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2006年04月04日

● 短小説「北斗星」 13


現在 23時40分過ぎ、北斗星は 間もなく函館駅に到着しようとしていた。

(東京までの 残り 約11時間半ちょい)




【冒頭にあたり、管理人注記】


この物語は1話完結の様に見えて そうでは無い部分があります。

(たぶん…、きっと… あ・あるハズです。^^;)


なので、途中から読み始めた方は どうか


   ・第1話『短小説「北斗星」


   ・前 回『短小説「北斗星」 12


上記URLを御参考に、御一読願います。






【今日のウンチク】


函館の地図を貼ってみる。


画像


上の地図を御覧になると判る通り 函館駅は札幌方向から進入する場合 中央部の線路を南下し、函館駅で行き止まりとなる。


北斗星の様に青函トンネルを通過し、本州へと向かう列車は「Y」の中心部に位置する五稜郭駅まだ戻り、そこを過ぎたところで左側線路へと進んでいく事になるわけで、北斗星の様な車両の構造の場合はさして違和感が無いが、通常の特急列車の場合 進行方向が逆になるため座席をひっくり返す作業が乗客に求められる。


これは昔、函館が道内最南端の終着駅であった事と、そのまま進んで青函連絡船の尾部に進入し列車ごと青森に輸送された…という過去の経緯による駅構造の結果とも言える。


ゆえに、この「函館駅」と同じ事が「青森駅」にも言えるが、「青森」に関しては北斗星が青森に到達した時にあらためて語る事にする。







五稜郭駅を通過する頃には 窓の外は完全に函館の市街地の景色となっていた。


私は 呆然としたまま、ただ窓の外の流れる景色を眺めていた。


それは、パンドラの追い打ちの台詞によるところが大だったのだ。


「どうしたんですか? ずっと、窓の外を眺めっぱなしで…」


『大沼トンネルの地蔵に供養のために車窓から拝もうと思っていた』…でも 気づいたら通過しちゃってて供養できなかった… そう説明した私にパンドラは


「あぁ、供養は大事ですよね…

 さっきの話で言った 霊屋敷に一緒に行った私の前の前の彼も

 供養する気持ちが足りなかったんでしょうねぇ…

 結局、霊に取り憑かれて死んじゃったんです。」


と言うから、思わずドキリとする私。


「ホントに?」


そう聞く私に 黙って「コクン」と頷き、寂しそうな顔を浮かべるパンドラ


「そりゃ、何と言って良いか…」


「良いんです、もう 過ぎた事ですから…」


さらに寂しそうにパンドラは 話し続ける。


「霊屋敷に行った日から キッカリ、約3ヶ月後でした」

( ”キッカリ” … ”約”って どっちなんだ? おい!! > パンドラ )


「何処かで事故ったの?」


一瞬の静寂、そして パンドラはポツリと言った。


「いえ、癌でした」

( え? (・_・)? )


「膀胱に癌が…

 癌が見つかった時には もう進行しちゃってて 後3ヶ月って言われて…

 お医者さんには

 ”せめて1ヶ月前に来てくれれば手術で助かったかも…”

 って言われたんですけど…

 それから、2ヶ月持ちませんでした。(ToT)」


可哀相に…と思いそうになった。


「それはお気の毒に… って、あれれ?

 霊屋敷から3ヶ月後に死んだんでしょ?

 で、診断した時に余命3ヶ月って告知されたけど2ヶ月もたず…

 って事は、霊屋敷から1ヶ月後に告知されたんだな…

 その時に”せめて1ヶ月前に…”って事は

 お化け屋敷に行った時点なら助かったかも…って事じゃん?

 お化け屋敷で”燃えました”なんて場合じゃ無かったんじゃ無いの?


 って言うか、それ”祟り”じゃなくて”バチが当たった”って話だし、

 そもそも、よく考えたら

 ”祟られて事故って死んだ”…って話なら判らなくも無いけど、

 ”祟られて癌で死んだ”ってのは聞いた事が無いなぁ…」


フッと笑うパンドラ。


「アナタは優しい人ですね…

 そういう風に 私を慰めてくれた人、アナタが3人目です。

 ちなみに 残りの二人は 妹と 前の彼 でした…」


「あのぅ…

 余計な御世話とは思うんだけど…

 ”前の彼”って事は”今の彼”とは別って意味だよね?」


「ええ、そうです。

 その”前の彼”も死んじゃって…」


( おい、パンドラ?

  それって前の前の彼氏は霊に取り憑かれて死んだんじゃなくて、

  オマエに生気を吸い取られて死んだんじゃ無ねぇのか?…

  と、心の中で叫ぶ私)


「ちなみに、その人は どうして死んだの?」


遠くを見つめ 目にいっぱいの涙をためたパンドラの横顔は…綺麗だった。


「高いところから落ちたんです」


「え? 建築関係かなんかの仕事だったの?」


「いえ、普通の会社の経理でした」


「え?」


「賭け事が好きで 借金が膨らんで…

 会社のお金に手を出したらしくて…」


( おい、パンドラ?

  それって”高いところ”から”落ちた”んじゃなくて

  ”飛び降りた”だろ? )


「私が 殺した様なもんなんです」


「へ?」


「その人、死ぬ前の晩に 私に言ったんです。

 ”お金を貸してくれないか…”って

 で、私 ”フザケンナ”って”アンタみたいな馬鹿、死んじゃえ!!”って…

 そしたら、次の日 本当に その人死んじゃって…

 私の呪いが祟ったんですね…」


「すまん、何かが違う様な気が…」


「だって、私 時々、霊が見えるんです…」


「いや、だから…」


「罪な女ですねぇ… 私って…」


北斗星が函館駅に到着し、減速のはずみでガクンと車体が揺れた。


その揺れで 私の身体も ガクンと前後に揺れた。


それがパンドラには 「ウン」と頷く動作に見えたらしい…


「やっぱり、優しいアナタでも否定はしてくれないんですねぇ…

 アナタも気をつけて下さいね… 私は”祟る”女ですから… 」


寂しそうに 呟いた。


( まさに、悲劇のヒロインか?! > パンドラ )

( って言うか、オマエは祟られないのか? > パンドラ !! )




現在 23時45分(東京までの 残り 約11時間半)



      To be continued …  ( コメント募集中(ToT) … くれ )


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コメント

募集中ということなので、この際、普段からの感謝も込めて、えいっとコメントしてみます。
ブタネコさん、この「北斗星」めっちゃおもしろいです。わっはっは~っではないものの、くすくすとつぼをついた笑いがあちらこちらに・・・。大好きです!!
これからも、読ませていただきますね♪
いつも、ありがとう~。

私も「北斗星」読んで笑ってますよ!
【今日のウンチク】も楽しみです。特に食べ物関係が。個人的にはカニよりイカが好きです。
あんまりおいしいカニを食べたことないんですよ。

ちょっと宜保愛子さん風なエピソードがはいってきましたが、今後のブタネコさんとパンドラさんの恋の行方?を見守ってます。

★ なっちゅん さん

はじめまして^^ コメントありがとうございます。

>くすくすとつぼをついた笑いがあちらこちらに・・・。

そうですか… そりゃ嬉しいです。^^

今後も よろしく御願いします。


★ satomin さん

>個人的にはカニよりイカが好きです。

私は 一夜干しが本当に大好きなんです。^^

>パンドラさんの恋の行方?を見守ってます。

どうなるんでしょうねぇ… 私にも判りません^^;

 クラヒー!! 色々なドラマが生で伝わって来て、実に面白いです(笑)。それにしても、「謎の少年」の行方が気になる・・・。

FORREST

★ FORREST さん

少年は… ^^;

【※注意!!】

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