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2006年04月04日

● 短小説「北斗星」 12


現在 23時ちょい過ぎ 北斗星は駒ヶ岳の裾野を走っている。

(東京までの 残り 約12時間ちょい)




【冒頭にあたり、管理人注記】


この物語は1話完結の様に見えて そうでは無い部分があります。

(たぶん…、きっと… あ・あるハズです。^^;)


なので、途中から読み始めた方は どうか


   ・第1話『短小説「北斗星」


   ・前 回『短小説「北斗星」 11


上記URLを御参考に、御一読願います。






【今日のウンチク】


函館は その街がある場所の地形の特異さも極めて珍しい街なのだが、その地形のせいもあって夜景が抜群に綺麗な街でもある。


画像


上の画は函館山から見下ろした函館の夜景で 地元民に言わせると「世界3大夜景のひとつ」等と言うが、その表現が正しいのか否かは別にして たしかに、実際に目の当たりにすると その景色は素晴らしい限りであり、函館を紹介している観光ガイドブックには この夜景は「函館に観光旅行に行ったなら、絶対に見なきゃダメ」とまで 口を揃えて紹介しているのだが… 


どの雑誌も 決まって、「函館山からの夜景」ばかりを紹介している。


実は この夜景、函館山からの夜景を「表」とすると反対側から見た「裏夜景」という見方もある。


画像

これは 表に対して ほぼ反対側にあたる横津岳の方向から見た夜景で この裏夜景だと、イカ釣り船の漁り火が幻想的に見えるので 私は こちらの夜景の方が大好きだ。


なので、もし 今後、函館に行って…と お考えの方は、この「裏夜景」を見る時間的調整をしてみる事をお奨めする。







【筆者補足】


この物語を読んで下さっている数少ない貴重な読者の方2名より、


「車掌をイメージするには タレントで言えば誰?」


というお問い合わせを頂戴したので 補足しておきたい。


年配の方の車掌は

画像


若い方の車掌は

画像


上記のような感じで 脳内変換して下さい。






コンパートメントに戻ってみるとパンドラは物憂げな顔をしている。


「ねぇ、あのさぁ…」


話しかけてみたが、反応が無い。


コンパートメント内には もう既に臭気は無く、北斗星の換気はちゃんと機能しているようで パンドラは 自らのガスに気絶している訳では無さそうだ。


何か考え事をしている様な雰囲気で 話しかけた言葉が耳に届いていない様だった。


おそらく、さっきスカしたのが気恥ずかしくて シカトしてるのであろう…


そこを更にツッコムのは紳士の振る舞いとは言えない。


私も武士の端くれとして「武士の情け」に免じて そっとしておいてやろう… そう思った。


なので、私は 自分のベッドに座り、本の続きを読もうとするのだが…


どうしても、一連の経緯を思い返してしまい 気が付けば


「あの少年は何者なんだ?…」


と考えてしまう。


が、答えは判らなかった。


というか、判りたくなかった。^^;


しばらくして 私は「ねぇ?」とパンドラに もう一度、話しかけてみた。


しかし、パンドラは 私の声が聞こえなかったのか、それとも本当に無視なのか 反応が無い。


こうなると、私は 自問自答を繰り返すしか無い。


そのうち、「あ、そうだ」と気づき 私は窓の外を注視してみた。


間もなく、問題の大沼トンネルに差し掛かり、その手前には例の地蔵さんがあるのだ。


心の動揺を鎮めるために タバコに火をつけ ドキドキしながら「今か?」と待つ私。


その時である。


「ブヒャヒャヒャ」


と、背後でパンドラの不気味な笑い声。


ビックリして 私のキャンタマ袋がキュンと縮んだ。(ToT)


振り返って見ると パンドラは 両耳にイヤホンをして携帯テレビを見てやがったのだ。


「ブヘヘヘヘ」


携帯テレビを見ながら さらに笑うパンドラ。


私と目が合うと イヤホンを外して


「大好きなんですよ ツー・ビートの漫才」


私は 少年の事について 先程のロビー・カーで起きた事、年配の車掌の訝しげな対応… それらをパンドラに話した。


すると、


「私、昔から 時々、見えちゃうんですよねぇ… 霊が

 霊感が強いんでしょうねぇ… よく、妹に言われるんです。」


と、しんみり語るパンドラ


なので、私が「大沼トンネルの地蔵さん」の話をすると…


徐々に パンドラの瞳が妖しげに光り出し…


「知ってます? 札幌市内の中心部から 

 藻岩山を抜けて裏側の「西野(地名)」に行く山道に

 ”小別沢(こぶちざわ:地名)のトンネル”っていうのがあるんですけど…

 そこ、もう本当に出るんですよ… オバケがぁ…」


と喋り出す。


「いや、あのさ 怪談話大会をしたいんじゃ無くて…」と 私。


でも、パンドラは喋り出したら止まらないぜ 土曜の夜の天使さぁ~♪状態。


「西岡(地名)の水源地の近くに 廃墟になった2階建ての1軒家があるんだけど…

 真夜中過ぎになると 2階にボ~ッと灯りが浮かんで…人影が見えたり、

 女の叫び声が聞こえる…って聞いて

 前の前に付き合っていた彼氏と見に行ったんですよぉ

 そしたら、何の事は無い、どこかのカップルが忍び込んで

 そこでエッチしてたの… そりゃ、叫ぶわなぁ~なんて彼と話したら

 つい、こっちもムラムラときちゃって 燃えたわぁ…」


物憂げな、トロンとした様な瞳で懐古シーン突入のパンドラ。


「勝手に 独りでイッてろ…」


心の中で叫び、視線を窓の外に移すと とっくの昔に「北斗星」は「大沼トンネル」を通過し、函館の夜景が遠くに見えている。


「お地蔵様 拝もうと思ってたのに…」


ガックリうなだれる私の背後で


「里塚の霊園の傍に 空車のタクシーが来ると手を上げて停めて

 ”平岸霊園に行ってくれ”って頼む若い女の霊がいるんですって…

 霊園から霊園にタクシーに乗るって…

 その瞬間に運転手も気づけばいいじゃないですかね

 こりゃオカシイゾ…って  」


パンドラは まだ、怪談話大会を繰り広げていた。




現在 23時半過ぎ(東京までの 残り 約12時間弱)



      To be continued …  ( 楽しんでますか? … これ )


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コメント

こんにちは。
怪談、繰り広げられていますね。

私は北海道内の怪談といえば、支笏湖のあたりに出るという、ドリブルする老婆しか知りません。

大沼のも、平岸霊園のも、ここで初めて知りました。

あの少年は一体何者なのか、ああ、気になる・・・。

★ しき さん

支笏湖の峠道の話は 私の知る限り…

「首無しバイク」から「首無しソアラ」に発展した話と…

「チャリンコに乗った少年」か「ババァが走っておっかけてくる」という話があり…

その後、時代の変遷に伴い 自治体の市町村合併のように話しも合併・発展化が進み…

「チャリンコに乗った首無し少年」が追いかけてくる…

「ババァがチャリンコに乗って追いかけてくる」…

「ローラースケートを履いたババァが追いかけてくる」…

「スケボーに乗ったババァが追いかけてくる」…

へと進化したようです。

個人的に非常に期待しつつ、終ぞ現れたと報告の無かったものは

「ローラースルー・ゴー・ゴーに乗ったババァが…」バージョンですが…

上記の話は 数年前を最後に その後、どの様に進化したのか話を聞いた事が無いので 今はまた新たなババァが 支笏湖界隈に出没しているものと思われます。

案外、初心に戻って「ジョギングするババァ」になっているのかもしれません、何事も健康が第一ですからね。^^

函館の夜景、最高ですね(^^)。
もう宝石のような美しさでした。

ぜひもう一度行きたいと思っていましたので、この「裏夜景」、次の機会に拝みたいと思っております。

★ roadrace さん

roadraceさんの様に 写真の造詣が深い方は「裏」の方 是非、お奨めです。

本州の方には肌寒く感じるでしょうけど、
初夏の頃が最高ですよ。^^

漁り火がホント最高ですから。^^

【※注意!!】

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