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2006年04月09日

● 短小説「北斗星」 21


現在 3時少し前、北斗星は八戸近辺を通過中。

(東京までの 残り 約8時間半)




【冒頭にあたり、管理人注記】


この物語は1話完結の様に見えて そうでは無い部分があります。

(たぶん…、きっと… あ・あるハズです。^^;)


なので、途中から読み始めた方は どうか


   ・第1話『短小説「北斗星」


   ・前 回『短小説「北斗星」 20


上記URLを御参考に、御一読願います。






【今日のウンチク】


「場の空気を読む」という言葉が いつの間にか一般的に定着した感がある。


諸説、色々あるのだが、この言葉の由来に関して 昔、私が個人的に聞きかじった事を語ってみる。


「アイツは空気が読めないからなぁ…」そういう使い方が 今や一般化してしまったようだ。


実は 私が知る限り、この語源は「場を読む」と言うモノで 博徒(博打打ち)系ヤクザの隠語から生じている。


時代劇などで描かれる賭場において 一般的なモノにサイコロを2個使った「丁半」がある。

2個のサイコロの目の合計が偶数だったら丁(丁度の丁)奇数なら半(半端の半)と判定する。
(よく、半分の半だから偶数が”半”と 知ったかぶりする人がいるが 放っておきましょう^^;)


続けて何回もツボに入れては振って… 勝負を続けていくと たとえば、”丁、丁、丁 …”と言う風に”丁”の目が続く事があり、丁半の場合、基本的に結果が”丁”になるか”半”になるかは それぞれ50%の確率のため 結果の出目の全体的な確率を考えればイカサマなサイコロじゃ無ければ 丁が3回続けば 次こそは半になる確率が高いと人は考える。

すると、半に賭ける人が増えるぶん もし、また丁が出れば 賭けている人数や金額の比が高くなる…

元々は そう言う風に場の状況(結果の出目)を考慮する事を「場を読む」と言い そこで賭ける人達の「人間の心理を読む」のを「空気(雰囲気)を読む」と バクチ打ち達が言った事による。 

つまり、「他人と同じ事をやってたら いつまでも勝てない」とされるバクチで 他人と違う事をするために「場の空気を読む」だったのだが、現在は それが逆となり、「他人とは違う事をする人」を「場の空気が読めない人」と言う風に非難する方向で使っている事になる。


実に、面白いもんだなぁ…と思う。^^







どうやら、私とトランク男の波長は無理なくシンクロするのだが、ダンディとは私も そしてトランク男も通じ合う事は難しい様だった。^^;


一瞬、盛り上がった「オセロ」対戦も


「オセロですか… 良いですねぇ…」


と、ダンディがニヤリと笑いながら言ったその一言で 呆気なくテンションがライブドアの株価並に下落した。 orz


何気なく 私もトランク男も「オセロ」には触れる事を辞め、なんとなく気まずいまま 互いにプカプカとタバコを吸い続ける…


そんな時、ふと 私は話のネタに先程、生じた「少年」の話をトランク男にしてみた。


「…と言うわけで、得体の知れない”子供”がね

 この列車に乗ってるみたいなんですよ…」と。


すると、恐ろしく真剣な顔で聞いていたトランク男が


「昔、同じ様な話を 私は下関から東京に移動する寝台列車に乗った時に

 聞いた事がありますよ」


と言う。


「もう、5年前になるかなぁ…

 私が今の実演販売の仕事を始めて間もなくの頃でした…


 その時に、寝台車の中で盗難騒ぎがあったんです。

 で、怪しい奴を見なかったか?って話になって…

 その時に 私に仕事を教えてくれていた先輩が一緒だったんだけど、

 その人が ちょうど、盗難があった頃と思える時間に

 その問題の車両に入っていく子供の後ろ姿を見てたんです。


 で、それを車掌に言ったら

 ”じゃ、それらしい子供を捜してみよう…”って

 事になったんだけど…

 該当する子供が 何処にも乗って無かったんです。


 みんなで”おかしい…”って で、先輩に”本当に見たのか?”って

 でも、先輩は”ちゃんと見た”って言うし、その人 物凄く真面目な人で

 普段から冗談すら言わない人で…


 そんな人だから 実演販売に向いて無くて…

 その後、すぐ辞めちゃったんですけどね…」 


「で? 犯人も 子供も見つからないまま?」


「いや、盗難…ってのは 言い出した人の勘違いだったらしくて

 それは、直ぐに その人が謝って歩いて済んだんです。

 でも、先輩が見た…っていう子供は 結局、見つからなかったんです

 ええ、その時はね。」


「その時は?」


「ええ、1ヶ月後に 逆向きの寝台車に乗った時に

 たまたま気さくな車掌さんと仲良くなって

 今、アナタ(私)としてるように 調度、今ぐらいの時間に

 その時の話を車掌さんにしたんですよ

 そしたら、車掌さんがね

 ”実は… ある寝台車の車両には

 どうも、子供の幽霊が取り憑いているらしい…”

 って言うんです。


 お客だけじゃなくて 車掌にも何人も そんな不審な子供を見た…とか

 子供がらみの ちょっとした事件…ってのが よく、あるんだそうです。」


「ホントに?」


「で、その時の車掌さんが 銀縁眼鏡をかけた小太りの真面目そうな

 小学校5・6年生の男ので…って それって、先輩の証言とピッタリ…」


私は 思わずゾッとした。


私が見て、話した少年とも一致するではないか…


と、その時 突然背後から


そりゃ、アンタ 幽霊じゃなくて 妖怪だな


と、ダンディが話しに参加してきた。


「そりゃ、”列車童(れっしゃわらし)”だよ」


「何すか? それ?」とトランク男


「あれ? ”座敷わらし”…って知らない?」


「あぁ、”座敷わらし”は知ってますよ」


「だから、”座敷わらし”の列車版 だから、列車わらし」


【今日のウンチク】2


「座敷わらし」については諸説色々とある。

特に、東北地方では民間伝承の形で いろんな所で「あそこの家には座敷わらしが居た」等と語り継がれている家も何件か有る。
(実際に居たのかは不明)


地域によって話には若干違いがあるけれど、基本的に共通しているのは

「座敷わらしのいる間は その家は富み栄えるが、いなくなってしまうと急速に不運に見舞われ家運が傾く」…というもの。


この「座敷わらし」が全国的に有名な話となって広まったのは柳田国男が「遠野物語」で紹介したのがキッカケ…とも言われている。

中でも、特に「座敷わらし」で有名なのは、金田一温泉で四百年の歴史を誇る「緑風荘」という旅館に代々伝わっているもので そこには現在も「座敷わらし」がいる…と言われている。



「…って事は アレですか? その子供が乗ってる間は 寝台車も栄えると…?」


と、トランク男


「いやいや、”座敷わらし”ってのはね 怒らすと怖い妖怪なんだよ

 いろんな祟りや災難を起こすんだとさ…」


「そんなのが 列車に取り憑いて どうするの?」と私


「それは… 誰か、手頃な人を見つけたら その人について行って

 その人の家に住みつくんだろうさ」


「へぇ…」


「じゃぁ、いっそのこと ついてきて貰った方が良いって事だよね」


と、トランク男


「そしたら、アンタの実演販売も ジャンジャン売れて蔵が建つんじゃないか?」


と、ダンディ


「で、アンタ その子供見たの?」


と、私に聞くダンディ


「ええ、見たし 話したし、

 そっちのソファのとこで 缶コーヒーを奢ってやりましたよ」


と、私が言うと


「えぇ? 妖怪に缶コーヒー奢ったの? そりゃ、スゲェ…」


と、素直に感心するトランク男


「いや、だって 妖怪だとは…

 それに、本当に妖怪かどうかも… ねぇ?

 ごく普通の たまたま行き合ったホントの子供って事でしょうし…」


と、私。


「でもさ、車掌が検札で回った時に それらしい子供はいなかったんでしょ?」


「ええ、さっき 青森の手前で交代で降りたJR北海道の車掌達は

 見つけられなかった…って」


すると… 突然、ダンディが立ち上がって 不気味なニヤニヤ笑いを浮かべた表情で言った。


「アンタ達さぁ…

 この列車、今 どこを走ってるか気づいてるかい?

 ちょうど、あと何分かで金田一温泉の駅だって事…


 まさに…




    座敷わらしの故郷 なんだよ… 」と。




現在 3時半少し前(東京までの 残り 約8時間弱)



      To be continued …  ( これじゃぁ、寝れない(ToT) )


お駄賃

 気が向いたら…で結構です。^^;

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コメント

>不気味なニヤニヤ笑い

ついに話の主導権を俺が握ったぞ、との笑いにも取れる・・・

で、まあこういう人って、調子に乗ってどんどん喋って、いつの間にかまた場の空気を壊してたりするんだよな・・

★ うごるあ さん

哀しいけど… そういうモンですね。^^;

 クラヒー!! 「謎の少年」の行方が気になってたので、今回は待ってました、って感じです。う~ん、実に面白いですね(笑)。座敷わらしは可愛くて、良いです。

FORREST

★ FORREST さん

少年の話は これで終わったわけでは無いのです^^;

【※注意!!】

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