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2006年05月31日

● 瑠璃の島 第10話 再考


「瑠璃の島」 第10話(最終回)を見直した




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2005年6月18日に オンタイムで第10話を見た後に『瑠璃の島 第10話(最終回)』という記事を書いた。


願わくば、その記事を再読して頂けるとありがたい。^^;


1年ぶりに DVD4枚全10話をぶっ通して見直したけど…


やっぱり、私の感想は変わらない。


むしろ、前に見た時以上に この作品は素晴らしい… そんな思いを強くした。


このドラマの主人公は 瑠璃である。


でも、脇の人物達が 皆、良い味を出している。


ロクでも無い親の元に産まれ… 他の子供よりも ちょっと不幸に育ったが為に 普通の子供よりも感受性が強くなり、物事の考え方がズレ、一見 大人びて見えるようで 実は大事な事を教わっていない子供、それが ひょんな事から 南の小島に移り住み、本来の子供らしさを取り戻す… というのは最初に見た時の瑠璃を中心に見た視点での話。


しかし、二度目に見た今回は 話の流れや結末を知っているぶん、瑠璃中心の視点では無く ともすれば島の上空から全体を眺めた視点で見る事も出来た。


その結果、あらたに気づいた事が いくつかある。


例えば、「島」とか「村」というコミュニティに「子供」がいるのと、いないのとでは 活気が全く違うという事。


子供がいない…という事は 住民が高齢化し、一人、また一人…と死んでいったら それだけ、過疎っていくという事。


村や町が過疎化する理由は「その土地に学校が無い」「病院が無い」「仕事が無い」「配偶者となってくれる異性がいない」… そういう事情の積み重ね。


人より多く収入を得て、良い生活がしたい… そう漠然と望む人が多いけど、その為には仕事が無ければ始まらない。


最低限の収入さえあれば あとは気ままに暮らす事が「良い生活」という考え方もある。


この場合、その希望さえ満足できれば 本人にとって納得出来る仕事であれば それでいい。


最近では 全くと言っていいぐらい、メディアに登場しなくなった郵政民営化問題、それが大騒ぎしていた頃、民営化反対の議員や評論家が よく例えに用いていたのは、


「過疎地の郵便局が無くなれば 困るのは過疎地で暮らす お爺ちゃんやお婆ちゃん」


ゆえに、郵政民営化は 過疎地問題にも悪影響を与える…と。


普段、過疎地対策なんて言葉を言った事も無い様なクソ政治屋どもが大声で喚いていたが、今、その連中は 郵政民営化以外の話で 過疎地対策を叫んでいる奴はいるかい?


そういうのが政治不信を招く理由の一つである事に 未だに気づけないのは なにもクソ政治屋だけでは無い。


そんな瞬間的なその場限りの御題目に「そうだ、そうだ」と踊らされてた人々もなのだ。


ドラマのメインは瑠璃という子供の話。


で、ちょうど この「瑠璃の島」が日テレ系でオンタイムだった時に 他局であるTBSで似た様なテーマの「あいくるしい」というドラマが放映されていたわけだが、御存じの通り 私は「あいくるしい」に関して ボロクソに批判し続けた。


大好きな「綾瀬はるか」という女優が出てるのに批判し続けるものだから、そんな私の姿勢に 随分といろんな批判も頂戴した。


「あいくるしい」の「脚本が野島」だから批判し続けたのでは無い。


子供を描くのに 周囲の大人の描き方や、環境の描き方や そう言ったモノがメインである子供の辛さや、苦しみや、悩みを描く為に「瑠璃の島」は さりげなく、でも、重要な事に思考を促す描き方をしているのに対して、「あいくるしい」は ただ、視聴率を稼ぐために話題性や ハプニングばかりに熱心で、メインである子供を描き切れていない馬鹿馬鹿しさを罵ったのだ。


例えば、瑠璃が素敵な子供になれたのは 勇造だけの影響では無い。


照明や、高原や、恵や、早苗や… 島の人々が 時には導き、時には反面教師となって 人と人の関わりの大切さを教えたからだ。


それを 瑠璃はきちんと吸収し、吸収したからこそ 高原からは自殺願望が消え、島から一刻も早く転勤で出て行きたかった筈の早苗の考えが変わり、最終的には ロクでも無かった母親が なかなか真っ当な考え方をするようになる。


似た様なテーマなのに かたや得るモノなど全く無く、ムカムカと腹立たしいばかりのものと かたや、毎回 ジワジワと染み込むようにいろんな事を考えさせられ、感動もするもの… いったい、何がどう違えば そう言う風に違ってしまうのか?


実は、この「瑠璃の島」も 悪意的に批判しようと思えば ツッコミどころはいくつかある。


例えば、その一つは

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本物の川島が持っていた写真。


この写真が基となって 高原は鳩海島に来るキッカケとなるわけだが…


仮に 川島や高原の年齢を30歳としよう。


すると、話の設定からいくと 30年前に 川島の両親は鳩海島に住んでいたわけだ。


その時の鳩海島の人口が何人だったかは判らないが、現状から察しても そんなに多かったとは思えない。


であれば、勇造など 島の年寄り達は川島の両親を知っていてもおかしくない。


いや、知っていない方が変とも言えるのかもしれない。


これは

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第4話に登場する このクソガキの 祖父も鳩海島で死んだとある


こっちの方は 川島の親が鳩海島を出るよりも ずっと最近の話だから、知り合いが多いはず。


こういう設定は 気づくと実に矛盾に感じやすい部分なのである。


で、私は 気づいたけど、それを指して批判するつもりは全く無い。


だって、そんな部分があろうが無かろうが話の本筋には関係無いし、そのエピソードで視聴者を泣かせようとか 興味を惹こうと作為的に意図しているわけじゃ無いからだ。


まぁ、似た様なテーマの二つのドラマが 同じクールの土曜と日曜 一日違いで放映され片方は大絶賛で 片方はボロクソに思えていたのは興味深い限りである。^^




さて、

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今回は 実の母親が島に 突然、再訪してきて


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瑠璃を返してくれ…と言う。


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まったく勝手な女だなぁ…と思いつつ「あれ? なんか違うぞ?」と感じさせるところが西田尚美の巧みなところ


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もし、中学校が出来なければ 石垣に移り住まなくてはならない…


それは 勇造や恵の負担が増す事を意味するわけで、その辺の心情を汲み取れるようになった瑠璃には とても胸が痛む事。


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母親の言い分が 如何に勝手で納得がゆかなくても、母親の元に引き取られる事で 勇造達への迷惑を減らす… そんな考えが瑠璃の選択肢のひとつになってしまう。


けれども、

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瑠璃の選択は島に残る事。


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教育委員会への直訴も空しく


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戻った瑠璃を「島の子」として 温かく受け入れる島人達。


ホント、良いシーンだ。(ToT)


さらに、


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恵みと勇造の間に布団を持ち込み「川の字、川の字♪」とはしゃぐ瑠璃の姿に 私は目頭が熱くなり…


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瑠璃との別れに髪を切り、その後 瑠璃に優しく語りかける高原の言葉が また実に良い。


竹野内豊も ホント、良い役者だなぁ…^^


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島を去る高原に 手を振る瑠璃…(ToT)


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1話の冒頭の頃の顔とは全然違う^^


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この辺の流れは ともかくとして…


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「子供が親の面倒をみるの 当たり前なんだからね」


そう言われ、

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この勇造の姿が泣いてる様に見えた私は 確実に泣いており…(ToT)


映像は 一気にラストへと流れていくのだが…


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「ねぇ、お父さん」という瑠璃の問いかけに


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「え? えぇ?」戸惑う勇造


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このラストは最高だった(ToT)


この最後の一瞬のためだけに それまでの全10話があったと言っても過言では無い…ぐらいに思えてしまう。


「良かったなぁ… 勇造」


心の底から そう思い、気持ちよく泣かせて貰えた作品だ。




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コメント

こんばんわ。
無事、連休明けまでのDVD BOXとSPECIAL版を見終わりました。今週は、ちょこちょこと再度見ていました。
良いドラマでした。いろいろな場面でうるうると来てしまいました。成海さんの泣きの演技はうまいですね。笑顔も素敵だし。はまり役だったんでしょうね。ただ、いっちゃん役が同年代とするとやはり大人びた容姿何でしょうね。

ブタネコさんの再考を読ませて頂き、ほぼ言い尽くされていると思っています。まー、最後の中学の進学問題で、瑠璃が中学に上がる時点で、施設に戻るか母親の元に戻るかということを考えていたというのは、子供もいろんなことを考えて、悩んでいるんだというのを思いました。

川の字とお父さんの言葉、それだけでこれまでの苦労・心配が流れ去る感じです。良いドラマでした。
川島と瑠璃の関係も最後の川島の説明も小学生には荷が重い話で、分からないようと泣き出すシーンも最高でした。勇造が「瑠璃は川島くんのこと大好きだから」というセリフも温かくうるうる来ます。

ほんとに見てよかったドラマでした。おすすめありがとう。石垣等の八重山諸島に行ってみたくなりました。

ところで、家に返って見るときはヘッドフォン等で聞いていたのですが、挿入される曲もいい曲が多いですね。気に入ったので、サウンドトラックCDも手に入れてしまいました。

特に、オープニングの最後で三線が入ってくるところは、いいです。
サウンドトラック聞いてみてください。

★ charlestonblue さん

私はついついロケ地巡りに行きました。

その時の旅行記は

http://buta-neko.net/blog/archives/cat855/cat1028/cat1073/

に記しましたので 御参照頂けると幸いです。

北海道人の私には鳩間島は別世界でしたが、行って良かったと思ってます(ある部分、地獄でしたが^^)

島の中を歩き回っている時、ウォークマンでサントラを聴いてましたが、何とも言えないぐらい
ドラマの世界にどっぷりと浸かれましたよ。


サントラ聞いてたんですね。鳩間島もいかれたんですか。いいなあ。

もう一点だけ、緒方拳さん在りし日の姿に涙が出ました。
さかのぼって、亡くなる5年前には病気はわかっていたとのことですから、このときはもう知ってたんですね。
本当にいいふつうのお父さん役をやっていました。網を投げる演技が一回しかなかったのは、体力的に問題があったのかな。SPECIALの駅伝も大変だったでしょうね。

リアルタイムでない、後から見るものの感傷でしょうね。

★ charlestonblue さん

>リアルタイムでない、後から見るものの感傷でしょうね。

まぁ、たしかのオンタイム時には緒形拳のその後など予想もしていませんでしたので 今初見だとまた
見方や受け止め方も変わるでしょうね

【※注意!!】

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