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2006年03月18日

● 仮面劇場(古谷版)


古谷一行が金田一耕助を演じた78年版「仮面劇場」を語ってみる。




仮面劇場

この作品の原作には 本当は金田一耕助は登場しないが、原作者:横溝正史の承諾を得て 原作では「由利麟太郎」として描かれている探偵役の人物を 金田一耕助に描き代えて制作したものである。


実は 横溝正史は「金田一耕助」という名探偵の他に この「由利麟太郎」という探偵を主人公にした作品を 数作、描いており、その代表作と言えば「蝶々殺人事件」である。


蝶々殺人事件

「蝶々殺人事件」と「由利麟太郎」に関しては いずれあらためて語るとして、今回は この「仮面劇場」に触れてみたい。


仮面劇場

仮面劇場


主な出演者は


仮面劇場
「新村礼子」

仮面劇場
「司葉子」

仮面劇場

仮面劇場

仮面劇場

仮面劇場


他に 池部良、斉藤春彦、菅井きんなど


「あらすじ」を簡単に述べれば…


仮面劇場

金田一耕助が たまたまある事件の調査を終えて東京に戻ろうと


仮面劇場

瀬戸内海を渡るフェリーに乗っていた時、波間をボートが漂っているのを船長が見つけ、 近づいてみると


仮面劇場

ボートには棺桶の様な木箱がひとつだけ載せられており、その木箱の中には美青年(虹乃助)が眠った様に横たわっていた。(死んでない^^)


たまたま、フェリーには大富豪の未亡人(司葉子)が乗り合わせており、その美青年の身の上を不憫に思った彼女は 美青年を引き取り、自分の別荘へと連れて行き、ひょんな事から金田一も同行するのだが、実は その青年には恐ろしい秘密があった…


実は 正直、言って この「仮面劇場」に関しては原作の出来も 敬愛する横溝作品ではあるが、あまり「面白い」とは思えなかったもので 何故、この本を 由利を金田一に置き換えてまで、わざわざ映像化したのか制作者の真意が計りかねる。^^;


由利シリーズにも 秀逸な作品は他にいくつもあり、面白さから言えば「蝶々殺人事件」などは 


「何故、これを”金田一”で書かなかったんですか? 横溝先生」


と、申し上げたいほど秀作なのである。


ゆえに、この映像も 司葉子なんて大物女優だけが浮いてしまい、他の役者達とはバランスが取れず、古谷版金田一の第三期にあたる83年以降に制作された 多くを語る必要を感じない駄作群の先陣とも言える御粗末な出来である。


では、何故 そんな駄作と感じた映像を 今回、わざわざ私が語るのか?…と言うと 今まで横溝作品を語る際に 私が必ずの様に語った事は 横溝正史の描いた原作の素晴らしさを判って、大事にする姿勢のある制作者じゃない限り、「映像化しようかな」なんて大それた考えを持つな!!!…という意味で 愛情の無い、惰性のような制作が実につまらない駄作となるか 思いっきり罵っておきたいと考えたからである。


第二期にあたる78年版は この「仮面劇場」の後に「迷路荘の惨劇」が映像化されたのを最後に終了となり、その次にTV版が第三期として制作されるのは それから5年後の83年からである。


「迷路荘の惨劇」は第二期の最後を飾る なかなかの出来だったと記憶するが、どうもこの「仮面劇場」あたりで 制作者側になんらかの「勘違い」が生じたような気がする。


それは 以前、「女王蜂」という作品の時に語ったが、「二時間ワイド・サスペンス」化への移行である。


それも ちゃんと予算と時間をかけたスペシャル制作では無く、2時間持てば御の字的なお手軽ドラマへの移行である。


であれば、私の様な偏屈者としては そんなお手軽作品仕立てで誤魔化すぐらいなら、かえって「横溝作品を映像化しなくて結構」なんて気にさえなってしまう所以でもある。^^;



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コメント

私はこの作品で盲聾唖という言葉を知りました。
それまでヘレン・ケラーの三重苦という言葉しか知らなかった子供の私には、この言葉の響きがとても新鮮で、こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、耽美な印象すら受けました。

虹之助という名前にも何かしら、不気味ながらもロマンティックな響きを感じ、ストリキニーネ、チョコレートというカタカナ言葉がまたモダンに感じられ、『仮面劇場』というタイトルそのものにも非常に興味をそそられました。

杉本一文の表紙絵もとても印象的でしたから、今こうして見ても、子供には不気味極まりない絵柄だったヨと、当時の記憶をくすぐられます。

この作品には『鬼火』や『蔵の中』などに見られた草双紙的な雰囲気が色濃く残っていて、ミステリ小説というより怪奇浪漫小説といった趣きがありますね。

文体もいわゆる「です・ます調」で、横溝の日本語文章の美しさも堪能できる作品です。

それだけに映像化は難しかったと思います。
それもわざわざ金田一ものにして、というところに、やはり無理があったのではないでしょうか。

原作にはレトロな匂いが漂っていて、初っぱなから天神祭りという見せ場もあり、上手く作ればとても面白い感じに仕上がると思うのですが、お手軽ワイド・サスペンスとして作り変えられてしまうと簡単に駄作になってしまうストーリーでもあったかな、とも思いました。

何より『仮面劇場』は、やはり由利先生でなければ駄目だったと私は思います。
彼のスマートさを抜きにしてこの作品の魅力は語れないと思うのです。

横溝氏はあのとおり心根の優しいかたですから、金田一シリーズの中に組み込みたいという製作サイドの意向に否やを唱えられるわけもなく、同じ二時間ものにするなら別枠で、金田一を離れたドラマとして作ったほうがよかったのではないかと、今回のブタネコさんの記事を拝読して思いました。

★ HAZUKI さん


>杉本一文の表紙絵もとても印象的でしたから、今こうして見ても、子供には不気味極まりない絵柄だったヨと、当時の記憶をくすぐられます。


面白いモノで この頃の表紙絵は 特に「金田一」モノ以外のの方が総じて 不気味な絵が多いと思いませんか? それは…


>この作品には『鬼火』や『蔵の中』などに見られた草双紙的な雰囲気が色濃く残っていて、ミステリ小説というより怪奇浪漫小説といった趣きがありますね。


そう、まさに「草双紙」であり、「怪奇浪漫」なんですよね^^


>それもわざわざ金田一ものにして、というところに、やはり無理があったのではないでしょうか。


なんか、映像化が「無理」なんじゃなくて 脚色が「無理矢理」と感じましたね。^^;


>原作にはレトロな匂いが漂っていて、初っぱなから天神祭りという見せ場もあり、上手く作ればとても面白い感じに仕上がると思うのですが、


この映像の最初にも「天神祭り」に見せようとしたシーンはあったんですが、なんか全く違う、新興宗教の変な儀式みたいになっており、視聴者には意味が全く通じるモノとは思えませんでした。^^;


>何より『仮面劇場』は、やはり由利先生でなければ駄目だったと私は思います。
>彼のスマートさを抜きにしてこの作品の魅力は語れないと思うのです。


そうですね、金田一耕助が怪人二十面相と対決する様な違和感です。^^;


>横溝氏はあのとおり心根の優しいかたですから、金田一シリーズの中に組み込みたいという製作サイドの意向に否やを唱えられるわけもなく


おそらく、その辺が横溝氏の心中かと^^


ただ、なんか制作サイドに「ヤル気」が感じられずに終わった映像だったので噴飯物に近かったですね^^;


尚、HAZUKIさんの コメントのラスト3行 他人に見せるのはもったいないので私だけ頂戴しました。^^


「成る程なぁ」


そう思いました。^^

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