● 悪魔が来りて笛を吹く(古谷版)
古谷一行が金田一耕助を演じた77年版『悪魔が来りて笛を吹く』を語ってみる。
主な出演者
あ、失礼^^;
金田一耕助:古谷一行
椿元子爵:江原真二郎
椿 美禰子:壇ふみ
椿 あき子:草笛光子
右から、玉虫御前:加藤嘉 その愛人:中山麻里
右から、新宮利彦:長門裕之 その嫁と倅
右から、あき子の乳母:原泉 お手伝い:とめ 三島東太郎:涅槃(沖雅也)
その他に…
日和警部:長門勇
出川刑事:モロボシ・ダン(森次晃嗣)と旅館女中:ハレンチ学園(児島美ゆき)
あと、今回から
等々力刑事(上の真ん中の人)が登場したが ちょっとベテラン気味の刑事ってだけで 原作の「等々力警部」では無い。^^;
さて、この作品は 古谷一行の初期77年版という事もあってか、出来はなかなか良い。
個人的主観で申し上げれば ヒロイン壇ふみに「薄幸」さはプンプンなのだが、華が感じられないのと その母あき子の草笛光子が 他の横溝作品でも見慣れているせいか、妖艶さを感じず、この二人のみ キャスティングに難ありかな?と思った。
しかしながら、西田敏行版金田一の映画版「悪魔が来たりて笛を吹く」に比べたら クォリティは はるかに上と思う。
何よりも
椿元子爵:江原真二郎が…
なんか妙にハマっている。^^
また、映画版ではおざなりにされた
天銀堂事件を ちゃんと描いており、
レコードもあるし…
雰囲気も良く出てるし…
中山麻里の… …に目がいく古谷の気持ちも判る。
が、なんと言っても
涅槃の こんなシーンを見れただけで満足だ。
さて、この「悪魔が来たりて笛を吹く」は 舞台が東京と明石などで 馴染みの岡山とは違う。
ゆえに、風土的な因習や 伝承話などは登場しない。
しかしながら、
横溝独特の系譜は あいかわらず重要な伏線であり、ヒロインの哀愁はせつない。
この原作を読む時、戦後の闇市や買い出しといった事が最低限 予備知識としてあればこの上ないのだが、今の学生達にそれを求めるのは無理であろう。
ゆえに、逆に その時代の生活感というものを後世に残し伝えるには 横溝正史が多くの原作で描いた 東京と岡山、信州、伊豆…といった地方の戦前戦後の風景や生活感は この先何十年後には 物凄く貴重な文献になると私は確信している。
こういう作品を前に
「なんか、古臭いし よくわかんないって言うか…」
なんてほざく小娘達に対し、
「4・50年後 オマエが婆ぁになった時、
オマエの青春時代を そう言われたら笑ってられるのか?」
と申し上げておきたい。^^;
