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2006年04月13日

● 短小説「北斗星」 24


現在 8時半ちょい過ぎ 北斗星は郡山を出発したところ…

(東京までの 残り 約3時間弱)




【冒頭にあたり、管理人注記】


この物語は1話完結の様に見えて そうでは無い部分があります。

(たぶん…、きっと… あ・あるハズです。^^;)


なので、途中から読み始めた方は どうか


   ・第1話『短小説「北斗星」


   ・前 回『短小説「北斗星」 23


上記URLを御参考に、御一読願います。






ババァABが 置いていってくれた袋を開けると


画像

「小原庄助弁当」が 私とパンドラのぶん、それに発泡スチロール製のカップに入った味噌汁と お茶が2個づつ入っていた。


これは、素直に嬉しかった。


と言うのも、この沿線で しかも、この時間帯に購入できる駅弁の中では この「小原庄助弁当」と黒磯駅の釜飯のどちらかなのだが、昔は北斗星が停車したはずの黒磯駅に この北斗星4号は停車しない、だからこそ この「小原庄助弁当」なのだが、ババァが買ってくれなかったら 私は寝過ごして悔いが残るところだったのだ。


カーテン越しに こちらを覗いているパンドラに


「ねぇ ババァ連中が弁当を差し入れてくれたけど食べないかい?」


と、話しかけると




画像

(まぁ、ここまでひどくは無いけど、イメージ画像です^^;)


貞子のように ヌ~ッと起き出すパンドラ。


顔色は青く、少し やつれた感じがする。


「なんか、二日酔いですね 凄い、頭が痛いんです」


と、言うパンドラ


「随分、飲んでたもんねぇ…

 あ、味噌汁もあるよ 二日酔いなら これ、効くんじゃない?」


と、パンドラのぶんの弁当セットを渡し、とっとと包みを開けて食べ始める私。


弁当は ほのかにまだ温もりがあり、美味かった。


「今、どの辺を走ってるんだろ?」


「さっき、郡山で、次は宇都宮ですって」


なんだかんだ言いながら ちゃんと弁当を食べ始めつつ そう私に応えるパンドラ。


窓の外はすっかり明るくなっており、かつて長距離トラックのアルバイトをしていた頃に走り慣れた国道4号線と ほぼ並行に走るこの辺りの風景には 見覚えのある場所がいくつかあって懐かしい。


そんな思いに包まれながら 一口ずつ弁当を味わう時間を まったりと楽しむ私。


しかし、数分後 その静寂を破るかの様に


「あ~ 美味しかった 御馳走様でした」


元気良く、朗らかに 私の背後で叫ぶパンドラ。


見ると、米粒ひとつ残さぬ丁寧さで弁当は平らげられていた。

( やはり、恐るべし… パンドラ )


脇腹をポリポリと掻きながら 服を持って立ち上がると何処かへとコンパートメントを出て行った。

( おそらく、シャワールームで着替えるのだろう)


その後、しばらく 一人きりのコンパートメントで弁当を味わい、食後の一服を味わい終える頃 スェットから、カジュアルな服装に着替えたパンドラが戻ってきた。


私を見ると ニコッと笑い


「やっぱ、お味噌汁は二日酔いに効きますねぇ…

( …って、オイ!! 弁当1個 綺麗にやっつけたじゃん)


 なんか、スッキリしました。」


確かに さっきまでの青白い顔色は消えている。


鼻歌を歌いながら スェットを畳み、バッグに詰めながらパンドラは陽気。


「それにしても、さっきのお弁当美味しかったなぁ…

 でも、お弁当を届けてくださるなんて とても親切な方達ですね…




  お知り合いの方ですか?  」




「え?」と固まる私


「あれ? 何か?」と キョトンとするパンドラ


「いや、あのさ 夕べ、あのババァやジジ達と

 ロビーで酒飲んで盛り上がってたの… 覚えてないの?」


「え? 私が?」


「うん」


「いやぁ… ここでお弁当食べて…

 その後、ビール飲んで…

 男の子とお喋りした様な しない様な…

 そのまま、寝ちゃったんじゃないんですか? 私」




私は 言葉を失っていた。


パンドラは 嘘をついている雰囲気では無い…


いわゆる、酔っぱらって記憶がトンだ… らしい(ToT)




「全然、覚えてないの?」


「どんな事?」


「だから… 函館の駅のホームで一服したり…

 ロビー・カーでジジババ4人組と車座になって

 カンカイをつまみに 日本酒やらかして…」


「全然、覚えてません」


「じゃぁ… もしかして、車掌の事も…」


「え? まだ、何か?」


「いや、若い車掌と”運命の出会い”…」


「変な作り話しないで下さいよぉ…」


「いや、作り話じゃなくて な・なんだったら、

 さっきのジジババ連れて来て証言させようか?」


「え~? で、車掌さんと どうしちゃったんですか?」


「運命の出会い…とか言って 蟹田の駅で別れ際に

 若い車掌が君に手紙まで渡して…って


 あ、あの手紙 持ってないの?」


「手紙? … あ、数字を書き殴った様な紙切れ?」


「そうかもしれない、俺は 中味を見てないから

 何 書いてあったのかまでは知らないんだけど…

 きっと、住所とか電話番号じゃないかな 車掌の」


「あぁ、さっき着替えた時にポケットから出てきたんだけど

 見覚え無いし、薄気味悪いから トイレでそのまま流しちゃった」




( ドンマイ > 車掌 ^^ )




現在 9時半(東京までの 残り 約2時間弱)



      To be continued …  ( さぁ、もう少しで^^; )


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