 飲みに行かないか?

 それを奢ってやるって事で 今日のお駄賃な」


札幌の とある場所に20年近く前から、物凄くコーヒーに拘った親父がやっている喫茶店がある。


そこには、メニューには書いて無いけど 店の親父から”コーヒー通”と認められれば飲ませてくれる特別なコーヒーがある。


嘘か本当か判らないが、その店の親父に言わせると コーヒー豆を焙煎する時に 奥底の方の一掴みぶんの豆だけ 他の豆よりも深煎りとなってしまい それだけを寄せ集めて容れるコーヒーなので 一日、数杯しか出せない…のだそうだ。




と言うわけで その店に行き、私は久しぶりのコーヒーにありつく事になったのだが…


実は、その店の親父は 私とは別の種類の偏屈者で 親父の機嫌が良いと、すこぶる美味いコーヒーなんだけど、ちょっとでも機嫌が悪いと その辺のファミレスと変わらない味に成り下がる。


なので、我々は その辺を心得ているので 親父の機嫌が良くなる様に、セコイ真似をする。


たとえば…、店に入り、席に座る。


さすがに、時々とは言え 20年から通ってると ボケて無い限り、親父は我々の顔ぐらい覚えているはず。


でも、親父は 初見の客も顔見知りの客も 区別無く、無愛想に「いらっしゃい」と一言。


席に座り、「御注文は?」と聞かれたら


「今日は コロンビアの深煎りは まだあるのかい?」


そう聞く。


ここが最初のチェック・ポイント^^;


親父が顔見知りと認める客ならあれば「あります」 無ければ「あいにく…」と返辞が来る。


しかし、親父の顔見知りとは認められない人物の時は


「お客さん メニューの中の物を御注文頂けませんか?」


と、さりげなく断られる。


で、次のチェックポイント2は 入れ方に、なにか ちょこっと注文をつける。


例えば、「少し、薄め」とか「濃いめ」とか 「粗挽き気味に挽いてくれ」とか


で、前に一度でも最初のチェックポイントを通過した事のある客だったら この親父は物凄い記憶力の良さで それを全て覚えている。


例えば、私の場合 本当は「濃いめ」なのだが、今の様な健康状態だと さすがに「軽めに」する必要があるので今回は「粗挽き気味に挽いてくれ」(挽き方を粗くすると 同じ入れ方で味が薄くなる)と言えば良し。


一番、無難な頼み方は


「この前の時は…?」


と、逆に客から尋ねると


「この前は 薄めにいれましたね」


等と、ストーンと親父は返してくる。


この、親父に「ストーンと」言わせるのが チェックポイント2


「どうだ? 俺はオマエの好みを覚えていたぞ」


そう親父に優越感に浸らせるのがコツなのだ。


で、最期の仕上げは…


注文を終えた後、わざとポケットからタバコとライターを取り出すが 絶対に火をつけて吸ったりせず、灰皿の横に これ見よがしに置いておく


すると、親父は 毎回、必ず


「ウチは禁煙じゃありませんから、 どうぞタバコはお吸いになって構いませんよ」


と言うので、それに対して 我々も 毎回、必ず


いや、ここのコーヒーの一杯目は まず、香りを楽しみたいから… しかも、深煎りなら尚更ね^^


自分でも気持ち悪いぐらいキザだと思うのだが、^^; こうやると、親父は物凄く嬉しそうにニヤリと笑い


2杯目のコ-ヒ-は 好きな銘柄のものを1杯タダでサ-ビスしてくれるのだ。




店に入ってみると、調度 私達の直前に一組のフリーター風のアンチャンが2人 入ったらしく まず、そちらの方に「御注文は?」と聞く親父。


「ブレンド二つ」


ロクにメニューも見ず、そういう小僧。


すると、親父は「イラッ」と来てる。


「お客さん、申し訳ありませんが ウチのメニューにブレンドはございません」


そう、この店は 銘柄指定なのだ。


だから、「モカ」とか「マンダリン」と頼まなきゃ駄目^^;


「え? ここ喫茶店でしょ?

 マジ? コーヒー無いってあり得なくない?

 それにコーヒーの匂いプンプンしてるし」


と、小僧。


再び「イラッ」と来てる親父


「お客さん メニュー見て メニューの中の物を御注文頂けませんか?」


と、親父


不服気にメニューを開き


「あ、これ聞いた事無いから試してみっか…  じゃ、俺 コレ」


すると、もう1人も


「じゃ、おれコッチの…  で、俺 少し薄めにアメリカンにして…」


注文を受けて復唱する親父


「でわ、オレンジペコがお一つと アールグレイのアメリカンが お一つですね」


それを聞いて、思わず吹き出す私と二代目


だって、それって




  紅茶だ!!




「オイ、ボウズ お前ら良いボケしてんなぁ~^^

 一度、俺の病院来いや、MRIでキッチリ皺まで診てやっから」


と、二代目


一瞬、キョトンとした後


「え? これコーヒーじゃないの?」


そう、叫んだ後 親父に


「だったら、最初から紅茶って言えよ!!」


ちょっと怒って言う小僧


それに対して親父は平然と


「メニューをご覧下さい。

 ほら、ちゃんと太くて濃い字で




  紅茶!



 って、書いてあるでしょ?

 まさか、それ読めないと思わないもん


 ゆっくり、何にするか考えていてくださいね、

 その間にアチラのお客さんの注文を…」


親父の勝ちである。^^;


我々は いつもの段取りで まず、深入りを頼むと…


アンチャン達が「じゃ、俺らも その”深煎り”」だと。^^


まぁ、さすがに タイミング的にアリマセンとも言えないのだろうな… 親父は黙って注文を受ける。


私と二代目は それを見てて グッと笑いをかみ殺すのに必死…^^;


だって、その”深煎り”って…




舌が痺れるぐらい不味いんです。 ^^;



その”深煎り”を美味いと思っているのは その親父ぐらいのもので 大抵の人が、まず間違いなく不味いって言うんだ^^


私や二代目は その”深煎り”を美味いと思って飲みに行くんじゃ無いの その深煎りこそが最終チェックポイントで それを時間をかけて ゆっくりと飲み、さも堪能した…って風を装うと 勝手に「コーヒー通が満足したな」と思い込んだ親父の機嫌が すこぶる良くなり、


「口直しに 何か1杯 サ-ビスしますよ」


と言うのだ。


で、その時に初めて 私は「ハワイ・コナ」 二代目だと「トアルコ・トラジャ」と 本当に大好きな銘柄を頼むわけで^^


最終チェックポイントを無事に通過して御機嫌になった親父は そのサービス・コーヒーを実に気合いを入れていれてくれるわけで、それが本当に絶品なのだ。


ところが、小僧達は そのカラクリを知らないから 出された深煎りを いつものファミレスみたいな感覚で飲む。


すると 全身の力が抜けるぐらいの不味さに襲われる。


でも、そこへ たたみ込むように親父から


「それ、特別なお客さんしか出せないんですよ

 一日にいれられる豆の数に限りがあるんでね


 どう? 美味しいでしょ?」


と、言われ


画像

まさに「青汁」のCMの「八名信夫」状態^^


まぁ、そんな様を眺めて 私も二代目も いつしかイライラ気分が吹っ飛んだ そんな今日の午後だった。^^



お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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 (全部、クリックしてくれると もの凄く嬉しいのは事実です。^^)

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コメント

コーヒーの楽しみ方も、色々ですね。
そこまで段取りを踏まないと飲めないコーヒーって一体・・・。^^;

その親父さんに、会ってみたいものです。
たぶん相手にもされないでしょうけど。

★ あかり さん

>そこまで段取りを踏まないと飲めないコーヒーって一体・・・。^^;

たった1杯のコーヒーでも 何か楽しめれば それでいいわけで^^

じゃなきゃ、缶コーヒーで充分ですよね


深煎りは。。。苦い。。。まずい。。。か。。。
これに砂糖とか入れるとさらにまずいんだよなー(* ̄∇ ̄*)エヘヘ
でも好きですよ~焦げた味がして~それに体にはいいと聞いたことがあります。

浅煎りの生臭さというか、酸味も良いけどねー

ブタネコさま、はじめまして。いつも楽しく読ませていただいてます。実は、ブログにコメントを残すのは初めてなので、とても緊張してます。

私もコーヒー大好きなんですが、こんなに頑張って(?)やっと飲めるいっぱいのコーヒーって、とっても素敵ですね。読ませていただいて、なんだかすごい冒険をした気分になりました。喫茶店の頑固な親父さん(と、アールグレイのアメリカンのお兄さん)に感動したので、勇気を振り絞ってメッセージを書くことにしました。

バナーも、全部クリックしましたよ。

また、遊びに来させてください。

「投稿」というのを押せばいいんですか??押してみます。

★ ピエロ さん

先日、聞いたところによると

日本茶なら1日8杯 コーヒーなら3杯以上飲んでると糖尿に成り難い…という統計値があるとか

深煎り自体は好きだし 美味しいと思うんですが、ここのは…^^;


★ カンザスのオズ さん

はじめまして、コメントありがとうございます。^^

どぞ、気楽に いつでもコメント下さい^^

今後も宜しくお願いします。

【※注意!!】

この記事は『ブタネコのトラウマ』の倉庫に保管されている記事なのでコメントの投稿は出来ません。 2015年2月10日以降 このクソブログは『ブタネコのトラウマ・リニューアル版』に移転しましたので新規記事更新及び、過去記事へのコメントの受付もそちらで行っておりますので お手数ですが、そちらへの移動をお願い申し上げます。